就活の定番質問である「学生時代に力を入れたこと(通称:ガクチカ)」のエピソードに良く用いられる出来事といえばアルバイトです。アルバイトで得た経験は就職後にも活かしやすいため、就職活動においてアピールしやすい材料です。
本記事では、アルバイト経験をもとにガクチカを話す際のコツや、差別化・注意点をご紹介します。
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面接内容をもとに、あなたの強み・弱みを明確にし、客観的な自己分析が可能です。強みや特性を活かし、アルバイト経験を交えたガクチカの作成に役立てるでしょう。
ガクチカのアルバイトはだめ?
アルバイトの経験をガクチカにする学生は多いです。
アルバイトは、学業やサークル活動と異なり、働いた経験から得た学びを話すためです。ガクチカの内容をアルバイトに選択することは、仕事に対する責任感、働くことをどのように考えているかを伝える絶好のチャンスです。これからどのように働きたいかを具体的に話し、十分にアピールしましょう。就職後の働くイメージを採用担当者にアピールできます。
ガクチカでアルバイトをアピールするコツ
ガクチカの内容をアルバイト体験にする際は、他の学生と差別化できる内容にしましょう。ここからは、アルバイト経験から得た自分の強みを十分に伝える3つのポイントを紹介します。
1つのアルバイト経験を伝える
最初のポイントは、アルバイト経験を1種類に絞ることです。学生時代に複数のアルバイト経験がある場合は、最も話しやすいものに絞って話しましょう。似たような学びがあるからといって、複数のアルバイト経験を伝えることは避けましょう。内容が薄くなると話の一貫性が保てないためです。採用担当者の印象に残らないため、エピソードは1種類に絞りましょう。
具体的なプロセスを伝える
2つ目は具体的な内容を盛り込むことです。どのような課題があったのか、どのように行動をしてどのような結果が出たかを分かりやすく簡潔に伝えましょう。
この際、成果や結果について数値を用いて補足しましょう。数値を使って結果を伝えることで内容の信憑性が上がり、アルバイトの職種に詳しくない人にでも成果が伝わります。
自分の価値観や考えを盛り込む
3つ目は自分の価値観を盛り込むことです。企業は数字だけでなく、あなたがアルバイト経験を通じて何を学び、どのように成長をしたのかを知りたいでしょう。アルバイト経験を通じて得たことは千差万別で、最も自分らしさが出てくるポイントです。他の学生との差別化を図るために、具体的なエピソードを交えることが大切です。
ガクチカのアルバイトを伝える際の注意点
アルバイトの経験をガクチカで伝える際、注意したいポイントが3つあります。アルバイト経験をガクチカとして整理する際に確認してください。
短期間でやめたアルバイト経験は伝えない
短期間でやめたアルバイト経験は話さないことです。1日だけのスポットワークを含めた短期バイトや、短期間でやめてしまったアルバイト経験はエピソードとして深みが出せません。面接で深掘りして質問されると回答に躊躇する場合があるため、長期で経験したアルバイトの内容をベースに話しましょう。
嘘や誇張をしない
嘘・誇張をしないことです。他の学生と差をつけるために事実と異なるエピソードや、誇張した内容を話してはいけません。企業の採用担当は何十人、何百人と学生を見ているため、嘘をついているとすぐばれます。ESで書いてあるエピソードに信憑性がないと分かったら選考で落とされますし、仮に内定が出ていても取り消される可能性があるでしょう。
あなたが経験したエピソードを正しく伝えましょう。
常識的な成果をアピールしない
ガクチカでアルバイト経験を伝える際は、常識的な成果をアピールしないことも大切です。たとえば「ちゃんと元気に挨拶した」や「一度も遅刻せずに出勤した」などは、社会人として当たり前の習慣であり、アピール材料としては弱いでしょう。
成果のアピールとしては、「自分だからこそ抱えた課題」「自分だからこそ着眼できたポイントやできた工夫」を取り入れるのが有効です。具体的な課題・問題と解決に至るまでのプロセスを記載し、周囲との差別化を図るように努めてください。
守秘義務を遵守する
守秘義務の遵守です。アルバイト先の企業名を出さないことはもちろん、プレスリリース・広告などで公表されている情報以外は伝えないようにしましょう。仮に守秘義務を破った場合、入社後も同様の事態を起こす可能性があるとみなされ選考で不利に働きます。
それに加えて、専門用語が多い業界のアルバイトについて話す場合は、誰でも伝わる言葉に言い換えて話しましょう。
ガクチカにおすすめのアルバイト
複数のアルバイト経験がある場合、どのようなアルバイトについて話すことが正解でしょうか。ガクチカにピッタリなアルバイト経験についてお伝えします。大学1・2年生で就活も意識しながらアルバイトをしたい場合もぜひ参考にしてください。
応募先企業と同じ系統のアルバイト
1つ目は応募先企業と類似企業でのアルバイトです。業種・職種どちらでも構いませんが、何かしらの業界経験があるとより強くアピールできます。その業界・職種ならではの苦労も分かっているので、入社後のミスマッチも発生しにくい傾向があります。
企業によってはアルバイトから正社員に登用されることも可能です。もし将来就きたい仕事がはっきりしている場合は、似たアルバイトを探してみてはいかがでしょうか?
長期インターンシップ
2つ目は長期インターンシップです。インターンシップの中でも3カ月以上の長期インターンシップは給料が発生するだけでなく、より具体的な業務に携われるという特徴があります。実践的で即戦力な経験値が得られ、人脈が広がることもメリットです。
実施期間は企業によってさまざまです。企業によっては1年以上働く場合もあります。
アルバイト経験を活かしたガクチカの具体的な伝え方
ここでは、アルバイト経験を活かしてガクチカを作成する際の、具体的な伝え方についてご紹介します。ガクチカでは、経験した内容をただ伝えるだけではなく、経験による学びを明確にすることが大切。数字やエピソードなどを取り入れつつ、面接官の印象に残る内容を作成しましょう。
基本は「結論→理由→具体例→結論+アピール」で伝える
ガクチカ作成における「黄金パターンの順序」は、以下の順番です。
- 結論
- 理由
- 具体例(課題や工夫)
- 結論(成果)
- アピール(経験を踏まえた企業への貢献の展望)
重要なポイントは「結論ファースト」であること。結論から先に伝え、詳細やエピソードで内容を補強していく手法は「PREP法」と呼ばれ、社会に出た後も有用な会話法です。ガクチカの最後は「ガクチカの経験を活かして、どのように企業に貢献できると考えているのか」で締めましょう。
企業が求める人柄をアピールできるエピソードを選ぶ
アルバイト経験のガクチカでは、企業が求める人物像を想定することが大切。希望する部署の業務内容や、業界全体のトレンド、企業のミッションやビジョンを踏まえたうえで、求められている人物像をイメージしたうえでガクチカを作成しましょう。
とくに企業の「社風」は要チェック。たとえばベンチャー企業ではフットワークの軽さや柔軟性などが重視される傾向にあるため、慎重さのみに特化したガクチカでは「自社と合わない」と判断される可能性があります。
成果よりプロセスの説明に重点を置く
成果よりプロセスの説明に重点を置くことも、アルバイト経験でのガクチカ作成において重要なポイントです。企業がガクチカで審査している点は、学生の成果だけではありません。成果に至るまでの取り組みや、経験のなかで培った能力・学びを重視しています。
どれほど輝かしい成果であっても、目標達成に至るまでのプロセスが不足していれば、学生の持つ非認知能力が伝わりにくいでしょう。「考え方」や「価値観に基づいた行動」など、入社後でも再現性の高いプロセスを盛り込むことが大切です。
人気アルバイト別ガクチカの書き方
ここでは、学生に人気が高いアルバイトごとに、ガクチカの書き方のコツをご紹介します。どのアルバイト経験であっても、「課題・工夫・学び」が明確であることが重要。実際の経験を振り返りながら、ガクチカとして使える要素をピックアップし、自己アピールにつなげましょう。
塾講師
塾講師アルバイトをガクチカで使う際は、責任感や社会人としてのマナーを身につけていることをアピールします。とくに塾講師の大きな目的である「生徒の成績を上げるために取り組んだエピソード」は、優先的に活用しましょう。
生徒の成績や学習意欲などの要素に対し、具体的な数字や状況を記載することで、ガクチカ全体の説得力も上がります。指導方法の改善や学習計画のカスタマイズなど、実践した施策を具体的に記載し、点数アップや志望校合格などの定量的な表現で成果をアピールします。
映画館のスタッフ
映画館のスタッフのアルバイトでは、接客対応や業務効率化、チーム連係などの要素が切り口として効果的です。たとえば「混雑時のクレーム対応」や「上映スケジュールに関連する業務負荷」などを具体的に描写しつつ、工夫と成果につなげていきましょう。
映画館のスタッフとして磨かれる時間管理能力やコミュニケーション能力は、社会人としても重要なスキル。臨機応変に対応したエピソードや、チームワークの大切さを学べたエピソードなどを積極的に取り入れてみましょう。
飲食店
飲食店のアルバイトは、ガクチカのなかでも競合が多いジャンルです。自分ならではのエピソードや課題を抽出し、差別化を図るように努めましょう。たとえば売上向上・接客上のホスピタリティ・業務効率化などが、おもな切り口として有効です。
従業員が多い現場であれば、チームワークの強化もアピールポイントになるでしょう。ほかにも、クレーム数減少やリピート率増加など、数値で表せる要素は積極的に活用します。最終的な学びとしては、顧客志向や段取り力などにつなげられれば、顧客満足と現場の課題発見を両立できる人材としてアピールできるでしょう。
アパレル・衣料品販売
アパレルや衣料品販売のアルバイト経験では、コミュニケーション能力やマーケティング的視点を切り口にしていきます。定量的なアピールにつなげやすいのは、やはり後者。売上増加や満足度向上などのための施策を、数字で伝えるガクチカを作成することをおすすめします。
顧客に商品を紹介する提案力に基づいたエピソードや、実際に販売したエピソードなどがあればなお良いでしょう。販売業は成果を数値でアピールしやすい領域であるため、効果的に数値の変化を伝えられれば、面接官にとっても良い印象を与えられます。
スポーツジム
スポーツジムのガクチカでは、ジムの受付であれば接客の経験を、インストラクターであれば顧客の要望を聞き出すためのヒアリング力などを強調します。どちらであっても、会員継続率向上や顧客の成果など、数値で表せる要素が多い領域です。
とくに実際にジムを利用したことがない面接官にとって、インストラクターの業務や改善手段は未知の領域。運動アドバイスやマシンの使い方など、面接官が情景をイメージしやすいエピソードを取り入れることで説得力が上がります。
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面接対策には、自己PRが重要です。自己PRをするためには、過去の経験やスキルをアピールするだけではなく、自己分析をして自身の強みや弱みを知る必要もあります。
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作成したガクチカが面接で通用するかを事前に確認できるため、万全の体制で本番の面接に臨めるでしょう。
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ガクチカのアルバイトはポイントをおさえてアピールしよう
アルバイト経験をガクチカとして話す際は、具体的なエピソードを1つに絞り、数値結果やグラフを交えて話すと伝わりやすいでしょう。また、アルバイト経験を通じてどのような経験をし、何を学んだかを採用担当者に伝えることで、あなたが入社後に働く姿をイメージさせ、他の学生との差別化が図れるでしょう。
一方で、他の学生と差をつけるために事実と異なるエピソードや、誇張した内容を話してはいけません。ガクチカにふさわしい内容を選定し、アルバイト経験を交えてあなたの強みや特性をアピールしましょう。