ガクチカの魅力的な構成
ガクチカは下記の構成に従って書くと、より説得力のある魅力的な文章になります。
1. 何に力を入れたのか「結論」を述べる
2. 物事を始めた「動機」や「目的」を述べる
3. 経験する中で直面した「困難」や「課題」について述べる
4. 困難をどう乗り越えたか「自分なりの工夫点」を述べる
5. 経験を通じて得た「学び」を述べる
「ガクチカをうまく文章にできない」「なかなかエピソードが思い浮かばない」という方は上記の手順に従って考えてみてください。
【例文】魅力を効果的にアピールできるガクチカ構成6選
ここからはテーマ別にガクチカの例文を6つ紹介します。先ほど紹介したガクチカの構成を決める5つのポイントも確認しながら、参考にしてみてください。
アルバイト
私は飲食店のアルバイトに力を入れました。飲食業界でのアルバイトを通じて、実践的な接客スキルを身につけたいと考え、始めたのがきっかけです。
目標として、お客様に満足してもらえるサービスを提供し、チーム全体で効率的な業務をこなすことを掲げました。
しかし多忙な時間帯においての注文ミスによるトラブルが課題でした。改善案として、従来の手書きオーダーシートからPOSシステムへの切り替えを提案しました。また、チーム全体でのコミュニケーションを強化するために、注文の確認手順や作業フローを見直し、共有しました。これにより、注文ミスが減り、顧客満足度の向上へと繋がりました。
この経験から作業を明確にし効率化することや、チームワークが大事だと実感しました。仕事においてもこの課題解決力を活かし、プロフェッショナルなサービス提供を目指します。
1. 「結論」:チームで協力して業務をこなすこと 2. 「動機」「目的」:飲食店での勤務経験で接客スキルを身につけたいと思ったため 3. 「困難」「課題」:多忙な時間帯の注文ミス 4. 「自分なりの工夫点」:手書きのオーダーからPOSシステムへの切り替えを提案し、注文時の確認手順を見直した 5. 「学び」:作業を効率化することやチームワークの重要性 |
部活・サークル
学生時代に打ち込んだことはダンスサークルのリーダーです。昔からダンスが好きで、仲間と共にダンスサークルを立ち上げました。
地域のイベントや大会への参加を通じて、広く人々にダンスの素晴らしさを伝えることを目標にしました。
しかしメンバー同士のスキルの差が大きく、チーム全体の振付にバラつきがあるというのが課題でした。そこで、先輩メンバーが後輩メンバー1人ひとりに重点的に指導する個別トレーニングや、難しい振り付け部分だけに焦点を当てた追加練習を導入しました。またメンバーの成果や進捗状況を逐一フィードバックしました。これにより、メンバー同士のスキルの差をなくし、統一感のあるダンスパフォーマンスができるようになりました。
これらの経験から個々のスキルの向上だけでなく、メンバー同士が共に課題に立ち向かい、解決策を見出す過程がダンスパフォーマンスのクオリティ向上に繋がることを学びました。
1. 「結論」:ダンスサークルのリーダー 2. 「動機」「目的」:昔からダンスが好きだったため 3. 「困難」「課題」:スキルの違いでバラつきがある 4. 「自分なりの工夫点」:先輩とのマンツーマン指導や難易度の高い振り付けの追加練習を導入し、進捗状況のフィードバックを実施 5. 「学び」:周りを巻き込み一丸となって課題へ取り組み、解決策を見出すこと |
学校行事
学生時代に打ち込んだことは、学園祭の運営委員長を努めたことです。大学の魅力や楽しさ、学生たちの豊かな個性を最大限発揮できる学園祭をつくりたいと思い、運営委員長に立候補しました。
これまでになかったユニークでトレンド感のある学園祭をつくり、学生だけでなく幅広い年齢層の人たちが楽しめる場の実現を目標にしました。
しかし、学園祭で出店する26のサークルすべての状況把握が非常に難しく、作業効率の悪い準備が課題でした。そこで、各サークルの部長と私で構成したLINEグループを作成し、そこで情報交換や指示ができるようにしました。また、スケジュール管理アプリを共有し、各サークルの予定をシェアすることで全体を把握できるようにしました。
これらの経験を通して、多くの人をまとめ全体を把握するためには、密な情報共有とコミュニケーションが大切であると感じました。今後はこのスキルを活かし、企業貢献を目指します。
1. 「結論」:学園祭の運営委員長 2. 「動機」「目的」:大学の魅力や個性を最大限発揮した学園祭を実現するため 3. 「困難」「課題」:26のサークル状況が把握できず作業効率の悪い準備 4. 「自分なりの工夫点」:LINEグループやスケジュール管理アプリを導入し、情報交換を積極的に実施した 5. 「学び」:全体像を把握するためにはコミュニケーションが重要 |
課外活動(ボランティアなど)
私は海外の教育支援ボランティアに力を入れました。参加したきっかけは、教育の格差や貧困が社会問題となっている中で、少しでも力になりたいという思いが背景にあったからです。
参加する中で、子供たちに学ぶ喜びや可能性を広げることを目標に掲げました。特に読み書きの基礎を支援するプログラムに参加し、言葉の魅力を伝えることで子供たちの興味を引き出すことを目指しました。
しかし生徒たちの学力の差が大きく、一人ひとりの学習速度に合わせる難しさが課題でした。この課題に対処するため、ボランティア仲間と協力してプログラムスケジュールを柔軟に調整したり、生徒ごとの学習の進捗状況を報告する週次の振り返り会を行うことにしました。その結果、一人ひとりに合った教育スケジュールを確立することができました。
ボランティアに参加したことで、コミュニケーション能力やリーダーシップ、社会の課題に主体的に取り組む姿勢や柔軟性を身につけました。
1. 「結論」:海外の教育支援ボランティア 2. 「動機」「目的」:教育格差や貧困などの社会問題を少しでも改善したいと思ったため 3. 「困難」「課題」:学力の差が大きいこと 4. 「自分なりの工夫点」:生徒のスケジュールを個々に作成し、それぞれの学習状況を報告した 5. 「学び」:主体的に取り組む姿勢やコミュニケーション能力、リーダーシップが身についた |
学業(留学など)
私はカナダへの留学に力を入れました。英語スキルの向上や異なる文化を持つ人たちとのコミュニケーション能力を向上させるため、留学を決意しました。
初めての留学生活は、言葉や文化の違いによりうまくコミュニケーションが取れず、新しい環境に適応するのが課題でした。
課題を解決するため、初めに現地の語学学校に参加して言語スキルの向上に努めました。また、留学中には異なる国籍の友人と交流する機会を増やし、お互いの文化を尊重しながら共に学校生活を送ることで、親友と呼べる存在もできました。
留学生活を通じて、柔軟性や適応力が向上しました。また異文化の中で生活することで視野が広がり、相手の文化や考えを尊重する大切さを学びました。これらの経験は、職場でのチームワークやコミュニケーションにおいて役立てられると考えています。
1. 「結論」:カナダへの語学留学 2. 「動機」「目的」:英語スキルの向上と異文化交流をするため 3. 「困難」「課題」:言語や文化が異なるためうまくコミュニケーションがとれないほか、新しい環境への適応力が足りていないこと 4. 「自分なりの工夫点」:現地語学学校で言語スキルの向上を図り、異なる国籍の友人と多く交流しそれぞれの文化を尊重した 5. 「学び」:新しい環境への適応力や柔軟性を身につけ、相手の文化や考えを尊重する大切さを学んだ |
ゼミ
私は情報学系ゼミにおいて企業との共同プロジェクトに力を入れました。ゼミ活動を通じて学んだ理論知識を実務で応用し、現場の課題に立ち向かいたいという意欲があり参加しました。
取り組んでいる中で直面した課題は、スケジュール通りにタスクが進まないこと、ゼミ仲間とのコミュニケーションが不足していることでした。これらの課題を解決するため、タスクの割り当てや進捗状況の確認が容易なマネジメントツールの導入、またプロジェクトの課題や次回のタスクなどを共有する週次ミーティングの実施を徹底しました。メンバーそれぞれのやることが明確になることで、タスクが円滑に進み、プロジェクト成功へと繋がりました。
この経験から実践的なスキルの向上と同時に、チームワークや課題解決力を高めることができました。今後もこのチームワークやリーダーシップが仕事で活かせられると考えています。
1. 「結論」:情報学系ゼミで企業との共同プロジェクトに取り組んだこと 2. 「動機」「目的」:ゼミで学んだ理論知識を実務で応用し、現場の課題に取り組みたいと思ったため 3. 「困難」「課題」:計画通りに進まないことやコミュニケーション不足 4. 「自分なりの工夫点」:マネジメントツールを導入して担当の割り当てや進捗状況の確認を実施し、ミーティングを通して課題やタスクを共有した 5. 「学び」:チームワークやリーダーシップの大切さ |
就活でガクチカが聞かれる理由とは?
「そもそもなぜ就活でガクチカが聞かれるのか」と疑問に思う就活生も多いでしょう。企業側がガクチカでどのようなポイントを見ているのかがわかれば、どのようなエピソードを用いればよいのか、どのような構成にすればよいのかが見えてくるはずです。
応募者の人となりを把握するため
ガクチカを聞く理由の1つは、企業側が就活生の性格や価値観、人柄などを把握するためです。
どのようなきっかけで力を入れ始めたのか、どんな価値観を持って行動したのか、困難をどう乗り越えたかなど、学力面だけではわからないその人の内面を把握することで、社風に合っているかを見極めています。
仕事への取り組み方を確認するため
ガクチカを聞くもう1つの理由は、就活生がどのようなモチベーションで仕事に取り組むのか、困難に直面した時どのように工夫して乗り越えるかなど、仕事への取り組み方を確認するためです。
取り組み姿勢を見ることで、企業の求める人材にマッチしているか、職種の適性に合っているか、中長期的に活躍してくれるかなどが見られています。
ガクチカを考えるときのポイント
ここからはガクチカを考える時のポイントについて紹介します。「なかなかアピールできることがなくて悩んでいる」「ガクチカに何を書いたらいいかわからない」と悩む就活生は、下記で紹介するポイントを参考にしてみましょう。
学生時代に打ち込んだ経験を振り返ってみる
「企業にアピールできるほどの輝かしいエピソードがない」と悩んでいる方も、一度学生時代に取り組んできた物事や直面した困難を書き出してみましょう。
ガクチカは就活生の人となりが見られているため、自分の長所や価値観が伝えられるものであれば十分です。ちょっとした経験でも、自分なりに工夫して乗り越えたものや価値観を裏付けられるエピソードがないか考えてみましょう。
志望企業の求める人材を調べてみる
ガクチカを考えるときは、企業が求める人物像も合わせて考えるようにしましょう。
例えば企業が「自ら調べて問題解決ができる人」を求めているのに対して「チームで協力して問題を解決できる」といったアピールをしてしまうと、求める人材と違うと判断されてしまうためです。
そのため同じエピソードでも、自分一人で解決できた問題にフォーカスしたガクチカにするといった工夫が必要になります。打ち込んできたことをどんどん深掘りしていけば、自然とアピールポイントが見つかるはずです。
ガクチカが本当にないと悩んだら考えたいこと
ガクチカは、案外身近なところで見つかります。ガクチカで大切なことは、インパクトの大きさではなく、「その物事に対してどのような取り組みをしたのか」です。
そのため、日々の生活や周りとの関わりを振り返ることで、意外なところからガクチカが見つかるでしょう。
自分の好きなことや得意なことから考える
長時間熱中したり、長期的に続けていたりすることは、自分の気づかないうちに極めている可能性があります。それは自分の「好きなこと」や「得意なこと」であると考えられます。
そのため、普段没頭することや、継続することを掘り下げて考えると、ガクチカとしてアピールできるものが見つかるでしょう。
例えば、頻繁に友達の誕生日を祝うことや家族へサプライズをする人は、人を喜ばせることが好きだといえます。
また、周りからよく悩みを相談されたり話しかけられたりする人は、相手の話に耳を傾け、気持ちを汲み取ることが得意といえるでしょう。
毎日の習慣を振り返る
日々の生活を振り返ると、毎日決まって行っていることがあるのではないでしょうか。例えば、就寝前の読書や節約のための自炊、1駅分歩くダイエットなど、「これは毎日続けている」という行動を探します。
1日のスケジュールを細かく整理すると日々のルーティンが見つかり、そこから得たものや気づいたことなどを書き出せばガクチカとしてアピールできます。
さらに、その内容が企業へどのように印象を与えられるかを考えると、より効果的にアピールできるでしょう。
他者の意見を聞いてみる
自分だけでなく、周りの友人や家族から意見を聞いてみる方法もおすすめです。自分では見つけられなかった新たな一面や特性が発見できます。
自己分析と同様に他己分析も行うことで、自分の強みや特徴を裏付けられるでしょう。自分で考えるよりも他者からの意見を盛り込んだガクチカは説得力が強く、信憑性の高い評価を得られます。
このとき、あまり親しくない人ではなく、自分のことを分かっている人に聞くことが大切です。
成果にこだわらず頑張ったことを考える
「陸上部の関東大会で優勝した」「書道の大会で全国1位になった」など、誰もが華々しい成績を納めているわけではありません。ガクチカで大切なことは、結果よりも過程です。
物事に対してどのような取り組みをしたのかや、課題をどのように解決したのかなど、結果に至るまでの過程を企業は重視します。
そのため、ガクチカでは結果の大小にかかわらず、物事に対してどのように頑張ったのかを具体的に説明しましょう。
「REALME」で自身の強みと弱みを確認しよう
ガクチカのアピールポイントが分からない人は、REALMEのAI面接で自分の能力を定量化しましょう。
REALMEでは、自分の能力がどの程度なのかを視覚的に確認できるほか、志望企業の内定判定が分かるサービスを提供しています。REALMEを活用して、効果的にガクチカをアピールしましょう。
AI分析で自身の強みと弱みがわかる
REALMEでは、およそ30分のAI面接を通して自分の能力を点数化し、自分の強みと弱みを明確に確認できます。自分の強みを把握し、それを発揮すると考えられる物事を深掘りすれば、信憑性の高いガクチカを構成できるでしょう。
また、志望企業に足りない能力をフィードバックするため、本番前の対策・改善で、弱みを強みに変えられます。
AI面接で志望企業の内定判定を確認できる
REALMEでは、AI面接で出た自分の結果と「志望企業の合格基準を超える就活生」を比較することで、エントリー前に内定判定を確認できます。そのため、合格基準から逆算した自己分析が可能なほか、最適なタイミングでエントリーできます。
どのようにガクチカを構成すれば合格に近づけるのかや、現段階のガクチカで内定をもらえるのかなど、具体的な確認で効率よく準備できるでしょう。
合格ラインを突破した就活生のESも閲覧可能
REALMEでは、志望企業の合格基準を超えた就活生のAI面接内容をテキストで閲覧できます。また、自分と同じアピールをする就活生のガクチカや自己PRなども確認できることが特徴です。
REALMEを活用すれば、合格基準を超える就活生がどのようにガクチカを伝えているのかや、自分と同様の経験をする学生のガクチカがどのように構成されているのかが分かります。
ガクチカの構成をしっかり練って効果的に魅力をアピールしよう!
本記事ではガクチカの構成や例文について詳しく解説しました。ほかの就活生と差別化するのが難しいガクチカですが、構成を考えるときのポイントをしっかりと押さえていれば効果的に魅力をアピールできます。例文も参考にして内定獲得を目指しましょう!