「就活に向けて何か資格を取った方がよいのだろうか」
「就活に有利な資格にはどのような資格があるのだろう」
このようなお悩みを持つ就活生もいるのではないでしょうか。結論から言うと、迷ったらTOEICがおすすめです。ABABAが2024年11月に学生ユーザー49人へ行った調査では、約4割にあたる18人(36.7%)が、就活に役立った・取っておけばよかった資格としてTOEICを挙げました。この記事では、文系・理系別に就活で有利になりやすい資格を紹介したうえで、履歴書・ESへの書き方と面接でのアピール方法、大学何年生で何を取るかの逆算スケジュールまで解説します。
資格が一つもない場合にどう戦うかも扱っているので、これから取る人も、今は手元にない人も参考にしてください。
この記事でわかること
- 就活生49人への独自調査で挙がった資格のランキング(1位はTOEIC)
- 文系・理系別のおすすめ資格と、合格率・有利になりやすい業界の早見表
- 履歴書・ESへの資格の書き方と、面接でのアピール方法
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独自調査:数ある資格からTOEICの有用性を約4割が挙げる

(2024年11月実施・ABABAの学生ユーザー49人へ独自にアンケート調査)
就活に役立った・取っておけばよかったと思う資格について、ABABAが行った独自のアンケート調査の結果、49人中18人(36.7%)の学生がTOEICを挙げました。就活生の多くはTOEICが有用だと感じています。現代の就活市場では、英語ができる人材を求める傾向にあるといえるでしょう。
【独自調査】就活生が選ぶ有利な資格ランキング
就活生が挙げた資格は、TOEICが2位以下を大きく引き離して1位でした。2位は自動車の運転免許(4人)、3位は基本情報技術者試験(3人)で、TOEICの18人は2位の4倍以上です。
ABABAが2024年11月に学生ユーザー49人へ「就活に役立った、もしくは取っておけばよかったと思う資格」を自由回答で聞き、挙がった資格を数えた結果です。1人が複数の資格を挙げた場合は、それぞれの資格に1人として数えています。
| 順位 | 資格 | 挙げた人数(49人中の割合) | どんな人向けか |
|---|---|---|---|
| 1位 | TOEIC | 18人(36.7%) | 志望業界がまだ決まっていない人。業界を問わず、英語力と自主的に勉強できる姿勢を示せる |
| 2位 | 自動車の運転免許 | 4人(8.2%) | 運送業界や営業職など、車で移動する仕事を目指す人 |
| 3位 | 基本情報技術者試験 | 3人(6.1%) | システムエンジニアやプログラマーなど、IT関連の職種を目指す人 |
上の表は、3人以上が挙げた資格に絞っています。4位以下は簿記とITパスポート試験(各2人・4.1%)で、1人だけが挙げたのはファイナンシャル・プランナー(FP)・宅地建物取引士・英検などです。
一方で、「特になし」「分からない」など、挙げる資格がないと答えた人も15人(30.6%)いました。資格がない場合の戦い方は「資格がなくても大丈夫:資格以外でアピールする方法」で解説しています。
就活に有利な資格はある?

就活において、必ず取っておかなければいけない資格というものはありません。しかし、希望する業界や職種によっては、取っておくと就活が有利になる資格はあります。
入社後に必ず取得しなければいけない資格を事前に持っていたり、入社後の仕事で必要なスキルをあらかじめ身につけていたりすると、即戦力だと判断される可能性があるためです。
そのため、自分が希望する就職先に必要な資格なのかどうかを確認してから、勉強を始めるのがよいでしょう。
この記事で紹介する資格を一覧にまとめました。資格名を選ぶと、それぞれの解説に移動します。合格率などは各資格の解説で紹介している数値で、「―」は解説に記載がないものです。
| 資格 | おすすめ区分 | 合格率など | 有利になりやすい業界・職種 |
|---|---|---|---|
| 宅地建物取引士 | 文系 | 約15〜18%(勉強時間は約5ヶ月と言われる) | 不動産・建築・金融 |
| 日商簿記3級以上 | 文系 | 3級で約40〜50% | 経理・財務、会計事務所(業界を問わない) |
| FP技能検定3級以上 | 文系 | 3級で約70%、2級で約25〜30% | 金融・保険・不動産 |
| 社会保険労務士 | 文系 | 約6〜7%(勉強時間は500〜600時間以上と言われる) | 人事・労務 |
| 秘書検定 | 文系 | 3級で約70%、2級で約50%、準1級で約40% | ホテル・ブライダルなどホスピタリティを重視する業界(業界を問わない) |
| 基本情報技術者試験 | 理系 | 45%前後 | システムエンジニア・プログラマーなどIT関連の職種 |
| 応用情報技術者試験 | 理系 | 約20〜30% | IT関連(基本情報技術者試験の上位資格) |
| QC検定 | 理系 | ― | 製造業・飲食業などの品質管理 |
| 第二種電気工事士 | 理系 | ―(受験資格なし) | 電気工事系・建設業 |
| 危険物取扱者 | 理系 | ― | 工場・施設・流通・運送 |
| 登録販売者 | 理系 | 平均50%前後(都道府県ごとに異なる) | ドラッグストア・スーパー・ホームセンター・コンビニ |
| TOEIC 800点以上 | 文系・理系 | スコア制(履歴書に書けるのは600点以上が目安) | 業界を問わない |
| MOS | 文系・理系 | 一般レベルで約80%と言われる(正式発表なし) | 業界・職種を問わない |
| ITパスポート試験 | 文系・理系 | 50% | IT関連、経営・マーケティング |
| 医療事務 | 文系・理系 | 医療事務検定試験で90%前後、診療報酬請求事務能力認定試験で約30% | 病院・クリニック |
| 日経TEST | 文系・理系 | 合格点なしのスコア制(平均は1,000点中約550〜600点と言われる) | さまざまな業界 |
| 普通自動車第一種運転免許 | 文系・理系 | ― | 運送業界・営業職 |
【文系おすすめ】就活に有利な資格

ここからは文系におすすめの就活に有利な資格をご紹介します。資格の概要と有利に働く可能性の高い業種について解説します。
文系の方で就活に向けてどの資格を取得するか悩んでいる方は参考にしてください。
1. 宅地建物取引士(国家資格)
宅地建物取引士(宅建、宅建士)とは、不動産取引の専門家であることを示す資格のこと。そのため、不動産業界や建築業界、金融業界を志望している方は、取得しておくと就活が有利に働く可能性があります。
合格率は約15〜18%と低く、約5ヶ月の勉強時間が必要だと言われていますが、資格手当がつく企業もあるため、入社後すぐに給与アップが目指せるのもポイント。目指す業界で宅地建物取引士が必要な方、勉強時間が十分に確保できる方におすすめです。
2. 日商簿記 3級以上
日商簿記とは、企業における資金の流れや財政状況を記録し、適切な経理処理を行うための資格のこと。あらゆる業界において就活が有利になる資格で、とくに経理や財務担当、会計事務所などの就職を目指している方におすすめです。
3級の合格率は約40〜50%、なおかつ独学でも合格できる可能性があるため、比較的取得しやすいのが特徴。より知識をアピールしたい方は、2級以上の取得も目指しましょう。
3. FP技能検定(ファイナンシャル・プランナー)3級以上(国家資格)
FP技能検定(ファイナンシャル・プランナー)とは、金融や税金、保険、年金といった生活に関わるお金に関する知識を身につけ、将来のための資金計画をプランニングするための資格のこと。とくに金融業界や保険業界、不動産業界などの就活が有利になる可能性があります。
合格率は3級で約70%、2級で約25〜30%と、国家試験においては比較的難易度は低めです。金融業界においては入社後の取得が必須となる場合もあるため、事前に取得しておくとスキルの高さをアピールできるでしょう。
4. 社会保険労務士(国家資格)
社会保険労務士(社労士)とは、企業における人材に関する専門家のことで、労働や社会保険、年金についての知識を示す資格です。とくに人事や労務などの職種を目指してる方は、就活が有利に働く可能性があります。
合格率は約6〜7%とかなり低く、勉強時間は最低でも500〜600時間以上が必要だと言われているため、志望業界がすでに固まっていて、就活までに時間の余裕がある方におすすめです。
5. 秘書検定
秘書検定とは、秘書になるために必要な知識やスキルだけでなく、一般的なビジネスマナーや正しい敬語、電話応対の仕方など、社会人にとって必要不可欠な知識を持っていることを示す資格のこと。
どの業界や職種においても就活が有利になる可能性があり、とくにホテル業界やブライダル業界など、ホスピタリティが重要視される業界を志望している方におすすめです。
合格率は3級で約70%、2級で約50%、準1級で約40%と、比較的難易度は低め。就活でアピールしたいと思っている方は、2級以上の取得を目指しましょう。
【理系おすすめ】就活に有利な資格
ここからは理系におすすめの就活に有利な資格を6つご紹介します。
現在、理系の学部所属の方や理系の仕事に就きたいと考えている方は参考にしてください。
1. 基本情報技術者試験
基本的なIT知識を評価する試験である基本情報技術者試験は、理系の方におすすめな資格の1つです。
システムエンジニアやプログラマーをはじめとした、IT関連の職種を募集する企業全般での就職が有利になることが期待できます。
合格率は45%前後です。IT系の仕事に就きたい方は、取得することで知識をアピールできるでしょう。
2. 応用情報技術者試験(国家資格)
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格にあたる国家資格です。この資格を取得すれば、高度なIT知識を持つ人材であることを証明できるでしょう。
応用情報技術者試験では、基本情報技術者試験よりも広範囲で専門性の高い知識が求められます。そのため、試験の難易度も高く、合格率は約20〜30%と低めです。
合格するには、十分な学習時間を確保し、体系的な知識の習得が必要です。
3. QC検定
QC検定は、品質管理(QC)の知識を客観的に評価する検定です。
製造業や飲食業などに就きたい方におすすめの資格です。
品質管理の仕事は、例えばメーカーの品質管理部に所属し、商品の品質に問題が発生していないかをチェックします。
4. 第二種電気工事士(国家資格)
小規模施設の電気工事ができる、第二種電気工事士も理系におすすめの国家資格です。
第二種は第一種よりも取り扱える工事が限定されている代わりに、受験資格はなく学生も取得できます。電気工事系や建設業への就職を希望する方におすすめの資格です。
なお、第一種電気工事士は免許の取得に実務経験3年以上が求められるため、第二種の取得を目指しましょう。
5. 危険物取扱者(国家資格)
アルコール類や石油類などの法令で定められた危険物を取り扱うための資格です。
甲・乙・丙の3種類があり、最も難易度の高い甲種は、法令で定められた危険物全てを扱えます。
丙は灯油やガソリンなどの、身近な危険物の取り扱いができます。工場や施設・流通・運送業界への就職を希望する方におすすめの資格です。
6. 登録販売者
登録販売者は、一般用医薬品(第2類・第3類)を販売できる資格で、薬剤師が不在の店舗でも医薬品販売に携われる点が特徴です。薬剤師との違いとしては、調剤業務や第1類医薬品の販売ができない点があげられます。ドラッグストア、スーパー、ホームセンター、コンビニなど、多くの業界で役立つ資格といえます。
登録販売者試験の合格率は都道府県ごとに異なり、平均して50%前後です。
幅広い業界で活かせる資格のため、取得すれば就職や転職の際に有利になるでしょう。
【どちらもおすすめ】就活に有利な資格6選
ここからは文系理系問わず就活に有利に働く可能性の高い資格を6つご紹介します。
社会人として役立つ資格のため、明確に志望の業界が決まっていない方は、これから挙げる資格を勉強するとよいでしょう。
1. TOEIC 800点以上
TOEIC800点以上を持っていると「英語力」と「自主的に勉強できる姿勢」をアピールできます。TOEIC高得点は、どの企業においても就活が有利になる可能性が高いためおすすめです。
志望する企業によっては応募条件に「TOEIC◯◯点以上必須」と記載されている場合もあります。TOEICの点数がまだまだ足りないという方は、履歴書に記載ができる600点以上の点数を目指してみましょう。
2. MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)とは、WordやExcelなどマイクロソフト社が提供しているOffice製品のスキルを示す資格のこと。
パソコンを使用するにあたって基本的な知識やスキルをアピールできるため、どの業界、どの職種においても就活が有利に働く可能性があります。
試験は一般レベルと上級レベルにわかれており、一般レベルは比較的難易度が低いのが特徴。正式発表はされていませんが、合格率は約80%と言われているため、とりあえずアピールできる資格を持っておきたいという方にもおすすめです。
3. ITパスポート試験(国家資格)
ITパスポート試験とはIoTやAI、セキュリティ、ネットワークといったITに関する基礎的な知識をはじめ、経営、マネジメントなどの幅広い知識を持っていることを示す資格のことです。
IT関連の業界はもちろんのこと、経営やマーケティング関連の就職先でも、就活が有利になる可能性があります。
合格率は50%と比較的高く、どの業界でも必要なITリテラシーの知識も身につけられるため、取得しておいて損はないでしょう。
4. 医療事務
近年、需要が高まり、特に女性に人気がある資格が医療事務です。
医療系の資格なので理系のイメージがある人もいるでしょう。しかし、医療事務は文系の人でも取得しやすい資格といえます。
医療事務の業務には、病院やクリニックでの受付業務、会計業務、レセプト業務(診療報酬請求)などが含まれます。医療機関の運営を支える重要な職種であり、患者対応をする「病院の顔」としての役割も担うでしょう。
医療事務の資格には多くの種類があり、試験の難易度も異なります。例えば、基礎知識を問う「医療事務検定試験」の合格率は90%前後ですが、より高度な知識を要する「診療報酬請求事務能力認定試験」の合格率は約30%です。
5. 日経TEST
日経TESTとは、ビジネスにおいて必要な経済知識と、それをどのように仕事に役立てるかを考える応用力を示す資格のこと。ニュースや社会問題などについて興味があることをアピールできるので、さまざまな業界において就活が有利になる可能性があります。
合格点はなく、取得したスコアでレベルが測定されます。平均点は1,000点中、約550〜600点と言われているため、600点以上の取得を目指すのがおすすめです。
6. 普通自動車第一種運転免許(国家資格)
普通自動車第一種運転免許は、自動車を運転するために必要な免許のこと。運送業界や営業職などを目指している方は、就活前に事前に取得しておくのがおすすめです。入社後の取得でも構いませんが、働きながら自動車学校に通うのは大変なので、時間がある方は学生のうちに取っておきましょう。
取得は難しいが独立も狙える資格
就職に困らない資格を探しているなら、その資格を持つ人だけが担える業務(独占業務)がある資格が候補になります。この章で紹介する公認会計士・行政書士・司法書士・弁理士は、いずれも独占業務がある国家資格です。資格がなければ担えない仕事があるため、企業や事務所に勤める道と独立開業する道の両方を選べ、就職先に困りにくくなります。中小企業診断士に独占業務はないものの、企業の経営に助言できる専門性を示せます。
以下の資格は取得の難易度が高いものの、独立開業が可能な資格です。特定の業界や職種を志望する場合、取得することでキャリアの幅が広がるでしょう。
1. 中小企業診断士(国家資格)
中小企業診断士は、企業の経営戦略に関するアドバイスができる国家資格です。
経営戦略の立案、財務分析、人材管理、業務改善など幅広い分野での支援をします。コンサルティング会社や金融機関、税理士事務所などでの活躍が期待されるほか、独立開業も可能です。
試験の難易度は非常に高く、合格率は10%程度です。十分に学習を深めつつ、計画的に試験対策を進める必要があります。
2. 公認会計士(国家資格)
公認会計士は、財務諸表の監査、税務、経営コンサルティングなどを担う会計の専門家です。監査法人や税理士法人、大企業の財務部門での需要が高く、独立開業も可能な資格といえます。
公認会計士試験は、文系資格のうち最難関といわれており、合格率は10%程度です。合格までに数年かかることが一般的であるため、計画的な学習が求められます。
3. 行政書士(国家資格)
行政書士は、官公庁に提出する書類作成や許認可申請の業務を担う専門職です。個人向けの相続・遺言手続きや法人向けの許認可申請など、幅広い業務に携わります。
法律系の資格では比較的取得しやすいものの、専門知識が必要です。弁護士事務所や企業の法務部での勤務を目指す場合にも有効な資格です。
4. 司法書士(国家資格)
司法書士は、不動産登記や商業登記、供託手続きの代理などをする際に必要な法律系の国家資格です。不動産の売買、相続による名義変更、会社の設立登記など、個人や法人の法的手続きをサポートします。
取得すれば独立開業も可能で、高収入を目指せる資格です。ただし、試験の合格率は3〜5%と低く、難関資格の一つに数えられます。
5. 弁理士(国家資格)
弁理士は、特許や商標などの知的財産権に関する業務を担う専門職です。特許庁への出願手続きや知的財産の管理・保護に関するコンサルティングを担当し、大企業や特許事務所での需要が高い資格です。
近年、知的財産の重要性が高まる中で、弁理士の活躍の場は広がっています。
しかし、試験の難易度は非常に高く、合格率は10%以下です。合格までに数年の学習期間が必要とされるため、早めの学習開始が推奨されます。
資格の履歴書・ESへの書き方とアピール方法
資格は、履歴書の書き方ひとつで印象が変わります。正式名称で書けていない、取得年月が抜けている、といった小さな不備でも「確認が甘い人」と受け取られかねません。ここでは資格欄の正しい書き方と、面接で資格を人柄のアピールにつなげる話し方を解説します。
履歴書の資格欄の正しい書き方
履歴書の資格欄は、正式名称・取得年月・「合格」または「取得」の3点をそろえて書きます。略称で書くと、同じ名前の民間資格と区別がつかないことがあるためです。
- 正式名称で書く:「簿記2級」ではなく「日商簿記検定2級」、「普通免許」ではなく「普通自動車第一種運転免許」と書く
- 取得年月を左に置く:「2025年6月 日商簿記検定2級 合格」のように、年月・資格名・合格(取得)の順で並べる
- 取得順に上から並べる:古いものから新しいものへ時系列で書く。応募職種に関係の深い資格を持っている場合は、その資格だけ先頭に置いても構わない
- 免許は「取得」・検定は「合格」:運転免許のように行政機関が与えるものは「取得」、検定試験は「合格」と書き分ける
- スコア型は点数と受験年月をセットで書く:TOEICのようにスコアで評価される試験は、点数だけでなく受験した年月も添える
勉強中の資格も書けます。「2026年6月 日商簿記検定2級 取得に向けて勉強中(2026年11月受験予定)」のように、受験予定時期まで書くと具体性が出ます。ただし、受験の予定が立っていないものを「勉強中」と書くのは避けてください。面接で進捗を聞かれたときに答えられません。
正式名称は試験ごとに決まっているため、書く前に各試験の公式サイトで表記を確認するのが確実です。この記事で挙げた資格の正式名称は、各試験実施団体の公式サイトで次のとおり確認しました(2026年9月19日確認)。
- TOEIC:TOEIC® Listening & Reading Test(略称 TOEIC L&R。国際ビジネスコミュニケーション協会)
- 日商簿記:日商簿記検定試験(1級・2級・3級+簿記初級・原価計算初級。日本商工会議所)
- MOS:Microsoft Office Specialist(日本語表記=マイクロソフト オフィス スペシャリスト。オデッセイ コミュニケーションズ)
- ITパスポート:ITパスポート試験(情報処理技術者試験の一区分・国家試験。情報処理推進機構)
- 秘書検定:文部科学省後援 秘書技能検定試験(1級・準1級・2級・3級。実務技能検定協会)
- 宅建:試験名は宅地建物取引士資格試験、資格・職名は宅地建物取引士(不動産適正取引推進機構)
面接で資格を人柄アピールにつなげる話し方
面接で資格を聞かれたときは、取得した事実ではなく取得の動機と過程を話してください。資格そのものは履歴書を見れば分かるため、面接官が知りたいのは「なぜ取ろうと思い、どう続けたか」という人柄の部分です。
話す順番は「なぜ取ろうと思ったか→どう時間をつくったか→続けるうえで工夫したこと→仕事でどう活かしたいか」の4段階が分かりやすくなります。次の例文を参考に、自分の経験に置き換えてみてください。
大学2年のときに日商簿記検定2級を取得しました。きっかけは、ゼミで企業の決算書を読む機会があり、数字の意味が分からないまま議論していることに気づいたことです。アルバイトと授業の合間で時間が取りづらかったため、通学の往復1時間を仕訳の暗記にあて、週末の2時間だけ過去問を解く形に固定しました。途中で1度不合格になりましたが、間違えた論点をノートにまとめ直して次の回で合格できました。分からないことを放置せずに調べる習慣は、御社での業務でも活かしていきたいと考えています。
この例文で伝わっているのは、簿記の知識ではなく「疑問を放置しない」「限られた時間を配分できる」「失敗を分析して次に活かせる」という3点です。資格を人柄の証拠として使うと、ガクチカや自己PRとも一貫した人物像を示せます。
資格取得のスケジュール逆算【大学何年生で何を取る?】
資格取得は、就活の開始時期から逆算して計画すると失敗しません。大学1〜2年は業界を絞る前でも使える基礎資格、3年前半は志望業界に直結する資格、3年後半以降は就活を優先、という配分が現実的です。
| 時期 | 取る資格の例 | この時期のねらい |
|---|---|---|
| 大学1〜2年 | TOEIC、日商簿記3級、ITパスポート試験など | 志望業界が決まっていなくても無駄になりにくい基礎資格。時間に余裕があるうちに取っておく |
| 大学3年前半 | 宅地建物取引士、FP技能検定3級、基本情報技術者試験など | 業界研究で志望先が見えてきた段階。志望動機と結びつけて話せる資格を選ぶ |
| 大学3年後半以降 | 短期で取れる資格、または勉強中と書ける状態 | ES・面接対策を優先する時期。新しく長期の勉強を始めない |
大学1〜2年でTOEICや簿記を勧めるのは、どの業界に進んでも無駄になりにくいためです。この時期は志望先が固まっていないことが多く、特定の業界に寄せた資格を先に取ると、志望が変わったときに活かしきれません。
大学3年前半は、業界研究が進んで志望先が見えてくる時期です。宅地建物取引士やFP技能検定のように、業界と直結する資格をこの段階で取れると、「その業界を志望している理由」を行動で示せます。
大学3年後半以降は、選考対策に時間を使うべき時期です。この段階から合格まで半年以上かかる資格に手を出すと、ES作成や面接練習の時間を削ることになります。今から始めるなら、ITパスポート試験・日商簿記3級・MOSのように、数か月で受験まで到達できるものに絞ってください。
間に合わない場合でも、「勉強中」と書ける状態まで持っていけば十分に価値があります。履歴書に受験予定を書ければ、志望業界への関心を行動で示せるためです。
資格がなくても大丈夫:資格以外でアピールする方法
資格がなくても、新卒の就活は十分に戦えます。新卒採用で見られているのはポテンシャルと人柄であり、資格はあくまで加点要素だからです。資格欄が空欄でも、ガクチカ・インターン経験・学業成績の3つで自分の強みは示せます。
- ガクチカ:課題に対して何を考え、どう動いたかを書く。資格と違い、粘り強さや周囲の巻き込み方まで伝えられる
- インターン・アルバイト経験:実務に近い場面での行動を示せる。期間の長さより、任された役割と工夫した点を具体的に書く
- 学業成績・研究内容:ゼミや研究で扱ったテーマ、そこで身につけた調べ方や分析の手順は、専門性の証拠になる
資格が有利に働くのは、その資格が業務に直結する一部の職種です。資格の有無で合否が決まる場面は限られており、多くの企業は「なぜそれに取り組んだのか」という過程を見ています。
履歴書の資格欄が埋まらない場合は、空欄のままにしないでください。書き忘れなのか、本当にないのかが採用担当者に伝わらないためです。勉強中の資格があれば「取得に向けて勉強中(2026年11月受験予定)」と書き、何もない場合は「特になし」と記入して、記入漏れではないことを示します。
そのうえで、資格欄の代わりに自己PR欄やガクチカ欄に力を入れましょう。資格を1つ増やすより、エピソードを1本磨くほうが、限られた就活の時間では効果が出やすくなります。
資格取得を目指す際の注意点

ここからは資格取得を目指す際の注意点について紹介します。資格取得を目指している方は、一度注意点にも目を通しておきましょう。
手当たりしだい資格を取得しようとしない
「いろんな資格をたくさん取っておけば、就活が有利になるはず!」と思っている就活生は多いですが、むやみやたらに資格を取得しようとするのは避けましょう。
希望する業界と全く関係のない資格や難易度の低すぎる資格ばかり取得しても、就活の場で十分にアピールできないどころか、悪い印象を与えてしまうおそれがあるためです。
資格取得を考えている方は、志望する業界や職種で活かせる知識なのかを考えてから取りかかってください。
低いレベルや期限の切れた資格は履歴書に記載しない
難易度の低すぎる資格や期限の切れた資格は、就活の履歴書には記載しないようにしましょう。何かアピールしたいと思って記載したとしても、前述のような資格を記載してしまうと、かえってスキルがないことを証明してしまうおそれがあります。
自分が保有している資格は履歴書に書けるレベルなのか、有効期限は切れていないかを必ず確認してください。
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ここまでの対策を進めたら、次はこちらの記事もチェックしてみてください。
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就活に有利な資格のよくある質問
Q. 「食いっぱぐれない資格」とはどういう意味ですか?
「食いっぱぐれない」とは食べる機会を失わないこと、生計維持できることを意味します。
「食いっぱぐれない資格」は流行に左右されず、将来にわたって需要がある職種に必要な資格のことです。一般的によく知られている職業や、評価されている職業に必要な資格のことを「食いっぱぐれない資格」と呼びます。
Q. 資格と免許の違いはなんですか?
資格とは、特定の行為ができる条件のことで、 仕事をするために必要な条件・知識・スキルのことです。
免許は特定の行為が行政機関によって許されている証です。医師免許や運転免許などが該当し、 免許を持たずに仕事をすると罰せられます。
Q. 取っておいた方がよい免許は?
普通自動車第一種運転免許(普通免許)は学生の間に取得することをおすすめします。
取得の有無で合否が決まるケースは限定的なものの、外回りの営業、簡単な荷物や届け物の運搬など、車を使って移動する仕事では必要になる場合があります。
また、就職後に免許の取得を通告されることもありますが、働きながらの取得は時間の確保が難しいため、学生の間に取っておくとよいでしょう。交通機関の整備されていない地方では特に必要とされることがあるため、勤務先や就職の選択肢を広げるためにも取得を検討しましょう。
就活に有利な資格を取得して企業にアピールしよう!

本記事では就活に有利な資格を紹介しました。就活において資格は必ず取らなければいけないというわけではありません。しかし、業界に合った資格を取得しておくことで自主性や志望度の高さをアピールでき、選考を有利に進められる可能性があります。就活に有利な資格を参考に、自分に合った資格取得を目指してください。


監修者:久保駿貴(くぼしゅんき)
