「日本IBMって倍率が高くて自分じゃ本選考突破は難しいかも……」
そうお悩みの就活生の方向けに、実際に日本IBMの本選考を突破し、内定を獲得した26卒の方にインタビューをおこない、選考突破のコツや内定獲得のための対策方法を伝授していただきました!
自己紹介

- 26卒
- 早慶
- クイズサークル
- 塾講師
- コンサル志望
日本IBMで話していたガクチカ・志望動機
日本IBMのガクチカ
私が学生時代に最も力を入れて取り組んだことは、大学の研究室でのAI技術を活用したデータ分析プロジェクトです。このプロジェクトでは、地域の中小企業の売上予測システムを開発することを目標としていました。研究開始当初は機械学習の知識が乏しく、プログラミングスキルも不十分でしたが、毎日最低3時間の学習時間を確保し、関連書籍を20冊以上読破しました。また、チームメンバー5名と毎週のミーティングを欠かさず行い、進捗共有と課題解決を徹底しました。その結果、予測精度85%のシステムを開発し、協力企業から高い評価をいただくことができました。この経験を通じて、困難な課題に対しても継続的な努力と周囲との協調により必ず解決策を見出せることを学びました。
日本IBMの志望動機
私が日本IBMを志望する理由は、技術力とビジネス思考の両方を活かしてお客様の課題解決に貢献したいと考えているためです。大学での研究活動を通じて、単に技術を開発するだけでなく、その技術がどのように社会や企業の課題解決に役立つかを考える重要性を実感しました。日本IBMは、最先端のAI技術やクラウドソリューションを提供しながらも、常にお客様のビジネス成長を第一に考えるコンサルティングアプローチを大切にしていると感じています。特に、Watson AIやHybrid Cloudといった革新的技術を活用し、業界の垣根を越えて様々な企業のデジタルトランスフォーメーションを支援している点に強く魅力を感じます。私も技術者としての専門性を高めながら、お客様の真のニーズを理解し、最適なソリューションを提案できるコンサルタントとして成長したいと考えています。
日本IBMの本選考の選考フロー

ES・Webテスト・筆記試験
エントリーシート提出と同時にWebテストの受験が必要でした。Webテストは言語・数理系の一般的な問題で、特別に難易度が高いわけではありませんが、時間管理が重要でした。ESでは設問が少ない中で、論理性と具体性が求められる印象を受けました。筆記試験は企業オリジナルのもので、動画視聴後時間内に小論文を書く形式のものでした。
GD(グループディスカッション)
一般的なグループディスカッションの手順で進んでいき、面接官を顧客と想定し発表質問が行われます。
最終面接
他の多くの企業と異なり、面接は最終面接の1回のみという特徴的な選考フローでした。約1時間のオンライン面接で、部長クラスの方と人事担当者の2名が面接官を務められました。ESの内容について深掘りされるとともに、志望動機やコンサルタントとしての適性について詳しく質問されました。最後の20分程度は逆質問の時間が設けられており、事前に質問を準備しておく必要がありました。
日本IBMの本選考ES
設問①
IBMで成し遂げたいこと(500文字以内)
この設問では現代社会のデータ活用課題を問題提起し、IBMでデータサイエンスとコンサルティングを組み合わせた包括的ソリューション提供を目指す内容について書きました。
単にITへの憧れではなく、自身のゼミでの地域中小企業向けシステム開発経験と関連付けることで説得力を持たせました。また、製造業のサプライチェーン最適化や小売業の顧客行動分析など具体的な業界での応用例を示し、
Watson AIやクラウド基盤などIBMの特定技術に言及することで企業研究の深さをアピールしました。最後に”カタリスト”というIBMの価値観との一体感を表現し、志望度の高さを伝えました。
設問②
Team Focused(チーム重視)のエピソード(500字以内)
クイズサークルの幹事として組織改革を主導した経験について記載しました。単に成功体験を述べるのではなく、当初の独断的な判断による失敗から学んだプロセスを正直に記述することを心がけました。
3つの具体的改善策(全メンバーのヒアリング・データベース化、経験者と初心者のペア指導体制、週次振り返りミーティング)を詳細に説明し、異なる意見を持つメンバーへの対処法も含めました。
結果として過去最高順位という定量的成果を示し、多様性の価値という学びまで言語化することで、チームマネジメント能力をアピールしました。
設問③
強みが発揮されたエピソード(200字以内)
塾講師アルバイトでの個別指導改善経験を通じて論理的思考力をアピールしました。短い文字数制限の中で、課題設定から原因分析、解決策の実行、成果までの一連のプロセスを簡潔に表現することを意識しました。
データ活用による個別カリキュラム作成や継続的改善プロセスの実施など、具体的な改善手法を盛り込みました。担当生徒全員の成績向上という定量的成果を示すことで、論理的思考力という自身の強みを効果的に伝えました。
日本IBMの本選考グループディスカッション
面接官が2人、学生が5人の一般的なグループディスカッションです。「災害に関して、保険金会社のDX改革の案を考える」というテーマで議論します。資料がメールで送られ、それを読む時間も含めてディスカッションを行い、最終的には面接官に結論を話します。GD中は、DX改革という本軸からずれないような議論をすることを意識しました。
日本IBMの本選考最終面接
聞かれた内容
最終面接では、まず自己紹介から始まり、志望動機について詳しく質問されました。「なぜコンサルタントになりたいのか」「なぜIBMなのか」という基本的な質問から、「他のコンサルティングファームとの違いをどう考えるか」といった深い質問まで幅広く聞かれました。
研究活動についても詳細に質問され、技術的な内容だけでなく、「チームでの役割」「困難だった点とその解決方法」「この経験から何を学んだか」といった点を掘り下げられました。また、「プログラミング経験はどの程度あるか」「実際に作成したシステムの技術的特徴は何か」など、具体的な技術力についても確認されました。
入社後の希望についても詳しく聞かれ、「どのようなプロジェクトに関わりたいか」「希望通りにならない場合でも大丈夫か」といった現実的な質問もありました。面接官の方は、私の回答に対して「なぜそう思うのか」「具体例はあるか」といった深掘り質問を多くされ、論理的で一貫した説明を求められました。
逆質問
面接の最後20分程度で逆質問の時間をいただきました。私からは新入社員研修の内容、コンサルタントとして成長するために必要な素質、IBMのコンサルティング業務の特徴、実際のキャリアパス事例について質問しました。
面接官の方からは、IBMの技術力とビジネス理解力の両方を重視する企業文化、多様なバックグラウンドを持つ同僚との協働の魅力、グローバルプロジェクトへの参加機会などについて詳しく教えていただきました。特に印象的だったのは、「IBMでは個人の成長を会社が全力でサポートする」という言葉で、社員を大切にする企業文化を感じることができました。
面接を通じて最も意識したのは、論理的に話すことでした。結論から述べ、その根拠を明確に示すという構成を心がけ、感情論ではなく事実に基づいた説明をするよう気をつけました。また、ESに記載した内容との一貫性を保ちながら、より詳細で具体的な説明をすることで、自分の想いや能力を正確に伝えようと努力しました。
日本IBM内定までの流れ
面接結果の通知方法
最終面接から約1週間後に、人事担当者の方から電話で内定の連絡をいただきました。電話では選考結果とともに、今後の手続きについても簡単に説明していただきました。その後、正式な内定通知書が郵送で届き、入社までのスケジュールや必要な手続き、内定者向けイベントの案内なども同封されていました。
内定通知書には、給与や勤務条件などの詳細な情報も記載されており、疑問点があれば人事の方に直接連絡できる体制も整っていました。また、内定者懇親会の案内もあり、同期となる方々との交流機会も設けられている点に、IBMの人を大切にする姿勢を感じることができました。
内定承諾はしたか?その理由は?
はい、内定を承諾させていただきました。承諾を決めた最大の理由は、技術力の高さはもちろん、人を大切にし、個人の成長を真剣に支援してくれる環境があり、面接を通じて感じた社員の方々の人柄と企業文化を実感できたことからです。
技術とビジネスの両方を学べる環境、世界的な企業の一員として多様なプロジェクトに関わる機会、充実した研修制度など、自分が望む成長環境が整っていることを面接や説明会を通じて理解することができました。
ワークライフバランスについても、激務というイメージもありましたが、実際には働き方の多様性を認める制度が整っており、長期的にキャリアを築いていける環境だと判断しました。他社からも内定をいただいていましたが、自分の価値観と最も合致していたのがIBMでした。
選考全体を通しての感想
日本IBMの選考は、自分自身と真剣に向き合う貴重な機会でした。面接が1回のみという特殊な選考フローのため、その1回にすべてを込める必要があり、準備は想像以上に大変でしたが、その分自分の想いや能力を深く理解することができました。
面接官の方々は皆さん非常に優秀で、鋭い質問をされましたが、決して圧迫的ではなく、私のことを本当に理解しようとしてくださっているのが伝わってきました。表面的な回答では満足されず、常に「なぜ」を問われる面接でしたが、それは私自身の考えを深めるきっかけにもなりました。
選考を通じて最も印象的だったのは、論理的思考力の重要性です。ESから面接まで一貫して、自分の考えを筋道立てて説明することが求められました。また、IBMという会社の魅力についても、選考過程で深く知ることができ、単なる外資系IT企業というイメージを超えて、社会課題解決に真剣に取り組む企業であることを理解できました。
日本IBMの本選考突破のコツ

日本IBMの本選考を突破するためのコツ
最も重要なのは、「なぜIBMなのか」という質問に対する明確で説得力のある答えを準備することです。多くのIT企業やコンサルティングファームがある中で、なぜIBMを選ぶのかという点を、自分の経験や価値観と結びつけて論理的に説明できることが不可欠です。
技術的なバックグラウンドも重視されます。プログラミング経験がある場合は、使用言語や開発経験について具体的に説明できるよう準備し、技術系の専攻でない場合でも、ITに対する基本的な理解と興味を示すことが重要です。特に、IBMが力を入れているAI、クラウド技術について基本的な知識を持っておくと良いでしょう。
面接の対策としては、様々なプレゼンを聞いたりするのが効果的です。
論理的思考力が最も重視されるため、結論から話し、根拠を明確にする話し方を身につけることが必要です。また、深掘り質問に対応できるよう、ESに記載した内容については詳細まで整理し、一貫した説明ができるよう準備しておくことが大切です。
日本IBMを受ける人へのアドバイス
可能であればインターンシップへの参加を強くおススメ
本選考での優遇があるだけでなく、実際の業務内容や社風を肌で感じることができ、志望動機に説得力を持たせることができます。
面接対策では、模擬面接を重ねることが非常に重要です。特に、想定される質問に対してどこまで深く答えられるかを確認し、論理的で一貫した説明ができるよう練習を積んでください。一人では限界があるため、友人や先輩、キャリアセンターの方にお願いして練習相手になってもらうことをお勧めします。
ESの作成では、具体的な数値や成果を盛り込むことを強く意識してください。抽象的な表現では印象に残りにくいため、「売上を20%向上させた」「チームメンバー10名をまとめた」「予測精度85%を達成した」といった具体的で定量的な内容にすることが重要です。
企業研究も徹底的に行ってください。IBMの事業内容、競合他社との違い、最近のニュースやプレスリリースなどを把握し、面接で具体的に話せるようになっておくことが必要です。特に、IBMのコンサルティング事業の特徴や、デジタルトランスフォーメーション支援における強みについて理解を深めておくと良いでしょう。
最後に、IBMの企業価値観や文化について深く理解することをお勧めします。多様性の尊重、継続的な学習、社会貢献への取り組みなど、IBMが大切にしている価値観に共感できるかどうかも重要な判断材料になります。これらの価値観と自分の経験や考え方をどう結び付けられるかを考えておくことで、より説得力のある志望動機を作ることができます。
まとめ
日本IBMの選考は決して簡単ではありませんが、十分な準備と明確な志望理由があれば必ず突破できます。面接が1回のみという特殊な選考フローだからこそ、その1回に全力を注ぐ覚悟と徹底した準備が求められます。
選考を通じて感じたのは、IBMが求めているのは単に優秀な人材ではなく、技術力とビジネス思考を併せ持ち、お客様の課題解決に真摯に向き合える人材だということです。自分の経験や能力がどのようにIBMの事業に貢献できるかを具体的に示すことができれば、きっと良い結果につながるはずです。
これから日本IBMを受ける皆さんには、妥協することなく準備に取り組んでいただきたいと思います。選考の結果がどうであれ、その準備過程で得られる学びや成長は、皆さんの今後のキャリアにとって大きな財産になることは間違いありません。自分自身を信じて、最後まで諦めずに頑張ってください。