学歴フィルターについて、
学歴フィルターとは、「新卒で採用基準に学歴を設けていること」を指します。本記事では学歴フィルターが気になる方に向けて、学歴フィルターの区切られ方や企業の傾向についてわかりやすく解説!学歴フィルターを突破する就活の進め方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
独自調査:約2割程度は学歴フィルターを感じたことがあるという結果に
(ABABAの学生ユーザー50人へ独自にアンケート調査)
ABABAが独自に調査をした結果、就活生のおよそ2割程度の人が「学歴フィルターを感じたことがある」と回答しました。
すべての学生を平等に扱うとする一方で、採用校を国立早慶レベルしか記載していなかったり、高学歴しかインターンへ参加できなかったりする企業も存在します。
エントリーシートを送っても通らない、説明会の案内が来ないなど学歴フィルターにかけられたと感じる就活生は一定数見受けられます。
学歴フィルターとは
新卒採用の学歴フィルターとは、「企業が採用基準に学歴を設けていること」を指します。「〇〇大学以上の学歴を持つ就活生を採用する」といった基準を設けることで、優秀な就活生を囲い込もうとする動きです。
また、学歴によって不採用にはせずとも、一定以上の大学を優遇して選考している企業もあります。
学歴フィルター42校とは
「学歴フィルター42校」とは、簡単に説明すると「学歴フィルターに引っかからない42の大学」です。学歴フィルターの影響を受けにくい上位大学とされ、難易度の高い有名校であることが特徴としてあげられます。
学歴フィルター42校と呼ばれる大学は、以下の通りです。
- 旧帝大:北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・大阪大学・京都大学・九州大学
- 関東の国公立大学:一橋大学・筑波大学・東京工業大学・東京外国語大学・お茶の水女子大学・東京医科歯科大学・電気通信大学・首都大学東京・東京農工大学・横浜国立大学・横浜市立大学・埼玉大学・千葉大学
- 関東・関西の首都圏私立大学と名古屋の国公立:慶應義塾大学・早稲田大学・上智大学・学習院大学・明治大学・東京理科大学・青山学院大学・中央大学・立教大学・芝浦工業大学・法政大学・国際基督教大学(ICU)・名古屋市立大学
- 関西の国公立大学:大阪府立大学・大阪市立大学・神戸大学・大阪外国語大学・奈良女子大学
- 関西の私立大学:関西大学・関西学院大学・立命館大学・同志社大学
企業が学歴フィルターを設ける理由
企業が学歴フィルターを設ける理由は企業によってさまざまですが、主に以下のような理由が考えられます。
・採用活動の効率化
・優秀な人材の確保
採用活動の効率化
面接はもちろんのこと、書類選考を含めて採用活動には労力がかかります。学歴フィルターで機械的に通過者を決めることで、採用活動の効率化を図りたいと考える企業は少なくありません。
優秀な人材の確保
「優秀な人材が欲しい」という理由で学歴フィルターを設けていることもあります。高学歴な就活生は少なくとも受験勉強で努力した経験があり、企業でも目標に向かって活躍してくれる可能性が高いためです。また、高学歴な就活生の中には大学受験で挫折経験のある学生も多く、挫折を乗り越えられるタフな人材を求めているケースもあるでしょう。
学歴フィルターはどこから?
一口に「学歴フィルター」といっても、特に明確な基準やルールが設けられているわけではありません。文系や理系、地域差などによって学歴フィルターの基準は大きく異なります。
・理系の場合
・文系の場合
ここでは学歴フィルターの基本的な考え方について、理系と文系に分けて解説します。
理系の場合
「そもそも理系に学歴フィルターはあるの?」と思うかもしれませんが、理系にも学歴フィルターは存在します。ただ、理系の職種では文系と比較して専門知識が必要になることが多く、単なる「出身大学」だけでなく専攻分野が重視される場合があることが特徴です。
文系の場合
文系の場合、難関大学や有名大学など、基本的には出身大学によって学歴フィルターが設定されます。ただし企業側は学歴フィルターをかけていることを名言することがないため、実際の採用基準は公表されていません。
志望先の企業で自分が学歴フィルターにかかっているかどうかを見極めるには、後述する確かめ方も参考にしてみてください。
学歴フィルターをかける企業の特徴
以下では、学歴フィルターをかける企業の特徴について解説していきます。
・応募者が多い大手企業
・学歴フィルターの多い業種
それぞれ見ていきましょう。
応募者が多い大手企業
倍率の高い人気企業では、1人ひとりに時間をかけて選考する余裕がありません。そのため、書類選考や説明会の案内など、比較的早期段階から学歴フィルターをかけていることがあります。
また、同じように応募者を絞り込む目的として、一次面接の前にWebテストや適性検査が実施されるケースも多いです。
社員の出身大学に偏りがある企業
企業の採用ページをみてみると、経営層や社員の学歴が偏っていることや限られていることがあります。この場合、あらかじめ採用する大学を決めている可能性が高く、大学フィルターをかけているケースが考えられます。
例えば、創業歴のある会社や学歴の高い経営層を配置する企業では、学歴を重要視する採用担当が多い傾向にあるでしょう。
そのため社員の出身大学に偏りが生じ、学歴フィルターにかける企業と考えられます。
専門性の高い能力を求めている企業
高度な専門性が求められる研究職や、問題解決力を必要とされる投資銀行や総合商社では、学習習慣を重視し、高学歴な学生を優先して採用する場合があります。
専門性の高い企業では、業務に関連する規則や法律を学ばなければならなかったり、倫理的な説明能力が求められたりします。
そのため、一定の学習能力がある人材を採用するために、学歴フィルターにかけると考えられるでしょう。
学歴フィルターの多い業界
また、学歴重視型の業界に属する企業もフィルターを設けていることがあります。具体的に、以下のような業界ではWebテストの足切りや学歴フィルターが行われやすいです。
・保険・証券
・メガバンク
・その他金融機関
・総合商社
・広告業界・コンサル
・メディア・出版
・不動産
これらの業界のなかでもとくに学歴を重視するとされている業種は、総合商社、メディア・出版、不動産といわれています。
学歴フィルターがあるか見極める方法
自分が学歴フィルターにかかってしまうか気になる方もいるかもしれません。ここでは、学歴フィルターがあるか見極める方法を解説します。
・採用実績校をチェックする
・自分の大学にリクルーターがついているか確認する
それぞれ見ていきましょう。
採用実績校をチェックする
まずは採用実績校を見てみましょう。採用実績校が公表されている場合は、自分の大学が含まれているかチェックしてみてください。大学のキャリアセンターに相談してみるのも良いでしょう。
過去に自分の大学が採用されていれば、その企業で学歴フィルターにかかる可能性は低くなります。
自分の大学にリクルーターがついているか確認する
自分の大学にリクルーターがついているか確認するのも1つの手段です。リクルーターとは、自分の出身校の就活生をスカウトして、採用につなげる役割を担う若手社員のことをいいます。
つまり、自分の大学にリクルーターがついている場合、採用したい大学に含まれているということ。そのためリクルーター面談に応募できれば、学歴フィルターにはかかっていない状態と考えて問題ないでしょう。
ただし大学のOB・OGに内定者がいなければリクルーターは付かないため、「リクルーターがいない=学歴フィルターにかかっている」わけではありません。
学歴フィルターにかかっている事例
ここからは、学歴フィルターにかかっている事例を紹介します。学歴フィルターにかかっている場合、以下のようなケースがあります。
・説明会が満席で参加できない
・採用案内が来ない
・書類選考が通らない
説明会が満席で参加できない
表向きは全ての就活生に採用情報を提供していても、説明会に予約しようとすると満席で予約できないケースがあります。
しかし実際には高学歴の就活生には枠が設けられており、「自分は予約できなかったが、〇〇大学の友人は翌日に予約していた」というようなことが起こり得るのです。
このような場合、企業が予約システムにフィルターを掛けることで、対象の学生以外は予約を受け付けない仕組みにしています。情報が出た当日に予約をしようとしても「満席」と出る場合は、学歴フィルターにかかっているかもしれません。
採用案内が来ない
学歴フィルターにより、企業の採用案内が制限される場合もあります。例えば高学歴の就活生と比較して「説明会の案内が来ない」「面接の案内が遅い」といったケースです。
企業によっては、高学歴の学生を選考してからその他の選考を実施する企業もあります。結果として学歴ごとに情報格差が生まれ、思うように選考が進まない場合があるため注意が必要です。
書類選考が通らない
学歴フィルターにかけられた場合、多くのケースでは書類選考で落とされます。どれだけ入念に書類を作成しても、学歴が条件に合っていないと面接に通過しないのです。
何社出しても書類落ちしてしまう場合は、学歴フィルターにかかっているかもしれません。
学歴フィルターは本当にある?学生の実感
就職活動では、基本的に選考基準が明かされることはありません。そのため、学歴フィルターがあるかはあくまで予想するしかないでしょう。
一方で、本当に学歴フィルターがあるのかが気になる就活生がほとんどです。
ここでは、就職活動を通して学歴フィルターを感じた学生の声をご紹介します。
優遇されたと感じたこと
就活生の声
まったくWebテストができなかった一方で、次の選考に進めた。(一橋大学・文系) |
参加した企業の説明会と面接は、旧帝大、東工大、早慶がほとんどであった。(東北大学・理系) |
説明会の抽選に漏れた一方で、わざわざ空き日程を案内された。(早稲田大学・文系) |
優遇されたと感じた学生の多くが、大学名で選考や説明会に参加できたと実感しています。
また、他の就活生と比べて企業が提示する情報に格差があると感じたり、ESがスムーズに通ったりするなど、学歴フィルターと気づくポイントがいくつかあると分かりました。
冷遇されたと感じたこと
就活生の声
説明会の予約が常に満席状態で表示されていた。(九州工業大学・理系) |
友人と同じ時刻に説明会を予約をしようとしたところ、自分の画面では既に満席になっていた。(聖心女子大学・文系) |
メールが来てすぐに採用ページへログインしたにもかかわず、セミナーが満席だった。(東京女子大学・文系) |
冷遇されたと感じた学生のほとんどが、企業のセミナーや説明会を予約する段階で落とされており、その時点で「学歴フィルターなのでは」と不満に思う声が多く見受けられます。
また、他の就活生よりも質のよいESであっても選考に通らず、ターゲット校のものしか読まないのではと不満に感じる学生も多くみられました。
学歴フィルターを乗り越える方法
ここからは、学歴フィルターを乗り越える方法を紹介します。学歴関係なしに採用している企業ももちろんあるので、ぜひ参考にしてみてください!
・Webテストで高得点を取る
・学歴以外の強みを見つける
・学歴フィルターのない企業に応募する
・スカウトサービスを活用する
それぞれ解説していきます。
Webテストで高得点を取る
企業によっては学歴フィルターだけでなく、Webテストの結果も踏まえて足切りをしている場合があります。そのため学歴に自信がない場合でも、Webテストで高得点を取れれば次に進めるチャンスがあるかもしれません。
Webテストの対策には、意外と時間がかかるものです。志望先の企業のWebテストの種類を調べて、早くから対策に取り掛かりましょう。
学歴以外の強みを見つける
学歴がないからと悲観せず、自分の強みをアピールすることが重要です。アルバイトやサークルでの経験、部活、留学など、実体験に基づいたアピールポイントを探してみてください。
また、入社意欲の高さも企業にとっては十分魅力に映ります。学歴の高い学生は他の企業を受けている可能性が高いため、面接で熱意を伝えることができれば挽回のチャンスです。志望理由を根拠立てて伝える練習はもちろん、深掘り対策も徹底しましょう。
学歴フィルターのない企業に応募する
人気企業や大手企業ばかりを受けていると、場合によっては学歴フィルターが原因で持ち駒が激減してしまうこともあります。
学歴に自信がない場合は、学歴フィルターのない企業をリサーチして応募するのも重要なポイント!過去の事例や内定者の出身校を調べて、着実な企業にもエントリーするようにしましょう。
スカウトサービスを活用する
学歴フィルターを気にすることなく就活を進めたいなら、スカウトサービスを活用するのも1つです。スカウトサービスならプロフィールを登録しておくだけで、自分に興味を持ってくれた企業からのオファーが届きます。
オファーが届くということは学歴フィルターを突破しているということなので、悩まされる心配もありません。効率よく就活を進めるのにもおすすめなので、ぜひ活用してみてください!
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企業のなかには学歴フィルターを設けているところもありますが、就活は学歴だけではありません。学歴フィルターをかけているかどうかは企業によって異なりますが、学歴に自信がない場合は他の強みをアピールしたり、学歴フィルターにかからない企業を探すことがポイント!また、Webテストで高得点を取ることで学歴フィルターを突破できる可能性もあります。学歴に自信がないからといって悲観的になりすぎず、気になる企業からの内定獲得に向けて対策に取り掛かりましょう!