多くの学生が苦手意識を持ちやすい選考方法の1つが「グループディスカッション」です。
グループディスカッションは毎回テーマが変わるため、準備や対策が難しいと考える人は多いでしょう。一方、グループディスカッションは対策方法を知っていれば、テーマが変わってもスムーズに進められます。
この記事では、グループディスカッションの種類別にテーマ例と対策についてご紹介していますのでぜひ参考にしてください。
グループディスカッションとは
グループディスカッションとは、学生を4人〜8人のグループに分けて、1つのテーマについて議論する形式の選考方法です。身近なテーマからビジネスに関するテーマまで、幅広く出題されます。企業側はグループディスカッションを通して、他の学生との関わり方や協調性、論理的思考の有無などを判断しています。
種類別!GDのテーマ一覧とコツ
グループディスカッションはいくつか種類があるため、種類を見極めた対策が大切です。ここでは、グループディスカッションにおける種類別のテーマ例と対策のコツやポイントについてご紹介します。
討論・主張型
テーマ例
・50年後はどのような社会になっているか ・ものを売るときに必要な力はなにか ・リーダーに必要なものはなにか ・よい社会とは何か ・AIによって生活はどう変わるのか ・よい本とはどのような本か ・仕事で大切なのは効率?質? ・愛とお金のどちらが大切か ・小学生にスマホは持たせるべきか ・テレビCMかYouTube広告どちらが有効? |
コツ・ポイント
・グループ全体が納得する答えを出す ・抽象的テーマに対する解決策を導く |
グループ全体が納得する答えを出すために、ディスカッション開始の前に、目的に対する判断基準を統一することが重要です。一人ひとりの意見を聞きながら、設定した判断基準をもとに、グループの解答をまとめましょう。
課題解決型
テーマ例
・首都圏のビジネスホテルの売上を伸ばす施策は? ・外国人観光客の一人当たりの支出額を増加させるためにはどのようにすればよいか ・今後の旅行業界はどのような業界と手を組んでいけばよいか ・日本でキャッシュレス決済を普及させるには ・サラリーマンの英語力を向上させるためにはどのようにすればよいか ・ハンバーガーショップの売上を3年で1.3倍にする施策を考えよ ・百貨店の売上を向上させるには ・今後、旅行業界はどのような業界と手を組んでいけばよいか ・お気に入りの雨傘を使いたくなる施策は?を考える ・日本のレンタカーの売上を推定し、それを1.2倍にせよ |
コツ・ポイント
・問題点を明確にし、解決策を出す ・その企業が行っている事業の具体例が出されることも多い |
課題解決型では、問題点を明確にすることが重要です。問題点を解決するためのアイデアを出し合い、その中で実現性の高いものを選び、細かい議論を進めると、自信を持って出せる結論につながります。
企画立案型
テーマ例
・新幹線の新しいサービスを考案せよ ・テーマパークで新しく追加するアトラクションを考えてください ・外国人観光客をターゲットとしたベンチャー企業のビジネスモデルを構築せよ ・○○市でできる、新しい町おこしイベントを考えてください ・弊社の既存商品を生かした新しい飲食店のコンセプトを考えてください ・夏場にスキー場を活用できるイベントやビジネスと考案してください ・スポーツビジネスを始める総合商社が最初にとるべき方策とは ・大手コンビニチェーン会社の新規事業を考えてください ・新商品をこの会社で出すならどのような商品を出しますか ・令和の子どもに人気が出る新しい特撮ヒーロー像を考案してください |
コツ・ポイント
・論理的思考に基づいたアプローチによる目的を設定する ・業界や企業のビジネスモデルを理解する |
企画立案型はキャッチーなテーマも多いため、アイデア大会になる傾向があります。一方、求められるものは論理的思考に基づいた目的の実現であることを忘れないことが大切です。また、大手企業では自社の強みを生かした新規事業の立案がテーマになることがあります。その業界や企業が行う事業を理解してディスカッションに臨むことが重要です。
選択型
テーマ例
・うどんとそば、世界に売り出すならどっちか ・日本の首都を移転にするにはどこかよいか ・小学生に今一番学ばせるべき習い事は何か ・家庭にあるものを1つ無人島に持っていけるなら何がよいか ・新店舗出店の場所はどこが最適か ・上司はどのような性格の人物が理想か ・大学の授業はWebか対面のどちらがよいか ・「家族・恋人・親友・お金」に優先順位をつけてください ・企業が一番大切にすべきは利益か社員か社会貢献か、それとも何か別の事柄か |
コツ・ポイント
・答えを選んだ理由やプロセスが重要 ・選択肢を比較するために基準の設定を明確にする |
選択型は複数の選択肢からふさわしい解答を導き出す問題です。どの答えを選んだかではなく、答えを選んだ理由や議論の過程が重要です。水掛け論にならないために、何をもってよしとするかの基準を全員で共有しましょう。
分析型
テーマ例
・とあるファミリーレストランがとるべき経営戦略は? ・あるテーマパークの料金を変動にすべきか固定にすべきか ・今年どのような芳香剤を出すべきか ・次の5人のうち2名を採用する場合、誰を採用するべきか ・資料を読んで会社の業績改善方法を考えなさい ・ホームセンターを新規出店するなら、以下4つの候補地のうちどれがよいか ・資料からA大学の入学者の増加対策を考えよ ・資料を読んで経営の立て直し戦略を考えなさい ・インドネシアでの都市開発事業でどのパートナーと組むべきか ・ショッピングセンターのテナントに空きが発生した。次の5店舗のうち、どのお店を開店させるべきか |
コツ・ポイント
・他の選考に比べて結論を重要視する傾向がある ・数字ベースで論理的に原因を特定できるかが重要 |
分析型グループディスカッションは、他の選考よりも結論の内容を重視する傾向があります。資料の数字や記載事項をもとに問題点を推定し、そこから論理的に解決法を導くことが重要です。
フェルミ推定型
テーマ例
・ラーメン店の1日の売上は? ・日本にあるコンビニの数は? ・日本国内にある電柱の本数は? ・東京にあるカフェ1店舗の売上は? ・日本の缶コーヒーの市場規模は? ・映画館の1日の売上は? ・全国の女性の数は? ・日本で飼われている犬の数は? ・箱根にある温泉旅館の年間売上は? ・東京都内のマンホールの数は? |
コツ・ポイント
・導き出した数値の根拠を論理的に説明できるかがカギ ・最低限の基礎知識を身につけておく |
フェルミ推定とは、予測が難しい数量や規模を、論理的に概算することです。一般的な数値を用いて答えを推定するため、人口や売上の計算方法など、最低限の基礎知識を身につけてディスカッションに参加することをおすすめします。
ブレインストーミング型
テーマ例
・働くことの意味は?・理想の社会人とは? ・社会人と学生の違いは? ・よい会社の定義とは? ・海外市場の情報収集方法は? ・残業をなくすために必要なことは? ・この業界の10年後を予測してください ・仕事と家庭どちらを優先した方が幸せ? ・顧客を獲得するために必要な営業スキルは? ・日本の投票率をあげるためにどのようにすればよいか |
コツ・ポイント
・答えの正確さよりも、答えにたどり着くまでのプロセスが重要 ・テーマの定義を全員で共有してから議論する |
ブレインストーミング型は複数人でアイデアを出しあう自由討論型のスタイルです。明確な答えがないため、意見がまとまらず終わってしまう可能性はあります。曖昧なテーマを先にきちんと定義し、全員で共有することによって、議論をスムーズに進められるでしょう。
【STEP】グループディスカッションの流れ・手順
グループディスカッションは、大きく分けると3段階の構成から成り立ちます。流れは以下の通りです。
- 準備:役割→時間配分→定義・前提条件のすり合わせ
- 実施:アイデア出し→議論をまとめる
- プレゼン→説明できる形に整える
自己紹介や役割分担は、その後の議論を活発化するために重要です。まずは、コミュニケーションがとりやすい印象を周囲に与えましょう。
次に、テーマをしっかりと定義づけすることで議論のズレを防ぎ、ディスカッションをスムーズに進められます。意見を出し合い、結論にたどり着いたら、端的に説明できるようなプレゼン方法を確認することが重要です。
面接官の評価チェックポイント
企業に就職して働く際は、周りと協力して課題をクリアすることが大切です。そのため、面接官はグループディスカッションを通して、集団内での立ち振る舞いをチェックしています。自己主張が大切である一方、チームとして議論を進めるための協調性やコミュニケーション能力も求められます。
また、論理的思考力や発想力が備わっているかも重要です。主観的な感情で意見を発するのではなく、具体的なデータや客観的根拠に基づいて議論できるようにしましょう。
全国共通模試「REALME」で内定確率をチェック
グループディスカッションのテーマ対策が完璧でも、後にある個別面接がうまくいかないこともあります。今の自分が内定をもらえるレベルであるかを知りたい人には、「REALME」での内定確率チェックがおすすめです。
内定判定で現在の自分と志望企業の距離を確認できる
グループディスカッションに受かると、いよいよ個人面談です。自分のレベルが他の就活生と比べてどの程度か、不安に思う人もいるでしょう。
新卒就活版の全国共通模試「REALME」は、AIとの面談を通して、志望企業の最終面接まで進んだ就活生と自分の実力を比較できます。自分の現在地を把握することで、面接への正確な対策が可能です。
過去の内定者からAIで作成した模範回答を見れる
グループディスカッションはテーマに沿って議論するため、複数の就活生と関わります。一方で、個人面接に進むと、他の就活生がどのような回答をしているのかを知ることは困難です。
「REALME」では、志望企業における過去内定者の面接やエントリーシートからAIで作成した模範回答を閲覧できます。合格基準に達した就活生のデータを閲覧することで、必要なスキルや知識の確認に役立ちます。
自分が秀でている・足りないスキルや特性をAIで客観的にわかる
「REALME」でAI面接を受けると、内定判定だけでなく、内定をとるためのフィードバックも確認できます。今の自分が秀でている点や足りないスキルを客観的に判断できるため、面接対策をしやすいことが特徴です。
グループディスカッションの前にREALMEを活用し、自分の実力をチェックすることで、ディスカッションに対して自分が補うべきスキルや知識が明確になるでしょう。
グループディスカッションのテーマを先取りして選考を有利に進めよう
グループディスカッションは、種類やテーマに沿った対策をすることで、慌てることなく取り組めます。苦手意識がある人は、前述の例題を利用して何度も練習し、経験を積むことが重要です。
グループディスカッションのテーマを先取りし、選考を有利に進められたら、個人面接の対策も考えましょう。自分の実力や内定判定を知りたい方は、「REALME」によるAI面接にチャレンジしてみてください。