「KPMGって倍率が高くて自分じゃ本選考突破は難しいかも……」
そうお悩みの就活生の方向けに、実際にKPMGの本選考を突破し、内定を獲得した26卒の方にインタビューをおこない、選考突破のコツや内定獲得のための対策方法を伝授していただきました!
これからKPMGを受ける方や、KPMGを志望している方必見の内容となっておりますので、本記事を見ながらKPMG本選考突破のための対策を進めてみてくださいね。
KPMGの本選考体験談を教えてくださった方

- 26卒
- 関関同立
- サッカーサークル
- 飲食アルバイト
- コンサル志望
KPMGで話していたガクチカ・志望動機
KPMGのガクチカ
私が学生時代に最も力を入れて取り組んだことは、サッカーサークルの代表として組織変革を実行し、低迷していたチーム全体の活動を再活性化させたことです。就任当初、サークルは練習参加率40%という深刻な状況に陥っており、メンバー間の温度差や派閥対立が表面化していました。私はこの問題に対し、まず60名全員との個別面談を通じて課題の根本原因を探りました。その結果、技術レベルの格差による疎外感と、組織としての明確な目標の欠如が主要因であることが判明しました。解決策として、レベル別練習体制の導入と短期・中期目標の設定を提案し、運営陣と綿密な協議を重ねながら段階的に実行しました。また、定期的な全体ミーティングを新設し、メンバー同士の意見交換を促進する環境を整備しました。この取り組みにより、練習参加率は85%まで向上し、退部者を前年比70%削減することに成功しました。この経験を通じて、表面的な現象ではなく本質的な課題を特定する重要性と、関係者全員を巻き込んだ解決策の実行力を身につけることができました。
KPMGの志望動機
私がKPMGコンサルティングを志望する理由は、サッカーサークルでの組織変革経験を通じて実感した「人や組織の本質的な課題解決による価値創造」を、より大きなスケールで実現したいと考えるからです。サークル代表として60名のメンバーが抱える多様な課題に向き合った際、表面的な対処療法ではなく根本原因を特定し、一人ひとりに寄り添いながら組織全体の成長を支援することで、大きな変革を実現できることを学びました。この経験から、企業が直面する複雑な経営課題についても、同様のアプローチで本質的な解決策を提供できるコンサルティングという仕事に強い魅力を感じています。数あるコンサルティングファームの中でKPMGを選ぶ理由は、「人を大切にする」という企業理念のもと、クライアントの真のニーズに寄り添い、長期的な信頼関係を築く文化があると感じるためです。また、少数精鋭の組織として一人ひとりの成長を重視する環境が、私の持つ人間理解力とリーダーシップを最大限に活かせる場だと確信しています。人間科学の学びで培った人間行動への洞察力と、実際の組織運営経験を組み合わせ、クライアントの持続的成長に貢献できるコンサルタントとして貢献したいと考えています。
KPMG本選考の選考フロー

ES・Webテスト
まず最初にエントリーシートの提出とWebテストの受験がありました。WebテストはSPIではなく玉手箱形式で、言語・非言語・英語・性格検査が含まれていました。玉手箱は回答時間が短いため、事前の対策が必要でした。特に計数分野では素早い計算力が求められ、電卓の使い方にも慣れておく必要があります。ESでは志望動機や学生時代に力を入れたことなど、基本的な設問が出題されました。
オンラインケース面接
書類選考を通過すると、オンラインでのケース面接がありました。これは録画形式で実施され、画面上に表示される資料を読み込んでから設問に答える形式でした。与えられた時間内で課題を分析し、構造的に整理して解決策を提案する必要がありました。コンサルタントに必要な論理的思考力を測る重要な選考ステップだと感じました。
ジョブ型選考
次にジョブ型選考が実施されました。10名程度のグループで2回ディスカッションを行いました。社会的な課題をテーマとした議論で、チームワークや議論をリードする力、他者の意見を聞く姿勢などが評価されていたと思います。
1次面接
現場のコンサルタントの方との個人面接でした。ESの内容について深堀りされるとともに、志望動機や将来のキャリアプランについて詳しく聞かれました。面接時間は約30分で、和やかな雰囲気の中で進められました。
人事面接
マネージャークラスの方との面接で、より戦略的な思考力を問われる内容でした。コンサルタントに求められる能力や、困難な状況での対処方法について質問されました。また、簡単なケース問題も出題され、その場で考えて回答する必要がありました。
最終面接
パートナークラスの方との面接で、これまでの面接とは雰囲気が異なりました。技術的な能力よりも、人柄や価値観の適合性を重視した質問が中心でした。長期的なキャリアビジョンや、KPMGの文化への理解度について深く聞かれました。
KPMGの本選考ES
設問①
KPMGコンサルティングを志望する理由をご記入ください。(400字以内)
この設問ではサッカーサークルでの代表経験を起点として、組織課題の根本解決に対する関心からコンサルティング業界への志望動機を構築しました。単にコンサルティングへの憧れではなく、具体的な経験に基づいた動機を示すことを心がけました。また、数あるコンサルティングファームの中でKPMGを選ぶ理由として「人を大切にする」価値観と少数精鋭組織の特徴を挙げることで、他社との差別化を図りました。人間科学の学びとリーダーシップ経験という自身の強みを、入社後にどう活かせるかまで言及することで、企業との適合性をアピールしました。
本選考1次面接
聞かれた内容
1次面接では主に以下の質問がありました。まず、ESに記載した学生時代の経験について詳しく聞かれました。「どのような課題があったのか」「どうやって課題を特定したのか」「解決策を実行する際の困難は何だったか」など、具体的なプロセスについて深く掘り下げられました。
次に、志望動機について改めて質問されました。「なぜコンサルティング業界なのか」「KPMGを選んだ理由は何か」といった基本的な質問に加え、「他社との違いをどう理解しているか」という質問もありました。
また、「あなたの強みを具体的なエピソードとともに教えてください」「将来のキャリアプランをどう考えていますか」といった質問もありました。
面接官の方は非常に親しみやすく、私の回答に対して適切なフォローアップ質問をしてくださいました。単に準備した回答を述べるのではなく、自然な対話を心がけることが重要だと感じました。特に、自分の経験から学んだことや成長した点を明確に伝えることを意識しました。また、その学びをコンサルティングの仕事にどのように活かせるかという点も併せて説明するよう心がけました。
逆質問
1次面接では以下の逆質問を準備していました。「現場のコンサルタントとして、どのような時にやりがいを感じますか」「新卒で入社した場合の成長支援体制について教えてください」「クライアントワークで特に印象に残っているプロジェクトがあれば教えてください」などです。単に企業情報を聞くのではなく、面接官の方の実体験や考えを聞くことで、より深い対話を心がけました。
本選考人事面接
聞かれた内容
人事面接はマネージャークラスの方との面接で、1次面接よりも戦略的な思考力を問われる内容でした。「コンサルタントに必要な能力は何だと思いますか」「クライアントとの関係構築で重要だと考えることは何ですか」といった、コンサルタントとしての適性を深く評価する質問が中心でした。また前回ジョブのフィードバックもありました。
また、「困難な状況に直面した時のあなたの対処方法を教えてください」という質問では、具体的なエピソードを交えて回答することが求められました。
さらに、簡単なケース問題も出されました。「ある小売チェーンの売上が減少している。原因と解決策を考えてください」という問題で、その場で考えて回答する形式でした。限られた時間の中で課題を構造化し、論理的に解決策を提案する能力が試されていました。
この面接では、論理的思考力だけでなく、クライアントとのコミュニケーション能力や、困難な状況での対応力についても重視されている印象を受けました。準備した回答だけでなく、その場での思考プロセスを明確に示すことが重要だと感じました。
逆質問
2次面接では「KPMGが他社と差別化できている点は何だと思いますか」「マネージャーとして若手コンサルタントを育成する際に重視していることは何ですか」「今後のKPMGの戦略的方向性について教えてください」といった、より戦略的な観点からの質問を準備しました。
本選考最終面接
聞かれた内容
最終面接はパートナークラスの方との面接で、これまでの面接とは大きく雰囲気が異なりました。技術的な能力よりも、人柄や価値観の適合性を重視した質問が中心でした。
「なぜこの業界、この会社を選んだのか改めて教えてください」「10年後、どのようなコンサルタントになっていたいですか」「KPMGの文化についてどのような印象を持っていますか」といった、長期的な視点での質問が多くありました。
特に印象的だったのは、「あなたにとって仕事とは何ですか」という哲学的な質問でした。私は「社会に価値を提供し、自分自身も成長し続けられる場」と回答し、その理由も含めて説明しました。
また、「入社後、どのような分野に興味を持って取り組みたいですか」という質問では、具体的な分野名を挙げながら、なぜその分野に興味を持っているかを説明しました。
最終面接では、これまでの回答との一貫性を保ちながら、自分の価値観や将来への想いを素直に伝えることを意識しました。取り繕った回答よりも、自分らしさを伝えることが重要だと感じました。
逆質問
最終面接では「KPMGが目指す組織文化について教えてください」「コンサルティング業界の今後の展望についてどのようにお考えですか」「入社後に期待される役割について教えてください」といった質問を準備しました。企業のビジョンや将来性について、トップレベルの方の考えを直接聞けるような質問を心がけました。
内定までの流れ
面接結果の通知方法
面接結果は基本的に電話で通知されました。1次面接、2次面接は面接から3〜5日後に人事の方から電話があり、合格の旨と次の選考の詳細について説明がありました。連絡が来る時間帯は平日の午前中から夕方にかけてで、比較的早い段階で結果を教えていただけたのが印象的でした。
最終面接の結果については、面接から約1週間後に面接官の方から直接電話をいただきました。内定の連絡とともに、選考過程での評価についてもフィードバックをいただけたことが印象的でした。電話の後、正式な内定通知書がメールで送付され、内定者説明会の案内なども併せて連絡がありました。
内定承諾はしたか?その理由は?
最終的にKPMGの内定を承諾しました。実は他にも複数の企業から内定をいただいていたのですが、KPMGを選んだ理由はいくつかあります。
選考過程で出会った社員の方々の魅力
皆さん知的で誠実な印象を受け、特に質問に対して率直に答えてくださる姿勢や、若手の成長を真剣に考えてくださる様子が印象的でした。
成長環境の充実
KPMGは少数精鋭の組織として、一人ひとりに対する教育投資が手厚いことが分かりました。内定者説明会でも、研修制度やメンタリング制度について詳しく説明があり、確実にスキルアップできる環境だと確信しました。
多様なプロジェクト機会
Big4の一角として様々な業界、規模のクライアントを持ち、幅広い経験を積めることに加え、DXやサステナビリティといった今後成長が期待される分野のプロジェクトにも多く関われるという点が決め手となりました。
企業文化への共感
選考を通じて感じたKPMGの「多様性を尊重し、個人の成長を支援する」という文化に強く共感しました。私自身、多様な価値観を持つ人々と協働しながら成長したいと考えていたため、この点は非常に重要でした。
選考全体を通しての感想
KPMGの選考は非常によく設計されている印象を受けました。選考の各ステップが段階的にスキルや適性を評価する構造になっており、受験者側としても自分の成長を実感しながら進むことができました。ESで基本的な志望動機や経験を確認し、オンラインケースで論理的思考力を測定し、グループディスカッションでチームワークを評価するという流れは、コンサルタントに必要な能力を多面的に評価していると感じました。
また、面接官の方々の質の高さも印象的でした。単に質問をするだけでなく、私の回答に対して的確なフォローアップ質問をしてくださり、より深い対話ができました。これにより、企業と候補者の相互理解が深まる設計になっていると思います。
一方で、選考の難易度は確実に高いと感じました。特に、論理的思考力とコミュニケーション能力の両方を高いレベルで求められるため、十分な準備と練習が必要です。しかし、その分、内定をいただけた時の達成感は大きく、入社に対するモチベーションも高まりました。
KPMGの本選考突破のコツ

KPMGの本選考を突破するためのコツ
まず最も重要なのは論理的思考力の徹底的な鍛錬です。コンサルティング業界では論理的思考力が最も重要な能力となります。ケース問題の練習は必須ですが、日常の課題についても「課題の構造化」「原因の深堀り」「解決策の立案」という思考プロセスを習慣化することが大切です。私の場合、日常生活の中で気になった社会課題について、友人とディスカッションする機会を作り、論理的に議論する練習を重ねました。
次に、ESでの差別化が重要です。単に優秀なエピソードを書くのではなく、「なぜその経験をしたのか」「どのような思考プロセスで課題解決に取り組んだのか」「その経験から何を学んだのか」を明確に示すことが重要です。特に、KPMGでは「課題の本質を見抜く力」を重視している印象があるため、表面的な解決策ではなく根本的な課題解決に取り組んだ経験をアピールすることをおすすめします。
面接では、準備した回答を暗記して話すのではなく、面接官との自然な対話を心がけることが重要です。KPMGの面接官は非常に優秀な方ばかりなので、取り繕った回答はすぐに見抜かれてしまいます。自分の考えや価値観を率直に伝え、分からないことは素直に「分からない」と言う誠実さも評価されると思います。
企業研究の徹底も欠かせません。KPMGの事業内容、文化、最近の取り組みについて深く理解することは必須です。ただし、単に情報を覚えるだけでなく、「なぜKPMGでなければならないのか」を自分なりの言葉で説明できるようになることが大切です。私は、KPMGの社員の方とのOB/OG訪問を積極的に行い、リアルな職場環境や仕事内容について理解を深めました。
論理的思考力の対策としては、友人や同級生と練習するのが効果的です。
様々なお題を出し合い、まずは詰まらずに話し続けることを目標に練習しましょう。最初は難しくても回数をこなすうちに徐々に対応力が上がってきます。実際の面接では、相手の意見や状況をまず理解し、論理的に自分の考えを伝え、具体例を出して説得力を高めることを意識してください。
KPMGを受ける人へのアドバイス
選考難易度の高い企業だが、しっかりと準備をして自分の魅力を伝える努力をすることが重要
大切なのは、「なぜコンサルタントになりたいのか」「なぜKPMGなのか」という根本的な動機を明確にすることです。その動機が明確であれば、選考の各ステップで一貫した回答ができ、面接官にも説得力を持って伝わります。
また、選考は単なる評価の場ではなく、企業と自分の相性を確認する場でもあります。緊張しすぎず、「KPMGで働く自分」を面接官の方々にイメージしてもらえるような対話を心がけてください。
準備においては、ケース問題の練習やESの推敲はもちろん重要ですが、それ以上に自分自身と向き合い、なぜコンサルタントを目指すのか、どのような価値を提供したいのかを深く考えることが大切だと思います。
まとめ
KPMGコンサルティングの2026年卒選考は、「ES・Webテスト → オンラインケース → インターンシップ → 1次面接 → 2次面接 → 最終面接」という流れで実施されました。各ステップで論理的思考力、コミュニケーション能力、企業との適合性が総合的に評価される構造となっています。
成功のポイントは、徹底した準備と自然体での対話のバランスを取ることです。特に、「課題の本質を見抜く力」と「相手の立場に立って考える力」はKPMGが重視する能力として、選考全体を通じて評価されていました。
コンサルティング業界は確かに厳しい世界ですが、その分得られる成長と充実感は計り知れません。KPMGを目指す学生の皆さんには、しっかりと準備をして、自分らしさを大切にしながら選考に臨んでいただきたいと思います。