学歴フィルターとは、「新卒で採用基準に学歴を設けていること」を指します。本記事では学歴フィルターが気になる方に向けて、学歴フィルターの区切られ方や企業の傾向についてわかりやすく解説!学歴フィルターを突破する就活の進め方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
学歴フィルターとは?本当に存在する?
就活生をしていると、「学歴は関係ない」という声を聞いたことがあるかもしれません。もちろん学歴関係なしで採用している企業もありますが、実際に学歴重視で採用している企業もあるのが現状です。
新卒採用の学歴フィルターとは、「企業が採用基準に学歴を設けていること」を指します。「〇〇大学以上の学歴を持つ就活生を採用する」といった基準を設けることで、優秀な就活生を囲い込もうとする動きです。
また、学歴によって不採用にはせずとも、一定以上の大学を優遇して選考している企業もあります。
学歴フィルターにかからない大学はどこから?
学歴フィルターがあるとなると、気になるのはボーダーライン。企業ごとに基準が異なるため一概にはいえませんが、学歴フィルターの考え方として以下のようなものがあります。
・文系・理系や地域差によって異なる
・学歴フィルターの区切りの一例
それぞれ見ていきましょう。
文系・理系や地域差によって異なる
まず、文系・理系、地域差などで学歴フィルターは大きく異なります。例えば文系職の場合は有名大学や人気大学が有利になりやすいですが、専門知識が必要となる理系職では大学名だけでなく専攻分野が重視されることも。
また、例えば地方で有名な私立大学であっても、別の地域では名が知られていない場合もあります。
このように企業によって学歴の評価基準は異なるため、過去の事例などを参考にリサーチしてみましょう。
学歴フィルターの区切りの一例
学歴フィルターの区切りの一例としては、以下のようなものがあります。
・早慶上理ICU以上…早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、国際基督教大学(ICU)
・MARCH以上…明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学
・関関同立以上…関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学
学歴フィルターのある企業の傾向
ここからは、学歴フィルターをかけている企業の特徴について解説していきます。
・募集者の多い企業
・専門知識が必要な人材を募集している企業
・学歴フィルターの多い業界に属する企業
それぞれについて見ていきましょう。
募集者の多い企業
募集者の多い企業では、1人ひとりに時間をかけて選考する余裕がありません。そのため、書類選考や説明会の案内など、比較的早期段階から学歴フィルターをかけていることがあります。
また、同じように応募者を絞り込む目的として、一次面接の前にWebテストや適性検査が実施されるケースも多いです。
専門知識が必要な人材を募集している企業
専門知識が必要な人材を募集している企業では、学歴や学部、専攻分野などが選定基準となることがあります。例えば、医療系の企業や研究職の募集などで専門分野に詳しい学生を採用しようとするのは、ごく自然な流れです。
スキルのない状態で入社してもミスマッチが起こるため、専門分野が重視されることは仕方のない動きであるといえるでしょう。
学歴フィルターの多い業界に属する企業
ほかにも、学歴重視型の業界に属する企業もフィルターを設けていることがあります。具体的に、以下のような業界ではWebテストの足切りや学歴フィルターが行われやすいです。
・保険・証券
・メガバンク
・その他金融機関
・総合商社
学歴フィルターのない企業の傾向
一方で、学歴に関係なく伸び代や人柄重視で新卒採用に取り組む企業も存在します。以下では、学歴フィルターのない企業の傾向を紹介するので参考にしてみてください。
・応募者の少ない企業
・スタートアップ・ベンチャー企業
・即戦力や実力重視の企業
それぞれについて解説していきます。
応募者の少ない企業
応募者が集まりにくい企業の場合、学歴フィルターをかけている余裕がないことがあります。また、そもそも絞り込みの必要がないため、1人ずつ選考を経て判断することが可能です。
押さえておきたいポイントとしては、応募者が少ないからといって待遇が悪いとは限らない点です。BtoB企業や大手グループの子会社など、優良企業なのに知名度が低い企業もあります。学歴に自信がない場合は、このような企業を受ければフィルターにかかることなく選考に進むことが可能です。
スタートアップ・ベンチャー企業
スタートアップやベンチャー企業も応募者が集まりにくく、大手ほどは学歴を重視しません。また、学歴よりも社風や企業文化との相性を重視している企業も多いです。
採用枠が少ない分新入社員が企業に与える影響が大きく、自社にマッチした人材を採用して長く働いてもらいたい意図もあります。
即戦力や実力重視の企業
学歴ではなく、即戦力や実力を求めている企業もあります。実力重視の企業ではインターンシップや早期選考を開催しているところもあるので、気になる企業があればぜひ参加してみましょう!
学歴フィルターによる就活への影響
学歴フィルターが設けられていると、就活に以下の影響が出ます。
・説明会に参加できない
・エントリーシートが通らない
・情報格差がある
それぞれの影響について詳しく解説します。
説明会に参加できない
学歴フィルターがある企業では、学歴の条件を満たしていない就活生は説明会に参加できません。
説明会の募集をする際、学校名の記入を求められることがあります。学歴フィルターのある企業の場合、この応募の段階で条件を満たしていない就活生は弾いています。説明会に空きがあったとしても「満席」と表示して参加できないケースがほとんどです。
学校名を求められる際は、必ずではないものの予約時にフィルターをかけていることがあります。
エントリーシートが通らない
学歴が基準を満たしていないと、エントリーシートを出しても書類選考の時点で落とされるケースがほとんどです。学歴フィルターを設けている企業では、基準に満たない大学はエントリーシートを読まずに落とすこともあります。
エントリーシートを出しても書類選考が全く通らない場合は、学歴フィルターのある企業に応募した可能性も考えられます。
情報格差がある
大学によって就活に関する情報格差があります。
学歴フィルターの基準を満たしていない大学の就活生は、求人情報の公開が他校に比べて遅い傾向にあります。場合によっては、情報の公開されるタイミングが遅れたことで、他校の就活生に内定を出して募集が終了したケースもあるでしょう。
また、インターンシップの案内が来ないこともあります。気になる企業のインターンシップに参加したいものの、案内が来ない場合は学歴フィルターを設けている企業の可能性があります。
学歴フィルターを突破する就活の進め方5選
ここからは、学歴フィルターを突破する就活の進め方を紹介します。
・Webテストで高得点を狙う
・書類選考に力を入れる
・専門性の高い知識やスキルをアピールする
・学歴以外の魅力をアピールする
・インターンシップに参加する
それぞれ見ていきましょう!
Webテストで高得点を狙う
企業によっては学歴フィルターだけでなく、Webテストの結果も踏まえて足切りをしている場合があります。そのため学歴に自信がない場合でも、Webテストで高得点を取れれば次に進めるチャンスがあるかもしれません。
Webテストの対策には、意外と時間がかかるものです。志望先の企業のWebテストの種類を調べて、早くから対策に取り掛かりましょう。
書類選考に力を入れる
面接に進むことができれば、受け答え次第で内定のチャンスがあります。選考の第一ステップである書類選考に力を入れて、面接に漕ぎ着けましょう!
手書きの場合はていねいに記入することはもちろん、第三者目線でわかりやすい文章に仕上げることもポイントです。具体的なエピソードや体験談を盛り込んで、読み手を惹きつける内容も心掛けてみてください。
専門性の高い知識やスキルをアピールする
専門性の高い知識やスキルがあれば、積極的にアピールしてみましょう。特に志望先の企業に関連する資格やスキルは、より重宝される可能性があります。
専門性の高い知識やスキルの一例
・簿記
・TOEIC高得点
・MOS
・プログラミング
学歴以外の魅力をアピールする
学歴がないからと悲観せず、自分の強みをアピールすることが重要です。アルバイトやサークルでの経験、部活、留学など、実体験に基づいたアピールポイントを探してみてください。
また、入社意欲の高さも企業にとっては十分魅力に映ります。学歴の高い学生は他の企業を受けている可能性が高いため、面接で熱意を伝えることができれば挽回のチャンスです。志望理由を根拠立てて伝える練習はもちろん、深掘り対策も徹底しましょう。
インターンシップに参加する
インターンシップに参加することで、通常の選考とは別のルートで選考してもらえることがあります。面接よりも現場の社員と深く関われるので、行動次第で高く評価されるかもしれません。
インターンシップにも選考はありますが、本選考ほど基準が厳しくない可能性があります。夏や秋のインターンシップに向けて、興味のある企業はチェックしておくのがおすすめです。
企業が学歴フィルターを取り入れるメリット・デメリット
学歴フィルターを取り入れる企業は少なくありません。学生にとってデメリットの多い学歴フィルターではあるものの、企業が取り入れることにはメリットとデメリットがあります。
そこでここからは、企業が学歴フィルターを取り入れるメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
メリット
学歴フィルターを取り入れることで、以下のメリットが得られます。
・選考の効率化
・新卒は能力を判断しにくいが、学力の判定は簡単
・同じ出身校の人が多いと社風になじみやすい
多くの応募者のなかから優秀な人材に絞りたい際、学歴フィルターがあれば選考を効率よく進められます。採用業務は多忙で、業務効率化を目指す企業が少なくありません。学歴フィルターがあれば、基準によって応募者を一括して選考ができます。
また、社会人経験のない新卒のスキルは判断が困難なことから、学力が判断材料に使われます。
デメリット
学歴フィルターの導入は、以下のデメリットもあります。
・優秀な学生を見落とす
・学歴のみでは社会性の有無が分からないことがある
・社風の改善が期待できない
仕事をする上で優秀な人材は、必ずしも高学歴とは限りません。そのため、学歴フィルターによって優秀な学生を見落とすリスクがあります。
また、同じ出身校の人が多いと社風になじみやすい一方で、改善ができないというデメリットもあります。会社に新しい風を取り込みたい場合は、学歴フィルターを辞めたり基準を下げたりなどの工夫が必要です。
REALMEのAI分析で内定率を高めよう
学歴フィルターによって、なかなか内定がもらえないとお悩みの方もいるでしょう。しかし、求人を出す企業は多数あり、学歴フィルターを取り入れている企業ばかりではありません。
REALMEを使えば、学歴フィルターに悩む人でも自分に合った企業が見つかります。ここからは、REALMEで自分に合う企業が見つかる理由を解説します。
AI面接で志望企業の内定判定が分かる
REALMEには、AIと約20〜30分間の対話をするAI面接機能があります。AI面接の結果によって、志望企業から内定をもらえる可能性が分かります。
AI面接は、対話の回答によって14の能力が点数化される機能です。点数によって、志望する企業に内定がもらえるかが数値化されます。
もちろん可能性が低くても必ず落ちるわけではありませんが、エントリー前の参考になるでしょう。
AIによる分析で客観的な自己分析ができる
AI面接の結果をもとに、AIが自身の強みや弱みを分析します。これによって、客観的な自己分析が可能です。
自身をアピールするためには、強みや弱みなど自身について改めて知ることが大切です。AI分析によって客観的な自己分析ができれば、これまで気づかなかった自分の強みも見つけられます。
合格ラインの就活生のデータが閲覧できる
REALMEは、自分の結果だけでなく合格ラインの就活生データの閲覧も可能です。気になる企業が見つかったら、合格ラインの就活生データを閲覧して、自分に合う企業かをエントリー前に確認できます。
内定率を上げるためには、やみくもにエントリーするのではなくエントリータイミングの最適化が大切です。合格ラインの就活生のデータから、「今エントリーするか」「二次募集まで待つか」を判断しましょう。
学歴フィルターに関するよくある質問
「学歴フィルター42校」とは?
学歴フィルター42校とは、数ある大学の中で比較的学歴フィルターにかかりにくいといわれる以下の42校を指します。ただしあくまで諸説あるなかの一説であり、一例として参考程度にしてみてください。
旧帝大
大阪大学、九州大学、京都大学、東京大学、東北大学、名古屋大学、北海道大学
関東国公立
お茶の水女子大学、埼玉大学、千葉大学、筑波大学、電気通信大学、東京外国語大学、東京工業大学、東京医科歯科大学、東京都立東京・東京農工大学、一橋大学、横浜国立大学、横浜市立大学
関東私立
ICU(国際基督教大学)、青山学院大学、学習院大学、慶応義塾大学、芝浦工業大学、上智大学、中央大学、東京理科大学、法政大学、明治大学、立教大学、早稲田大学
関西国公立
大阪外国語大学(現在は大阪大学)、大阪市立大学、大阪府立大学、神戸大学、奈良女子大学
関西私立
関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学
その他
名古屋市立大学
学歴フィルターは本当にある?
「学歴フィルターをかけている」と公言する企業はありませんが、実際には学歴重視で採用している企業もあります。特に人気企業や有名企業、専門知識が必要な業界などでは学歴が重視されやすいでしょう。
学歴フィルターとは企業が採用コストを削減するための手段の1つ!他の強みを見つけて内定を勝ち取ろう
学歴フィルターとは、企業が就活生を選考するための採用基準の1つです。学歴フィルターをかけているかどうかは企業によって異なりますが、学歴に自信がない場合は他のアピールポイントを強化することが重要!また、Webテストで高得点を取ることで学歴フィルターを突破できる可能性もあります。学歴に自信がなくてもネガティブになりすぎず、内定獲得に向けて対策に取り掛かりましょう。