就活で死にたいと感じてしまう就活生は多くいます。確かに就活は重要なステップの1つですが、就活で人生の全てが決まるわけではありません。本記事では、就活で死にたいと感じたときに知っておきたいことや、死にたいと感じてしまう理由と対処法について解説します。
就活で「死にたい」と感じる就活生は多い
「どの会社からも必要とされていない」
「不採用が続き、自分ごと否定されているような気がする」
就活を進める中でこのような気持ちになり、「死にたい」と感じてしまう就活生もいるかもしれません。しかし、「就活の失敗＝人生の失敗」ではありません。
また、「うまくいかないのは自分だけなのではないか」と思うかもしれませんが、実際に就活で死にたいと感じている就活生はたくさんいます。
就活で死にたいと感じたときに知っておきたいこと
就活で死にたいと感じたときに知っておきたいことを紹介します。
・同じ悩みを抱えている人はたくさんいる
・就活に失敗しても人生が終わるわけではない
・「就活をしない」という選択もある
それぞれ1つずつ見ていきましょう。
同じ悩みを抱えている人はたくさんいる
就活で死にたいほどつらい気持ちを抱えている人が自分1人ではないと知ることで、気持ちが少し楽になるかもしれません。
実際に就活中に希死念慮を感じたことのある就活生の割合は、約2割程度であるとされています。就活で「死にたい」と思ってしまうことは珍しくなく、同じ悩みを抱えている就活生もたくさんいることを知っておきましょう。
就活に失敗しても人生が終わるわけではない
確かに就職は人生における重要な分岐点の1つですが、「就活の失敗＝人生の失敗」ではありません。特に従来の終身雇用の考え方が変わりつつある昨今では、新卒で入社した会社からキャリアチェンジしたり、中途で志望企業に転職したりするチャンスはたくさんあります。就活に失敗しても人生が終わるわけではないと捉えて、これからの行動次第で未来を変えられることを知りましょう。
「就活をしない」という選択もある
どうしても就活や就職がつらい場合、「就活をしない」という選択もあります。フリーランスや起業、留学、進学の道を選ぶなど、企業に入社する以外の選択肢もあることを知っておきましょう。
就活で失敗しても死にたいと思わなくて良い理由
就活の結果だけであなたの価値が決まるわけではありません。ここでは、就活で失敗しても「死にたい」と思う必要がない理由をご紹介します。就活は、あくまであなたと企業とのマッチングの場。マッチが不成立であることは、あなた自身の価値とは無関係なのです。
不採用はあなたの価値観が原因ではない
不採用になることを「企業に自分の人間性を否定された」と感じていませんか？決してそんなことはありません。なぜなら企業の不採用判断は、企業と応募者との相性を総合的に見て判断されるからです。
たとえば素晴らしいコミュニケーション能力や共感力に恵まれている人でも、企業が求める人材が「マニュアル通りに事務的な仕事をしてくれる人材」であれば、応募者の強みは活かしきれないでしょう。不合格は人間的否定ではなく、あなたが輝ける場所はほかにあるということなのです。
一生働く企業を選ぶわけではない
昭和頃までは、「新卒で入った会社に一生尽くす」という価値観が一般的でした。しかし今は令和であり、自分のキャリアを自分でデザインする時代です。新卒の就職活動でも中途の転職活動でも、一生働く企業を選ぶとは限りません。
就活で不合格だったからといって、一生が決まるわけではないのです。第一志望の企業に入社できた場合でも、途中で転職やキャリアチェンジをする可能性は大いにあります。「企業は人生の通過点の一つ」と思えれば、自分を否定する気持ちも和らぐでしょう。
面接に落ちても人格を否定されたわけではない
面接に落ちたからといって、人格を否定されるわけではありません。企業は、あなたを人間性や価値観のみで評価したわけではありません。学歴や経歴、スキル、志望動機、キャリアビジョンなど、さまざまな要素を複合的に評価した末の結果です。
もし人間的な評価が高い場合でも、企業の風土とマッチしないという理由で落とされる可能性もあります。そもそも面接官も人間ですから、本来マッチしたはずの人材を落としてしまうこともあるでしょう。就活では一つひとつの結果を深く考えすぎず、次に向けてすぐに動いていくフットワークの軽さが大切です。
就活で死にたいと感じたときは理由を考えてみよう
もしも就活で「死にたい」と感じてしまったときは、自分の心を深掘りしてみましょう。ネガティブな感情に苛まれていると、自分が悩んでいる本質的な理由を見つけにくくなってしまいます。感情の動機を明確にすれば、自己理解が深まると同時に、具体的な対処法や思考の切り替えにつながります。
同じ「死にたい」という感情でも、「努力が報われないのがつらい」「動機と比較して劣等感に苛まれる」「親からのプレッシャーがつらい」など、人によってその正体は異なるもの。まずは自分の状態を理解し、より心が楽になる考え方を探していきましょう。
就活で死にたいと感じてしまう理由5選
ここからは、就活で死にたいと感じてしまう理由を紹介します。悩みや不安の原因を知ることで、解決の糸口となるかもしれません。
・就活がうまく進まない
・就活で全てが決まると思っている
・自分に自信が持てない
・周囲と比較してしまう
・就活に前向きになれない
それぞれ解説していきます。
就活がうまく進まない
不採用が続いてしまうことで、「自分に就活は無理なのではないか」と感じてしまうケースです。特に就活では不採用の理由が明示されず、自分が否定されているように感じたり、終わりが見えないように感じたりして、不安に思ってしまうことがあります。
しかし実際には、複数の企業を受ける中で不採用の結果が出るのは当たり前です。就職未来研究所の「就職白書2024」によれば、1人あたりの就活生のエントリー数の平均は約28.1社、平均内定社数は約2.6社となっています。つまり、25社程度はエントリーしても何らかの理由で不採用となっているのです。
選考後の振り返りは必要ですが、必要以上に落ち込むことはないかもしれません。
就活で全てが決まると思っている
就活の結果が人生の全てを左右するという過剰なプレッシャーから、完璧を求めてしまうケースです。しかし、そもそも就活に「正解」はありません。
真剣に臨むことはとても大切ですが、就職は人生の通過点に過ぎず、キャリアは就職後に変えられるという視点を持ってみましょう。
自分に自信が持てない
自分に自信持てていない状態だと、就活中に「死にたい」と感じがちです。就活のモチベーションを保つために1番必要な要素は、自己肯定感。「自分なら大丈夫」「努力はいつか報われる」と思える気持ちです。
自己肯定感の維持には、自己価値の認識が求められます。自分の強みや魅力を自覚するために、定期的に他者に意見を求めることが大切です。また就活ツールで客観的に強みを把握するのも一つの手段。たとえばAI面接「REALME」のようなサービスでは、定量的な自己分析によって自分ならではの魅力を発見できます。
周囲と比較してしまう
就活中はほかの就活生との交流機会が多いため、周囲と自分を比較して劣等感を持ってしまう場合があります。また、SNSで同級生の進捗報告に触れれば、「自分はまだ内定が1つもないのに」と落ち込んでしまうかもしれません。
しかし、大切なのは自分に合った企業に就職することです。企業や業界ごとの就活時期はさまざまである上、早く就活を終えた方がよいとも限りません。自分のペースで就活を進めることを意識して、不安な場合や信頼できる人やキャリアアドバイザーなどに相談しましょう。
就活に前向きになれない
就活に前向きになれていないと、「なぜこんな思いをしてまで頑張らなければならないんだろう？」とネガティブな想いを抱えがちです。就活では、心も時間も余裕がなくなるもの。将来のビジョンが見えていない状態では、モチベーションを維持するのは困難です。
就活の意義や意味を見い出すためには、合同説明会への参加や自己分析などがおすすめ。ときには福利厚生の充実からモチベーションを引き出すのも良いでしょう。「なぜ就職したいのか」を明確に自認できれば、就活への腰も軽くなります。
就活で死にたいと感じたときの対処法
ここからは、就活で死にたいと感じたときの対処法を紹介します。
・期限を決めてリフレッシュ期間を作る
・信頼できる相手に相談する
・電話相談を利用する
・就活以外の選択肢について知る
・就活のスタイルを見直してみる
・逆求人型のスカウトサービスを活用する
それぞれ1つずつ見ていきましょう。
期限を決めてリフレッシュ期間を作る
どうしても気分が下がってしまったり、就活そのものが辛くなってしまったりした場合は、期間を決めてリフレッシュの時間を設けるとよいでしょう。
ただし、就活から離れた状態が長期化してしまわないよう、まずは「3日間だけ」といったように期限を設けるのがおすすめです。
信頼できる相手に相談する
信頼できる相手に相談することで、気が楽になることもあります。1人で抱え込んでしまわずに、状況に応じて適切な相手に相談してみましょう。
「単純に悩みを聞いて欲しい」場合は家族や友人、「解決策のアドバイスが欲しい」場合はプロに頼るなど、目的に応じて相談先を見極めましょう。
電話相談を利用する
周囲の人に相談しづらい場合は、電話相談を利用してみましょう。匿名で相談に乗ってもらえるので、気兼ねなく本音で話を聞いてもらえます。
電話相談サービスの一例
・こころの健康相談
・まもろうよ こころ
・いのちSOS
・よりそいホットライン
就活以外の選択肢について知る
就活を辞めるつもりがなくても、ほかの選択肢について知ることで心の拠り所にできるかもしれません。就活しない場合の選択肢には、以下のようなものがあります。
・フリーランス
・起業
・フリーター
・留年・休学
・留学・進学
どうしても就活を続けることが苦しい場合には、上記について検討してみるのもよいでしょう。
就活のスタイルを見直してみる
自分に合わないスタイルで就活していることから、余計にストレスを感じている場合もあります。
「自分が本当に興味を持てる数社に絞り込んで応募する」「就活支援サービスのキャリアアドバイザーに頼ってみる」など、負担が少なくモチベーションを保ちやすい方法に変えることで、心に余裕のある就活ができるようになるかもしれません。
逆求人型のスカウトサービスを活用する
どんなに就活を頑張っていても、気が乗らない日もあることでしょう。そんな日には、逆求人型のスカウトサービスに登録して、受動的に就活を進めてみるのも1つです。
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就活で失敗したときに検討したい選択肢
ここでは、就活で失敗したときの選択肢についてご紹介します。あらかじめ「新卒での就職」以外の道を知っていれば、失敗が続いても気が楽になります。人生における生活は一つではないことを知り、自分らしさを維持したまま進んでいきましょう。
就職留年し就職を継続する
就活の失敗が続く場合は、就職留年も一つの手段です。就職留年とは、大学を卒業せずに在籍し、さらに1年間の就活を継続する方法です。在学中の就活であれば、新卒枠として応募できます。フリーターをしながら就活するよりも、企業の選択肢が広がります。
さらに留年中に資格を取得したり、留学やインターンなどで経験を積んだりすることで、より「新卒枠として有用な価値」を身につけられます。就職留年では、ただ就活期間が1年伸びたと思うのではなく、従来よりも高い条件を狙って努力することが大切です。
進学する
就活がうまくいかないときは、進学するのも手段の一つ。大学院だけではなく、専門学校や海外への進学も選択肢に入れてみましょう。自分のスキルや知識をさらに高めれば、より成長した状態で再度就活に臨めます。
とくに、就活の最中に理想のキャリアビジョンを抱き始めた人にとって、選択は魅力的な選択といえます。就活に明確な正解はないからこそ「妥協せずに、自分も志望企業もより高みを目指したい」と思ったのであれば、それがあなたにとっての正解なのです。
起業する・フリーランスになる
就学中に得たスキルに自信があるのなら、就職せずに起業するのも選択肢の一つです。またフリーランスとして開業し、自信の力のみで収入を得る選択もあります。ただし、個人事業主の場合は企業勤めとは異なり福利厚生はありません。収入や生活の維持のためには、事前に注意すべき事柄や必要な備えを把握することが大切です。
モチベーション維持と生活の工面さえできれば、今は特別なスキルがない場合でも、起業や開業に向けて新たに学び始めるのも良いでしょう。個人事業主や起業家としての経験は、将来また就活する場合でも強い自己PRポイントになります。
就活で死にたいと感じたときは無理せず気持ちを落ち着けよう
就活で死にたいと感じたときに知っておきたいことや、死にたいと感じてしまう理由、対処法について紹介しました。就活に悩む学生は多く、希死念慮を抱えることは珍しいことでも悪いことでもありません。どうしてもつらいときは無理をせず、リフレッシュしたり誰かに相談したりして、まずは気持ちを落ち着けましょう。
