新卒の通年採用とは、年間を通して行われる採用活動のこと。本記事では通年採用と一般の新卒採用との違いや、通年採用を取り入れている企業の特徴、業界別の企業一覧を紹介します。通年採用をしている企業について知ることで、企業選びの選択肢を広げましょう!
新卒の通年採用とは?
新卒の通年採用とは、年間を通して行われる採用活動のことをいいます。通年採用というと中途採用のイメージが強いかもしれませんが、優秀な人材や自社にマッチした人材を確保するために通年採用を導入している企業もあります。
ここでは、通年の通年採用について、一括採用との違いや中途採用との違いを解説します。
通年採用と新卒一括採用の違い
通年採用と新卒一括採用の違いは、主に以下の通りです。
採用時期
一般的な新卒一括採用では、春採用や夏採用、秋採用といったように、限られた期間で一斉に採用活動するのが一般的です。一方通年採用では、その名の通り年間を通して採用活動を行う違いがあります。
採用対象者
従来の新卒一括採用では、3月卒業かつ4月入社の新卒予定者が対象となります。一方で通年採用の場合は時期が縛られないため、新卒社のみならず既卒や第二新卒、留学生、海外の大学生なども採用対象となる場合があります。
通年採用と中途採用の違い
通年採用と中途採用とでは、主に採用対象者に違いがあります。通年採用では先述の通りさまざまな求職者が採用対象となりますが、中途採用の場合は社会経験のある人材のみに限られる点が特徴です。
また、中途採用の場合は経験値やスキルが条件となりやすいのに対して、通年採用は未経験でも応募しやすい場合があります。
新卒の通年採用の特徴
新卒の通年採用の特徴は以下の通りです。
・期限が限定されず、年間を通して選考を受けられる
・留学生や公務員志望者、海外の学生など、優秀な学生が多くライバルが手強い
・企業との相性を重視されやすい
年間を通して採用活動をしているため、準備をしやすくスケジュールに合わせて選考を受けやすい点が特徴です。一方でライバルが手強くなりやすいほか、企業との相性が重視されやすく「なんとなく」で受けてしまうと採用されないケースがあります。
新卒で企業が通年採用を取り入れる意図
以下では新卒で企業が通年採用を取り入れる意図について、以下の項目を踏まえて解説します。
・自社に合った人材を確保したい
・留学生や海外帰国生などの優秀な人材を採用したい
・内定辞退が出ても困らないようにしたい
それぞれについて見ていきましょう。
自社に合った人材を確保したい
一括採用では、限られた期間中に一斉に応募者を選考するため、短期集中型の採用活動となります。また、就活生も内定獲得を急いでいるため、1人ひとりに時間をかけて選考することは難しいのが現状です。
そこで通年採用を活用することで、限られたスケジュールに左右されることなく採用活動を実施できます。一括採用よりも時間をかけて選考するので、ミスマッチが起こる確率も下がるでしょう。
留学生や海外帰国生などの優秀な人材を採用したい
海外ビジネスを展開している企業の中には、留学生や海外帰国生などを積極的に採用したいと考える企業もあります。
しかし日本の就活スケジュールと海外のスケジュールは異なるため、一括採用ではグローバルな人材を思うように採用できない場合も。そこで通年採用枠を設けることで、4月入社が難しい優秀な学生を採用したいと考えているのです。
内定辞退が出ても困らないようにしたい
一括採用では、必ずしも第一志望の就活生に内々定を出せるとは限りません。場合によっては辞退者が続出してしまうこともあり、特に選考が終了した秋以降のタイミングでは、欠員を補充することも簡単ではありません。
通年採用なら年間を通じて採用を実施するので、急な欠員や内定自体者が発生しても就活を進めやすいメリットがあります。
新卒で通年採用をしている企業の特徴
以下では、どのような企業が実際に通年採用をしているのか解説します。
・ベンチャー・スタートアップ企業
・柔軟な働き方を導入している
・実力重視の風土がある
それぞれについて解説していきます。
ベンチャー・スタートアップ企業
知名度の低いベンチャーやスタートアップ企業では新卒の採用で応募が集まりにくく、通年採用を導入しているところがあります。一部のベンチャーやスタートアップ企業等では、通常の一括採用よりも数ヶ月〜半年程度前倒しでスケジュールを組んでいるところも。
例えば10月時点で本選考を募集している場合も、通年採用と一括採用では採用手法が異なるため注意しましょう。
柔軟な働き方を導入している
従来の新卒採用というと、一斉に選考が実施される一括採用が一般的でした。通年採用はグローバル化や人材不足の社会情勢を受けて導入されるようになった背景があり、通年採用を導入している企業は柔軟な働き方ができる場合が多いです。
実力重視の風土がある
また、実力重視の風土があることも通年採用を導入している企業の傾向の1つ。一括採用では新入社員向けの研修やフォローアップ制度が整っているところが多いですが、通年採用となると1人ひとり受け入れのタイミングが異なります。
そのためOJT形式で仕事を学ぶスタイルも多く、過程よりも結果で評価する実力重視の風土である場合が多いです。
通年採用している企業一覧|業界別
通年採用を実施する企業は珍しくありません。大手企業も通年採用を行うことが多く、時期を問わず応募できる可能性が高い傾向にあります。
そこでここからは、通年採用する企業を業界別にご紹介します。
ソフトウェア・通信
ソフトウェアや通信業種で通年採用する主な企業は以下の通りです。
・KDDI
・ソフトバンク
・日鉄ソリューションズ
・三菱総合研究所
・チームラボ株式会社
・LINEヤフー株式会社
・株式会社メルカリ
聞き馴染みのある大手企業が多く、日常的に利用する企業もあるでしょう。大手企業が通年採用する理由は必ずしも人手不足ではなく、自社に合う人材をひとりでも多く確保することなどが理由のケースもあります。
ソフトウェアや通信業界で勤めたい際は、前述の企業を視野に入れましょう。
インフラ
日常生活に欠かせないインフラを支える企業も、通年採用する企業が多くあります。インフラ業界のうち、大手で通年採用する企業の一例は以下の通りです。
・日本通運
・関西電力
・ENEOS
・出光興産
・株式会社リクルート
インフラと一言で言っても、企業によって業務内容はさまざまです。インフラ業界でどのような業務に携わりたいのかを明確にして、希望に合う企業に応募しましょう。
広告・出版・マスコミ
広告・出版・マスコミ業界は人手不足の企業が多く、通年採用する企業は少なくありません。広告・出版・マスコミ業界のうち、大手で通年採用をする主な企業は以下の通りです。
・博報堂
・サイバーエージェント
・株式会社電通
・株式会社読売広告社
広告・出版・マスコミ業界はハードなイメージがあるものの、やりがいも多くあります。興味がある際は、前述した企業も視野に入れて就活しましょう。
金融・証券
金融・証券業界も、通年採用する企業は少なくありません。聞き馴染みのある大手企業の多くが通年採用をしており、大手の金融・証券業界で働きたい際は、時期を気にせず求人が出ていないかを確認しましょう。
一例として、金融・証券業界の大手企業のうち、通年採用をする企業は以下の通りです。
・三菱UFJ銀行
・みずほフィナンシャルグループ
・三井住友銀行
・日本生命保険
・野村證券
・損害保険ジャパン
・りそなグループ
・三菱UFJモルガン・スタンレー証券
商社
大手商社も人手不足の企業が多く、通年採用する企業が多くあります。商社業界の大手企業のうち、通年採用をする主な企業は以下の通りです。
・丸紅株式会社
・三井物産
・双日株式会社
・豊田通商
商社と一口にいっても、業務内容や職種はさまざまです。どのような業務に携わりたいのかを明確にして、希望に合う求人に応募しましょう。
メーカー
メーカー業界でも、通年採用を実施する企業は少なくありません。普段愛用する飲料を作っている企業や、身近にある製品を製造する企業など、大手企業も通年採用が多い傾向にあります。
メーカーの大手企業のうち、通年採用をする主な企業は以下の通りです。
・株式会社カネカ
・株式会社大林組
・清水建設株式会社
・ユニリーバジャパン株式会社
・株式会社日立製作所
・株式会社伊藤園
メーカーも企業によって携わる製品や業務はさまざまです。それぞれのメーカーの特徴を把握して、希望に合う求人を見つけましょう。
小売
小売業界も人手不足に悩む企業が少なくありません。小売業界の大手企業のうち、通年採用をする企業の一例は以下の通りです。
・株式会社ファーストリテイリング
・株式会社良品計画
・株式会社マルエツ
・ニトリホールディングス
・株式会社セブン・イレブンジャパン
小売業界は、それぞれの企業で取り扱う製品が違います。どのような製品に携わりたいのか、どのような業務がしたいのかを明確にして、求人を選びましょう。
新卒で通年採用を受けるときのポイント4つ
ここからは、新卒で通年採用を受けるときに意識したいポイントを紹介します。
新卒でも通年採用を受けることはできます。しかし、新卒で通年採用を受ける際は、以下のポイントを意識しましょう。
・自ら情報収集をする
・即戦力につながるスキルをアピールする
・スケジュール管理を徹底する
・企業の採用意図を意識する
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
1. 自ら情報収集する
一括採用の場合、新卒向けの就活サービスやポータルサイトを活用することで効率的に情報収集できます。しかし通年採用はこれらのサービス上で探すことが難しく、自ら情報収集をしなければ企業と出会えません。
そのため、気になる企業を見つけたら、個別に採用スケジュールを調べる必要があります。
2. 即戦力につながるスキルをアピールする
先述の通り、通年採用を導入している企業では即戦力が重視されやすい傾向にあります。そのため、自己PRやガクチカの中でも、特に即戦力につながるスキルをアピールできるとよいでしょう。
また、現時点で即戦力がない場合でも、仕事に対して前向きに取り組もうとする姿勢は評価されやすいです。
3. スケジュール管理を徹底する
一口に通年採用といっても、実際の選考スケジュールはさまざま。数回の面接で選考が完了する企業もあれば、Webテストまでしっかり実施している企業もあります。
一括採用よりもスケジュールがばらつきやすいため、管理や調整には気を配りましょう。
4. 企業の採用意図を意識する
企業の採用意図を意識することも通年採用のポイントの1つ。企業によって通年採用をしている背景は異なるので、「どのような人材を求めているのか」「一括採用ではなく通年採用をしているのはなぜなのか」を意識して、企業のニーズに合わせたアプローチをすることが大切です。
REALMEで最適なエントリータイミングを知ろう
通年採用をする企業では、エントリーするタイミングを見極めることが内定率を上げるために重要です。
REALMEを利用すれば、最適なエントリータイミングを判断できます。なぜなら、REALMEには以下の特徴があるためです。
・AI面接で最適なエントリータイミングが分かる
・志望企業の内定判定が分かる
・客観的な自己分析ができる
それぞれの特徴について詳しく解説します。
AI面接で最適なエントリータイミングが分かる
REALMEを利用する際には、20〜30分程度のAI面接を受けます。AI面接の対話内容から、14の項目がフィードバックされて、その人の強みや弱みが分かるシステムです。
AI分析の結果は自己分析に活用できるだけではなく、志望企業の内定率が分かります。これによって、最適なエントリータイミングが判断可能です。また、自身にあった職種や企業が分かるため、効率よく就活ができます。
志望企業の内定判定が分かる
AI面接の結果から、志望企業の内定判定が分かる点も特徴です。この機能は、AI面接の結果と合格ラインの学生のデータを比較して、内定率を数値化したものです。
合格ライン突破の学生データと比較することで、自身の現在地が分かります。
客観的な自己分析ができる
AI面接の対話内容は、14項目に分けてフィードバックされます。フィードバックされた内容から、客観的な自己分析が可能です。
面接で自身をアピールするためには、自己分析が必要です。自己分析は自分自身を見つめ直して実施しますが、REALMEによる客観的な自己分析によって、自身では気づけなかった強みや弱みが分かります。
改めて自身の強みと弱みが確認できるため、より十分な面接対策が可能です。
通年採用企業も就活の視野に入れて選択肢を広げよう
年間を通して行われる通年採用について、一括採用や中東採用との違い、通年採用を取り入れている企業の特徴、対策ポイントなどを紹介しました。通年採用を実施する企業の意図はさまざまですが、入社したい企業が明確な場合や柔軟な働き方をしたい場合には企業選びの視野に入れてみるのも1つです。企業選びの選択肢を広げて、納得できる形で就活を終えましょう!