就活中に「NNT」という言葉を耳にする機会があるかもしれません。NNTとは、「無い内定(NaiNaiTei)」のイニシャルを取ったスラングです。「NNTにはなりたくない」「内定を早くもらいたい!」と考える就活生に向けて、内定を勝ち取るために踏むべきステップを解説します。
就活におけるNNTの意味とは?

NNTとは、「無い内定(NaiNaiTei)」のイニシャルを取ったスラングです。就職活動をしているものの、どの企業からも内定や内々定が出ていない状況のことをいいます。
NNTの対義語に「ANT」という言葉もあります。NNTと同様に「ある内定(AruNaiTei)」の頭文字を取ったスラングで、ポジティブに使われることが多いです。就活をしていると耳にする機会も出てくるので、セットで覚えておきましょう。
使うタイミングには要注意
NNTの意味を正しく理解せず、何となくで使うことは避けましょう。なぜなら、友人との会話で自虐として冗談交じりで使う程度であればよいものの、他人をNNT呼ばわりすることは失礼にあたるためです。
NNTになると焦り、強い不安を感じます。不安を抱える人にNNT呼びをすると、不快感を与えます。自分は冗談だとしても、相手は傷つく可能性があるため気安く使うことは避けましょう。
NNTになりやすい人の特徴

NNTになりやすい人の特徴を知って、今後の対策につなげましょう。NNTになりやすい人の特徴は以下の通りです。
- 人気企業ばかりエントリーしている
- やみくもにエントリーしている
- エントリー数が少なすぎる
- 自己分析ができていない
- 入社意欲が足りない
- 自分のガクチカを詰められていない
- 会社に対して何ができるかを考えていない
- 企業研究が不十分
- 履歴書やESを使い回ししている
- ビジネスマナーが悪い
- 回答が的外れ
- NNTであることに強く焦っている
これらの項目に当てはまる場合は、1つずつ改善することで状況が好転するかもしれません。1つずつ見ていきましょう。
1. 人気企業ばかりエントリーしている
人気企業ばかりを狙ってエントリーしていると、通常よりも合格率は低くなります。応募人数が多いほど不合格者の数も増えるためです。
特に大手企業や有名企業は応募人数が多くライバルも手強いため、難易度の高い戦いになりやすいです。
大手企業意外にも優良企業はあるため、中小企業やベンチャー企業など、視野を広げてエントリーしてみましょう。
2. やみくもにエントリーしている
エントリーしている企業の数は多くても、やみくもに数を打っていると内定は出ません。「行きたい企業がないので、なんとなく聞いたことのある企業に手当たり次第応募している」といった場合は注意が必要。
少しでも心当たりのある場合は、自己分析のやり直しや就活の軸の見直しが有効です。
3. エントリー数が少なすぎる
そもそもエントリー数が少ないことで、内定を得られないこともあります。
就活生のエントリー数の平均は20〜30社です。もし、エントリー数が一桁の場合や平均数を下回っている場合は、エントリー数を増やしましょう。
とはいえ、前述の通りやみくもにエントリー数を増やせばよいわけではありません。自分の強みを活かせる仕事や、自分が就きたい仕事を考えて、希望に合う求人を探しましょう。
4. 自己分析ができていない
自己分析が適切にできていないことも、内定をなかなか得られない原因の一つです。なぜなら、就活の基本は自分の強みと弱みを把握することです。
自己分析をして自身の強みを把握することで、自己アピールができます。また、弱みを把握すれば面接までに弱みを改善する努力ができて、内定率を上げられます。
もう一度自分を見つめ直して、自分の強みと弱みを確認しましょう。
自己分析をする際、周りの人からの自分の評価を聞くことも有効です。自分では気づけなかった強みや弱みに気づくきっかけになることがあるためです。
5. 入社意欲が足りない
入社意欲が足りないことも、内定が出にくい原因の1つです。本当に行きたい企業が見つからないという場合は、自分とマッチした企業と出会えていないのかもしれません。
受け身の情報収集だと有名企業の情報ばかりが入ってくるため、自分からリサーチする姿勢も大切です。これまでチェックしていなかった業界や職種に目を向けたり、中小企業やグループ会社の子会社を見てみたりすることで視野が広がります。
6. 自分のガクチカを詰められていない
就活では、ガクチカをアピールするケースが多い傾向にあります。
ガクチカとは、「学生時代に力を入れていたこと」の略称です。学生時代にどのようなことに力を入れていて、その結果どのようなスキルが身についたのか、どのような学びを得たのかを伝えます。ガクチカを通して、自身の強みやスキルをアピールできます。
学生生活を振り返って、うまくアピールできるように整理しましょう。
7. 会社に対して何ができるかを考えていない
自分が入社することで、その会社にどのようなメリットがあるのかを伝えることは、内定を勝ち取るために重要です。しかし、待遇や福利厚生にこだわってばかりいると、会社に対してどのような貢献をできるかの視点がなくなり、内定が遠のきます。
働きやすい職場に入社したい気持ちが先行し、待遇や福利厚生のよい企業にこだわる人がいます。もちろん、働くうえで待遇や福利厚生も重要です。しかし、そればかりを気にするのではなく、自分のスキルが活かせる企業を選ぶことの方が重要です。
選考では、会社で活かせるスキルや入社してどのような利益をもたらせるのかをアピールしましょう。
8. 企業研究が不十分
企業理解が不十分だと、面接の初期段階で落とされてしまいます。面接官は多くの就活生を相手に選考を重ねているため、企業研究が足りていない人は見抜かれてしまうでしょう。
特になかなか最終面接まで進まない場合、一社ごとの企業研究が十分できているのか、これまでの選考を振り返ってみましょう。
企業研究が足りないと感じた場合は、どのような質問に対して回答が不十分だったのか原因を考えます。また、選考を受けている企業に加えて、業界全体の知識や、競合との違いに対する理解の度合いも重要です。
9. 履歴書やESを使い回ししている
「同業種を受けるのだから、履歴書やESは使いまわしても問題ないのでは?」と思うかもしれませんが、その考えは危険です。
履歴書やESは最終面接まで使われるものであり、ただ「通過すればよい」ものではないためです。面接で深掘りしてもらいたい内容を盛り込んだり、企業が求める人材に合うアピールポイントを記載したりと、工夫できるポイントはたくさんあります。一部を使い回すことは問題ありませんが、丸々同じ内容で提出することは避けましょう。
10. ビジネスマナーが悪い
基本的なビジネスマナーが身についていないと、面接対策をしていても印象は悪くなります。「明るくあいさつする」「メールに署名を必ず入れる」といったように、些細なマナーにも気を配りましょう。
11. 回答が的外れ
面接で落ちやすいという場合、面接官の期待とずれた回答をしている可能性があります。「面接官の反応が薄い」「会話が弾まないまま終わってしまった」という場合は面接での回答を振り返ってみましょう。
よくある質問は事前に準備しておくことで、自分の考えをスムーズに伝えられます。
12. NNTであることに強く焦っている
周りが内定をもらえているにも関わらず、なかなか内定をもらえないと焦ります。しかし、NNTであることに強く焦ることはNGです。なぜなら、NNTであることに焦りすぎると、冷静な態度で就活に臨めなくなるためです。
NNTに焦る人は少なくありません。しかし、焦ってばかりいるのではなく、どのようにすれば内定をもらえるのかを考えることのほうが有意義です。
結果に一喜一憂せず、前を向いて内定獲得を目指しましょう。
NNTから逆転するために踏むべきステップ

ここからは、NNTから脱却するために踏むべきステップを解説します。
1.これまでの就活を振り返る
2.エントリーした企業を一覧化する
3.OB・OG訪問を行なう
4.就職イベントやセミナーに参加する
5.専門家からアドバイスをもらう
順番に解説していくので、参考にしてみてください。
1. これまでの就活を振り返る
まずはこれまでの就活を振り返って、改善ポイントがないか探しましょう。
ES
ESや履歴書での不合格が多い場合は、書き方を変える必要があるかもしれません。ESを書くときは、以下のポイントに気をつけるようにしてみてください。
・面接で深掘りされる前提で内容を絞る
・回答に対して理由を添える
・具体的なエピソードを交えて書く
・根拠や数値を入れるようにする
選考・適性テスト
選考時、適正テストを実施する企業は少なくありません。適正テストの内容は企業ごとに違いますが、これまでの結果を振り返って苦手分野を把握しましょう。苦手分野を克服できればよりよい結果を得られます。
また、面接時の服装や話し方に問題がなかったか、話す内容は適切か、質問に対する準備が十分だったかなどを振り返ることも大切です。
GW・GD
グループワーク(GW)やグループディスカッション(GD)への対策が不十分ではないか、振り返りましょう。
GWやGDは全く話さないことだけではなく、意見を出しすぎても自己主張が強いマイナスイメージを与えます。
GWやGDがある企業に応募する際は、複数のお題を準備して就活仲間と練習をしましょう。
面接
面接で落とされる理由はさまざまですが、振り返ることで改善策が見つかるかもしれません。質問に対しての自分の回答内容や、よかった点、悪かった点などをまとめましょう。
企業ごとの面接内容やスケジュールを一元管理したい場合は、就活ノートの作成もおすすめです。
2. エントリーした企業を一覧化する
これまでに受けた企業をまとめて、どのような傾向があるのか見てみましょう。有名企業ばかりにエントリーしている場合は、中小企業やベンチャーなどにも目を向ける必要があります。
また、就活生の平均的なエントリー数は平均20〜30社程度であるといわれています。この数よりも極端に少ない場合は、エントリーの数を増やすところから始めてみましょう。
3. OB・OG訪問を行なう
企業分析を深める方法として、OBやOGを訪問することもおすすめです。なぜなら、OBやOG訪問をすることで、現場で働く人のリアルな声を聞けるためです。
会社について知るよい方法であり、志望する会社ではなくても得られる情報が多くあります。例えば、現場のリアルを知ることで向き・不向きが分かることや、企業分析を深められます。
OB・OG訪問をした経験は面接でアピールでき、志望度の高さを伝えられるため、積極的な訪問がおすすめです。
4. 就職イベントやセミナーに参加する
就職イベントやセミナーに参加して情報を集めましょう。就職イベントやセミナーの参加によって、就職に役立つ情報を得られるでしょう。
例えば、イベントやセミナーによっては自己分析の方法を教えてもらえたり、模擬面接を実施していたりします。これまで接点のなかった企業を知るきっかけにもつながり、自分に合う企業が見つかる可能性もあります。
また、座談会やインターンなど企業が開催するものは内定につながりやすくおすすめです。気になる企業が座談会やインターンを開催する際は、積極的に参加して選考を有利に進めましょう。
5. 専門家からアドバイスをもらう
これまで就活サービスを使ってこなかったという方は、この機会に専門家からアドバイスをもらいましょう。
就活生の多くは就活サービスを利用しているため、自力で就活を進めていると不利になる可能性があります。
具体的な就活サービスは以下の通りです。
・キャリアセンター
・エージェント
・スカウトサービス
キャリアセンター
大学が運営しているキャリアセンターです。大学によっては企業と連携して選考やインターンシップを紹介してくれることもあるので、積極的に活用しましょう。
エージェント
エージェントは担当者が二人三脚でサポートしてくれるので、今後の就活に不安を抱えているときはぜひ活用してみてください。
面接対策やESの添削もしてくれるので、自分では見つからない改善点をアドバイスしてもらえる可能性もあります。非公開求人の取り扱いもあるので、自分に合った企業を紹介してもらいたい方にもおすすめです。
スカウトサービス
スカウトサービスは、自分のプロフィールを見て興味を持った企業からのオファーを受け取れるサービスです。エージェントと同様に非公開求人を紹介してもらえたり、選考カットのスカウトをもらえたりします。
スカウトサービスなら、平均25社から自分にぴったりなオファーが届く「ABABA」がおすすめ!就活後期にもぴったりなので、ぜひ活用してみてください。
NNTに落ち込まない!前向きな考え方
NNTに悩む就活生は少なくありません。しかし、NNTに落ち込み続けても内定はもらえません。NNTに落ち込んで活動を止めず、前向きに捉えて就職活動を進めることが大切です。
そこでここからは、NNTに落ち込まないための前向きな考え方をご紹介します。
他の人と比較しない
なかなか内定をもらえないと、不安になったり周りと比べて落ち込んでしまったりします。しかし、他の人と内定の有無について比較をするとネガティブな気持ちに陥りやすいでしょう。
就職活動は、自分のペースで進めることが大切です。周りの内定を獲得した人と比べると、「周りは内定をもらっているのに自分はなかなかもらえない」「自分はダメな人間だ」などと、マイナスに捉えるケースが少なくありません。しかし、自分のペースで内定をもらえるよなに努力がもっとも大切です。
内定だけをゴールにしない
内定がもらえたら終わりではなく、就職をして今後その職場に勤めます。つまり、内定はゴールではなく長い社会人生活の始まりに過ぎません。
つまり、志望していない企業から内定をもらうよりは自分の希望の企業からの内定を目指すことが大切です。志望していない企業から内定をもらえても、入社してすぐに自分には合わないと感じて辞めるリスクが増えます。
内定の有無が成功の判断にはならないことを理解して、自分の性格や考えに合う企業からの内定を目指しましょう。
自分を悲観的に捉えない
自分を悲観的に捉えると、気持ちが落ち込みます。
内定をもらえない原因は、自分に能力がないわけではありません。内定をもらえなかった企業に対しては、「縁がなく自分に合わない企業だった」と考えて、次の就職活動に目を向けましょう。
また、内定をもらえなかった際は悲観的に考えるのではなく、就職活動を見直して改善点や反省点を探します。
改善点は受け入れて気にしすぎず、次に目を向けることが大切です。
夏を過ぎてもNNTだった場合の対応例
多くの就活生は、夏までに内定をもらえます。しかし、夏を過ぎてもNNTだと不安を感じます。しかし、落ち込んだり引きこもったりするのではなく以下の対応をしましょう。
・秋採用に挑戦する
・大学院に進学する
・フリーターや派遣社員になる
・就活浪人をする
それぞれの対応について詳しく解説します。
秋採用に挑戦する
就職の意思が強い場合は、秋採用に挑戦しましょう。
新卒採用は夏までに終わる企業が多いものの、8月末から12月末まで採用活動を行う企業も一定数あります。
秋採用をする企業の目的は、「予定人数を採用できなかった」「外国の大学に通っている人材を確保したい」「通年で採用活動を行う」などさまざまです。そのため、秋採用の企業が必ずしも不人気な求人ではありません。
大学院に進学する
就職にこだわりがない場合は、大学院に進学するという選択もおすすめです。なぜなら、大学院で学べる知識や経験は、就職後に役立つためです。
大学院に進むと大学では学べなかったことを学べ、より専門的な知識を習得できます。これによって、専門的な知識やスキルを身につけられます。専門的な知識やスキルは就活でアドバンテージとなり、内定率の向上が可能です。
また、大学院での経験を通じてその業界とのコネクションを築けるメリットもあります。場合によっては企業からスカウトをもらえたり、教授に推薦してもらえたりします。
フリーターや派遣社員になる
大学を卒業して働きたい場合は、契約社員やアルバイト、パートで社会経験を積むことも手段の一つです。非正規雇用であっても、経験を積んで実績が認められれば正規雇用してもらえる可能性があります。また、一つの業種にこだわる場合、経験を積むことで転職時に内定率が上がります。
給与を受け取りながら経験や実績を積めるため、正社員にこだわらず契約社員やアルバイト、パートで働くことも有効です。
就活浪人をする
新卒採用にこだわる場合は、就活浪人をすることも一つの手です。なぜなら、厚生労働省によって既卒3年以内は新卒扱いするように定められているためです。つまり、卒業から3年以内であれば新卒採用の求人に応募できます。
ただし、卒業後に新卒採用の求人に応募すると、新卒で就職しなかった理由を聞かれるケースがほとんどです。既卒者のブランクはネガティブに捉えられることが多いため、質問に対する答えを準備して選考に臨みましょう。
NNTでも焦らない!REALMEで内定判定を確認しよう
NNTに悩む際は、REALMEを活用すればNNTから抜け出せる可能性が上がります。なぜなら、REALMEには以下の機能があるためです。
・20分のAI面接で志望企業の内定判定が分かる
・合格ラインの就活生の回答が閲覧できる
・AI分析で自身の強みと弱みが確認できる
それぞれの機能について詳しく解説します。
20分のAI面接で志望企業の内定判定が分かる
REALMEには、AI面接機能があります。
AI面接機能は30分程度AIと面談することで、能力や志望企業の内定を獲得できる可能性が確認できるサービスです。
対話内容をもとに35の項目と14の能力を点数化します。その点数をその企業の最終面接まで進んだ就活生の能力の平均値と比較することで、内定がもらえる可能性を数値化する仕組みです。
あくまで可能性のため、必ずしも結果通りになるとは限らないものの、就職活動の指標として有効です。
合格ラインの就活生の回答が閲覧できる
自分の結果を確認できるだけでなく、合格ラインの就活生の回答を閲覧できる機能もあります。合格ラインの就活生がどのような回答をしたのかを知ることで、自分の改善点が見えて今後の就職活動の参考につながります。
自分の結果だけに目を向けず、合格ラインの就活生の回答にも目を向けて、より自分の強みや改善点を把握しましょう。
AI分析で自信の強みと弱みが確認できる
AI面接の結果から、自分の強みと弱みを確認できます。
内定をもらうためには、自分の強みを把握してどのように企業に貢献できるかのアピールが重要です。そこで、REALMEのAI分析機能を活用すれば、自分の強みと弱みを可視化できます。
自分の強みや弱みを把握できれば、どのように自分をアピールすればよいのか、どのような職種や業界が向いているのかが分かります。
AI面接を受けて強みと弱みを把握しつつ、内定確率向上につながるFBを確認しましょう。
NNTでも諦めるのはまだ早い!原因を知って対処しよう

NNTから脱却する方法を解説しました。NNTの原因はエントリー数が少ない、やみくもにエントリーしている、対策が不十分などさまざまです。まずはこれまでの選考を振り返って、思い当たる原因があれば改善しましょう。より効率よく就活を進めるためにも、就活サービスを活用してサポートを受けるのもおすすめです。