内定先への電話のかけ方｜基本的なマナーや注意点・例文を紹介

内定先に電話をかける前のチェック項目

内定先に電話をかける際は、失礼がないように準備を整える必要があります。

要件の整理・電話をかける時間帯・場所など、内定先に電話をかける前に知っておくとよいチェック項目を詳しく解説します。

ぜひ参考にしてください。

要件を整理する

内定先に電話をかける際は、話す内容の事前整理が必要です。

伝えたい要件や質問事項をメモにまとめると、電話中に話が混乱することを防ぎます。聞き忘れによる二度手間を避けるために、話したいことを箇条書きし、確認すると効果的です。

要件を簡潔にまとめることで相手の時間を余分に使わせず、スムーズな会話ができるでしょう。事前準備をしっかり行うことで、社会人としての基本的な礼儀を示すことができます。

かける時間帯の確認

内定先に電話をかける際は、適切な時間帯選びが大切です。

企業が比較的業務に集中できる午前10〜12時頃や、午後2〜4時頃を一般的に推奨しています。始業直後、昼休み中、終業間際は忙しい場合が多いため避けましょう。

企業・職種によって事情が異なる場合があります。可能であれば事前に適した時間帯を確認することがおすすめです。時間帯に配慮することで、相手への気遣いを示せます。

記録用のメモやペンの用意

聞いたことを記録するメモ帳やスケジュール帳、ペンの準備も忘れないようにします。電話で話した内容を忘れないためにも、電話をかける前に準備しましょう。メモを準備しておけば、多少緊張していても冷静になって話せます。

人によっては紙よりデジタルデバイスで録音・メモを取るほうが便利という人もいるでしょう。しかし、デジタルデバイスは故障やエラーのリスクがあります。万が一のときにデータを紛失して重要な情報の抜け漏れが発生しないようにするためにも、電話応対の時は紙にメモをする習慣をつけましょう。どうしてもデジタルデバイスで管理したい場合は、紙でメモした内容をアプリなどに転記する形にすると管理しやすいです。

笑顔を作っておく

友人と電話をしていて、「あれ？いま機嫌が悪いのかな？」と思う瞬間はありませんか？仮に相手がそうでないにしても、声色ひとつで電話する相手の印象が大きく変わります。

電話は表情が見えませんが、声色で相手の表情が分かるものです。笑顔を作って話すだけで相手に柔らかい印象、優しい印象を与えられます。できるだけ笑顔で話せるようにしましょう。たとえ緊張していても、ポジティブな気持ちになれるよう、表情をしっかり作りましょう。

静かで通信状況がよい場所を選ぶ

内定先に電話をかける際は、静かで通信環境が安定する場所を選ぶことが必須です。

周囲が騒がしいと、相手の声が聞き取りにくく、自分の声も正確に伝わらない可能性があります。電波が不安定な場所では通話が途中で途切れることもあるため、あらかじめ確認が必要です。

緊張を和らげるためにもリラックスできる環境を選び、落ち着いて話せるように準備しましょう。このような配慮によって、スムーズなやり取りが実現します。

内定先への連絡は電話？メール？

就活における連絡手段はメールか電話が一般的です。場面ごとに連絡手段を使い分けるのですが、どういった場面の時に電話がよいか理解していますか？ここでは、どうやって電話とメールを使い分ければよいか、シチュエーション別に紹介しましょう。

内定承諾の連絡は電話が一般的

内定通知に関する連絡は電話で行うことが一般的です。確実に採用担当者に自分の意思が伝わりますし、内定承諾と一緒に伝えたいことがある場合は電話が便利です。また、不在着信への折り返しなどで担当者が不在だった場合はメールで返答しても失礼には当たりません。

ただ、内定通知がメールできた場合はこの限りではありません。内定通知がメールで来たらメールで返事をしてもOKです。電話連絡なら電話で、メール連絡ならメールで返事をするとやりやすいでしょう。

内定辞退はできるだけ電話で連絡

内定辞退をする場合は、できるだけ電話で伝えましょう。業界にもよりますが、電話の方が手堅いです。メールでは気持ちが伝わりにくく、素っ気なくなりやすいので、誠意を伝えやすい電話のほうが一般的です。電話なら仮に相手を怒らせてもその場で謝罪できるので、丸く収まりやすくなります。緊張するでしょうが、できるだけ電話で済ませましょう。

ただし、業界によっては電話連絡そのものができない場合もあります。その際はメールを使って連絡しても問題ありません。

至急確認したい質問は電話

ここまで紹介してきた内定承諾・内定辞退の連絡は期日があるものです。原則期日が決まっているものに関する連絡は電話で行います。また、身内の不幸や大学関連で至急確認が必要な場合など、急ぎで連絡したい場合も、メールではなく電話の方がスムーズです。担当者に直接疑問や質問をぶつけられるので、緊急な内容もすぐに解決できます。

確認した内容で、日時のような記録として残しておきたい内容があれば後追いでメールを送ってもOKです。内容の確認やリマインドがお互いできるので、ぜひ取り入れてみましょう。

緊急性が低い・質問内容を記録したい場合はメール

ここまで説明してきた内容以外は、原則メールで連絡するとよいです。返信を急がない、緊急性が低いものはメールで構いません。担当者の好きなタイミングで返事ができますし、文章なのでやり取りを最後まで残せます。また、電話番号やメールアドレス、面談の日程など記録したいことがあればメールで残せるとお互い抜け漏れが発生しにくく便利です。

メールを送る場合でも、できるだけ就業時間内の連絡を心がける、敬語を使うようにするなど基本的なビジネスマナーはおさえましょう。

内定先に電話をかける際の流れとポイント

内定先に電話をかける際は、事前準備とスムーズな会話が重要です。

自分の名前を名乗り、担当者への取次を依頼し、担当者に挨拶して用件を簡潔に伝えます。

敬語を適切に使い、落ち着いた口調で話すように心掛けることが重要です。

ここでは、内定先に電話をかける際の流れとポイントと、会話例を紹介します。

名乗ってから担当者への取次をお願いする

電話をかけた際は、最初に自分の名前を名乗り、担当者へ取り次いでもらうよう依頼します。丁寧な表現を心掛けることで、受け手に好印象を与えられるでしょう。

例：「お忙しいところ失礼いたします。私、〇〇大学の△△と申します。内定についてご担当されている方にお取次いただけますでしょうか。」

ポイントは、電話に出た方への配慮を忘れないことです。

「お忙しい中、お手数をおかけします」などの一言を加えると、より丁寧さが伝わります。

企業名や担当者名を事前に確認しておくとスムーズです。

誰に用件を伝えるのか不明な場合は、「ご担当の方」と伝えれば問題ありません。

担当者に挨拶して用件を話す

担当者につながった後は、再度名乗った上で要件を簡潔に伝えます。

長々と話すのではなく、ポイントを絞り、明確に話すことが重要です。

例：「お世話になります。私、〇〇大学の△△と申します。この度、内定のお話をいただきました件について、1点確認させていただきたいことがあり、お電話させていただきました。」

最初に必ず名乗り、適切な敬語で要件を簡潔に説明します。

また、質問や要望がある場合は、1つずつ順序立てて伝えます。

質問後には「お忙しいところ恐れ入りますが、ご教示いただけますと幸いです」と添えるとより丁寧な印象となるでしょう。

お礼を伝えて電話を切る

電話の最後には、これまでの会話を通じて対応してくれたことに感謝を伝えましょう。

お礼を伝えた後、相手が電話を切るまで待つのがマナーです。

焦って切らず、相手が「失礼します」と言った後で「失礼いたします」と応えましょう。

例：「本日はお忙しい中、ありがとうございました。それでは失礼いたします。」

電話を切る際には、無音の状態が続かないように、相手の言葉にきちんと応じることが大切です。感謝の気持ちをしっかり伝えることで、丁寧さと誠実さをアピールできます。

話の締め方を明確にして、感謝をしっかり伝え、相手が切るのを待つことがポイントです。

【ケース別】電話での話し方例文

内定先に電話をかける際、状況に応じた柔軟な対応が求められます。

担当者が不在の場合や、内容が緊急でない場合など、それぞれのケースで適切な言葉遣いが必要です。

ここでは、電話での話し方の例文をケース別で紹介します。

電話の担当者名がわからない場合

内定先の担当者名が分からない場合は比較的多いです。その際の対応としては次のように尋ねるとよいでしょう。

例：「お忙しいところ恐れ入ります。私、○○大学の△△と申します。恐れ入りますが採用の担当の方はいらっしゃいますでしょうか？」

この時重要なポイントが、自分の名前を相手に伝えることです。相手が誰からの電話かすぐ把握できるので、取次ぎがスムーズです。

担当者が不在だった場合

担当者が不在の場合は、再度かけ直す旨を伝え、必要であれば担当者の戻り時間を尋ねます。この時、伝言を尋ねられても詳細に伝えすぎないように注意しましょう。

例：「内定についての件でお電話いたしましたが、ご担当の◯◯様はいらっしゃいますか。ご不在ですか。いつ頃戻られるご予定でしょうか。それでは、△時間頃に改めてお電話します。」

戻り時間を聞いてこちらからかけ直すのがマナーです。相手が気を遣わない対応を心掛けましょう。

担当者から折り返すと言われた場合

担当者が不在で、折り返しの電話をすると伝えられた場合は、相手に負担をかけない配慮が大切です。

例：「〇〇様がご不在とのこと、承知いたしました。折り返しのご連絡をいただけるとのことですが、私の都合がよい時間は△日（曜日）の△時〜△時頃です。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。念のため、私の電話番号をお伝えいたします。〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇です。」

「午前中」「午後」などの曖昧な表現は避け、自身の都合のよい時間を具体的に伝え、連絡先も正確に伝えます。

忙しい中で対応をお願いするため、「お手数をおかけしますが」など、感謝や配慮を示す表現も加えましょう。

折り返しの電話をかける場合　

折り返しの電話をする際は、内定先への配慮を忘れずに行動しましょう。電話に出られなかった場合は、その旨を謝罪し、できるだけ早くかけ直すことがマナーです。

例：「先ほどお電話をいただいた〇〇大学の△△です。ご連絡いただきありがとうございます。折り返しのお電話を失礼いたします。本日は内定に関する件でご連絡させていただきました。」

最初に「先ほどのお電話に対応できず申し訳ありません」と述べ、相手に負担を感じさせない姿勢を示します。

折り返しの電話はスムーズな対応が求められるため、事前に伝える内容を整理するとよいでしょう。

内定先から電話がかかってきた場合の対応

研修に関する確認や連絡など、内定先から電話が来ることもあるでしょう。ここでも失礼のない対応を心がけて、社会人に向けた準備をしましょう。おさえるとよいポイントは3つです。

• できるだけ3コール以内にとる
• まずは最初に名乗る
• 電話に出られなかった場合は留守電・メールを確認

できるだけ3コール以内にとる

電話がかかってきたら迅速に対応することが大切です。電話が来たら3コール以内に出ることが理想です。相手を待たせることなく、重要な情報や指示に素早く対応できます。怪しい電話ではないか確認をしてから出る癖がある場合、内定先からの電話は電話帳登録をしてすぐ出れるようにするとよいでしょう。しかし、移動中などですぐ出れない場面もあります。仮に3コール以内に出れなかった場合は、丁重にお詫びすれば問題ありません。

まずは最初に名乗る

電話に出るとき、「もしもし」と言いたくなりますが、ビジネスマナー上はNGです。電話に出たら、自分から名乗りましょう。名前を伝えることで相手は誰からの電話か理解でき、スムーズにコミュニケーションができます。同時にかけた電話番号が間違っていないか確認ができ、相手への信頼感にもつながります。「はい、○○です」と名乗るだけで社会人としての自覚も示せるので、まずは名乗ることを心がけましょう。続けて相手も名乗ってくるので、そこから会話を続けます。

電話に出られなかった場合は留守電・メールを確認

運転中や電車移動中などやむを得ない事情で電話に出れなかった場合は、留守番電話かメールを確認しましょう。電話がつながらなかった場合はどちらかの方法で伝えたかった内容が残されていることがほとんどです。留守電設定がしていない場合はメールで来ることがほとんどなので、メールボックスを確認してから折り返し電話をかけます。

「再度ご連絡します」など、相手から連絡する旨が残されている可能性もあります。しかし、電話に出れなかったことをお詫びする意味でも自分からアクションを起こしましょう。

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内定先への電話はマナーに気を付けて好印象を残そう

内定先に電話をする際は、基本的なマナーを守りながら、誠実な対応をすることが大切です。

第一声で名乗り、要件を簡潔に伝え、最後には丁寧なお礼を忘れないようにしましょう。

不在時の対応や折り返しの連絡では、相手の負担を考慮し、スムーズな対応を心掛けることが好印象につながります。

電話でのやり取りは、自分の人柄を示す貴重な場です。

適切な言葉遣いと礼儀正しさで、よい関係を築きましょう。