今回は、就活の自己PRでAIツールを使う際のポイントや、自己PR作成におすすめのAIツールなどをご紹介します。今やAIは就活生に欠かせないツールの一つ。だからこそ適切な使い方を学び、効果的な自己PRにつなげていきましょう。
自己PRでAIを使うとバレる?
AIが生成する文章には、見る人が見れば分かる「独特な癖や傾向」があります。面接官は日々多くのESや自己PR文を閲覧しているため、AI生成文を見抜くための目も肥えています。100%AIが作成した文章をコピペで使った場合、まず見抜かれると思ったほうが良いでしょう。
自己PRでAIを作成する場合は、あくまでたたき台として活用することが大切。人間によるブラッシュアップを前提としてオリジナリティを付与すれば、品質と独自性が両立された自己PRを作成できます。
自己PRでAIを使ったときにバレる理由
ESや自己PRの文章を作成するためにAIを使った場合、以下のような理由でバレてしまいます。
- 内容に具体性がないから
- 不自然な表現や使い回しが多いから
生成AIには「独特の癖や傾向」があることを理解しておきましょう。
内容に具体性がないから
AIが出力した文章の場合、一般的かつ表面的な言葉で生成される可能性があります。その結果、内容の具体性が乏しい文章になりやすいのです。
また、AIに対する指示がシンプルであると、出力される文章は誰でも言える内容になってしまいます。つまり、AIをそのまま利用した他の就活生と同じような自己PRになってしまう可能性があるのです。
人柄や価値観の独自性が見られる就活の自己PRで、AIの文章をそのまま使うのはおすすめできません。
不自然な表現や使い回しが多いから
AIが出力する文章では、通常の書き言葉では使わないような表現が用いられることもあります。どんなに指示を工夫しても、不自然な表現や言い回しが使われる可能性はあります。
また、AIは細かな文脈やニュアンスの表現が苦手です。一見綺麗で読みやすい文章でも、文意が伝わりにくい、文脈に違和感がある、といった問題があるかもしれません。
結果として、読んでいて違和感を抱きやすい文章になり「AIを使っているのでは?」とバレてしまう可能性があるのです。
自己PRでAIを使う3つのリスク
自己PRでAIを使う場合、以下のようなリスクに注意しましょう。
- 誤りが含まれる可能性がある
- 志望度が低いと認識される
- 深掘り質問に答えられなくなる
せっかくの自己PRが悪い評価に繋がらないよう、工夫が必要です。
誤りが含まれる可能性がある
AIを活用する際は「ハルシネーション」に注意してください。ハルシネーションとは、AIが嘘の情報を生成してしまう現象のことです。文脈や表現を重視し人間らしい回答を行おうとするあまり、正しい情報を渡して指示を工夫しても、誤りが発生するリスクがあるのです。
プロンプトなどである程度の改善はできますが「ハルシネーション」を完全に防ぐためには人の目で確認するしかありません。自己PRを出力した後は必ず整合性をチェックしましょう。
志望度が低いと認識される
AIは当たり障りのない文章を生成することに長けています。しかし、就活ではAIの強みを活かせません。なぜならオリジナリティのない文章内容になっていると、志望度が伝わりづらくなってしまうためです。
応募者独自の視点や表現があると「その人らしさ」や「本気度」が感じられ、面接官の印象に残る自己PRになるのです。自己PRのベースをAIに出力してもらい、そこに独自の視点や表現といったオリジナリティを加えると良いでしょう。
深掘り質問に答えられなくなる
就活の面接では、必ずと言って良いほどESの内容が深堀りされます。もしもAIで生成した文章を使用しており、自分で思考していない場合は、質問に対して的確に答えられません。
AIそのままの文章とあなたの回答で矛盾が起きる可能性もあります。面接で質問に答えられない、一貫性を感じられない状況は、面接官からの評価を大きく下げてしまいます。
AIを活用した場合は、内容を隅々まで確認し、深堀り質問にも一貫した回答ができるように注意しましょう。
自己PR作成におすすめのAIツール
ここでは、自己PRの作成におすすめのAIツールをご紹介します。今回ピックアップしたのは以下の5種類です。
- REALME
- 内定くんAI
- AI就活サポたくん
- 就活AI byジェイック
- らくらく就活
それぞれの特徴を見比べつつ、自分に合ったサービスを選んでいきましょう。
REALME

REALMEは、AIによる模擬面接を通し、自分の強みや個性を分析できるサービスです。20分~30分の本格的な面接の結果、コミュニケーション力やマネジメント力などの非認知能力が14項目に細分化されます。
企業ごとにフィードバックが具体的に提示されるため、「今自分が何の能力を上げればいいのか」が分かりやすいのが魅力。就活の軸が言語化されることで、自己PR作成やES対策などに役立ちます。また合格基準をクリアした就活生のESデータも閲覧でき、効率的なブラッシュアップが可能です。
内定くんAI
内定くんAIは、LINEに情報を送るだけでAIが即時添削してくれるサービスです。約3分間で内定レベルのテキストを生成してくれるため、たたき台として有効活用できます。生成内容には提出企業の求める人材や事業内容も考慮に入れており、多角的な添削が可能です。
また企業と設問を指定できるため、志望企業や業種ごとのマッチ度をフィードバックできるのも魅力。想定質問や回答なども作成でき、効率的かつ的確な面接対策につなげられます。
AI就活サポたくん
AI就活サポたくんは、LINE経由で利用できる就活サポートサービス。面倒なESや自己PRも短時間で生成できます。添削機能はもちろん、AIによる適性診断や就活相談など、幅広いニーズに応えてくれるのが魅力です。
簡単な情報を入力するだけで、志望動機や自己PRを強調したESが作成可能。アンケートに答える形式のため、文章作成や自己理解に不安を抱いている人でも簡単に作れます。多くのメディアでも紹介された実績を持ち、安心して使えるサービスの一つです。
就活AI byジェイック
就活AI byジェイックは、ChatGPTが搭載された就活サポートサービスです。自己PRやガクチカの作成・添削はもちろん、逆質問の作成や自己分析・性格診断などにも対応しています。就活に関する総合的な味方になってくれる、心強いサービスといえるでしょう。
履歴書の添削や面接練習なども手広くカバー。とくにAI面接では、内容だけではなく表情や声色まで細かくチェックしてフィードバックしてくれます。メールアドレスや個人情報の入力をせずに使えるのもうれしいポイントです。
らくらく就活
らくらく就活は、LINE送信でES添削やSPI対策などができるサービスです。就活に関連するさまざまな課題を、AIが完全無料で解決してくれます。自己PRを含むES自動作成や、1,500問以上のSPI過去問、適職診断など、ユーザーニーズに合ったサービスを多数展開中です。
WEB面接では、誰に聞いたら良いのか分からない悩みも相談可能。情報を入力すれば、自分に合った就活の情報がカスタマイズされた状態で届きます。また「ブラック企業の見分け方」をはじめとする、就活に関する豆知識も配信されています。
自己PRにAIを活用するメリット
AIは今や就活に欠かせないツールですよね。ここでは、自己PRの作成にAIを活用するメリットをご紹介します。AIの特徴や強みを把握して、利用の目的を明確にしたうえで、効果的な自己PR作成につなげていきましょう。
時間短縮と効率性が向上する
自己PRの作成にAIを活用すれば、作業時間の大幅な短縮が期待できます。自己PRに求められる文章量は、300文字~400文字程度が一般的です。思考の言語化や自己理解が苦手な人にとっては、たたき台を作るだけでも半日以上の時間が必要なこともあるでしょう。
AIであれば、情報を入力すれば数分程度で完成度の高い自己PRが仕上がります。生成された文章は骨子として使用でき、企業に合った内容に微調整するだけで利用可能な状態に。忙しい就活生でも、隙間時間でブラッシュアップできます。
自己PRの質が向上する
AIでの自己PR作成では、全体的な質の向上が狙えるのもメリットです。AIは、数万枚以上のESのデータを参考にしながら、企業やユーザーの属性に見合った内容を作成します。客観的な構成や表現の提案により、相手に伝わりやすい文章が自動で生成されます。
AIが作成した文章を再びAIに添削してもらうことで、繰り返しの推敲も可能に。自分では気づけないような改善点でも、AIならではの多角的な視点によって発見でき、より効率的なブラッシュアップにつながります。
AIのサポートで不安を減らせる
多くのAIサービスでは、自己PR文作成以外にもさまざまなサポート機能が搭載されています。たとえば履歴書作成や性格診断、自己分析テストなど、サービスごとに豊富な機能を利用可能です。
とくに各サービスごとのAI面接はぜひ利用したい機能。声色や表情などを加味したうえで、客観的なアドバイスやフィードバックが得られます。他者には相談しにくい内容でも、相手がAIであれば問題なし。失敗を恐れずに何度でも利用できるため、段階的に成長でき精神的な安心にもつながるでしょう。
自己PRでAIを使っても不自然にならないようにする方法
ここでは、自己PRをAIで作成する際の注意点をご紹介します。AIが生成した文章には独特の習性があるため、そのまま利用するとAI利用がバレやすい傾向に。不自然な文章のまま提出しないために、編集のコツを学んでいきましょう。
採用担当者の視点を理解する
AIで自己PRを作成する際は、採用担当者の視点を理解することが大切です。ただ美しい文章を作るだけではなく、企業が求める人材の特徴や、面接官がチェックしているポイントなどを把握したうえで、ニーズに応える文章に調整していきましょう。
とくに気をつけたい要素が、AI特有の定例的な文章構成です。自己PRの雛型に沿うことは大切ですが、ありきたりな構成ではAI利用を疑われやすい傾向に。また年齢不相応な表現も疑念の対象になります。
実体験を交えたアピールをする
自己PRをAIで作成する際は、実体験を交えたアピールを追記するように努めましょう。一次体験や、経験を通じた感情の動きなどは、人間ならではのアピール要素です。自身の経験や失敗談、成長のストーリーなどを盛り込みつつ、人間らしさを伝えましょう。
とくに定量的な表現が取り込まれたエピソードでは自己PRの説得力も上がり、面接官が情景をイメージしやすくなります。反対に、実体験が不足した自己PRは、深掘り質問で詰まりやすくなってしまいがちです。
なるべく数字を盛り込む
自己PRの作成にAIを活用する場合は、成果や結果などの数字を盛り込むと、より具体性が増します。また、成果を客観的に理解しやすくなります。
たとえば、具体性を高めるために「大会でトップ3に入賞した」と自分のエピソードを追加するのがポイントです。人柄や価値観が伝わるように、役職やポジション、課題・目標に対するアプローチなどを明確に示すと良いでしょう。
数字を意識したオリジナルのエピソードで、AIらしさを減らしましょう。
学校の先生や友人に確認してもらう
AIの生成文を修正した自己PRは仕上がり次第、第三者からのチェックを受けましょう。友人や先生、キャリアアドバイザーなどのアドバイスを取り込みながら、より人間らしい文章に仕上げていきます。
自分では気づけない違和感も、第三者が読むことで表現の不自然さに気づけるケースがあります。多角的な意見を貰いながら、客観性や伝わりやすさをブラッシュアップしていく姿勢が大切です。何度も追記や修正を重ね、AI文らしさを薄めていきましょう。
自己PRでAIを使うときの心構え3つ
自己PRでAIを使う場合は、以下の3つの心構えを意識しましょう。
- 個人情報の扱いに注意する
- 採用担当者にとっては「志望度」が最重要である
- AIはあくまで補助である
AIは「ツール」だと理解することが大切です。
個人情報の扱いに注意する
AIの使用には、個人情報が漏えいするリスクがつきまといます。指示が学習データとして扱われる場合があるためです。
ただし有料プランでは「入力データを学習に使わない」サービスが増えています。入力した内容がどのように扱われるか、使用するAIツールの利用規約やプライバシーポリシーを事前に必ず確認しましょう。
また、個人情報は最低限の入力に抑えるまたは入力しないなど、使用する際も個人情報の取り扱いには十分に注意しましょう。
採用担当者にとっては「志望度」が最重要である
自己PRやESなどで最重要視されるのは「志望度」であると忘れないようにしましょう。採用担当者からすると、AIの使用よりも「志望度」に注目します。
AIの活用が禁止されていなければ、使うことをネガティブに感じる必要もありません。大切なのは、オリジナリティがあり志望度が伝わる内容になっているかどうかです。
AI使用の有無に関わらず、志望の本気度が伝わらなければ選考を通過できません。AIで生成した文章に、自分の言葉を加えて志望度を伝えましょう。
AIはあくまで補助である
AIを活用して良い文章を作成できたとしても、企業と合わないと判断される可能性もあります。選考で見られるのは文章の良さではなく、「企業が求める人材であるか」だからです。
AIは決して完璧なツールではなく、補助的な立ち位置と考えましょう。特徴や文化といった企業研究を踏まえた内容になっているか、AIに任せっきりにはせず自分の目で確認することが大切です。
企業の評価基準を理解して、AIを活用するようにしましょう。
REALMEを使って「面接で語れる自己PR」を仕上げよう
今回は、自己PRをAIで作成するポイントや、おすすめのツールをご紹介しました。ご紹介した情報のなかでも、とくにおすすめしたいサービスが『REALME』です。REALMEは、AIによる模擬面接のスコアとフィードバックが大きな魅力となっています。
自分の強みや弱みが客観的に分析できるため、自己PRの核となる自己理解の深掘りをサポートしてくれます。合格者のES例や回答例も参考にしながら、自分らしい表現にローカライズし、内定率を高めていきましょう。



