就職活動をするうえで、就活偏差値を気にされている方もいるでしょう。今回は、就職偏差値とは何か、信ぴょう性はあるのかなどを解説します。また、内定獲得のポイントや注意点も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
就職偏差値とは
就職偏差値とは、就活市場での人気度や入社難易度を数値化したものです。もともとはインターネット上の掲示板で、個人の口コミをもとにランキングが作成されていました。現在は、日本企業格付センターがさまざまな基準をもとに選定をし、発表しています。
就職偏差値を決定する4つの基準
就職偏差値を決定する際には、4つの基準があります。具体的にどのような基準なのかを見てみましょう。
優良企業であるかどうか
就職偏差値を決定する基準の一つは、優良企業であるかどうかです。具体的には、次のような項目をもとに判定されています。
・ホワイト企業か
・残業が少ないか
・福利厚生が充実しているか
特に、福利厚生が充実している企業は、業績が安定しており、余裕のある企業が多い傾向にあります。
企業の業績はどうか
企業の業績も、就職偏差値を判断する基準の一つです。前述したように、業績がよい企業は、福利厚生を手厚くできるため、就活生に人気があります。また、離職率が低く、採用枠が少なくなっており、倍率が上昇するため、就職偏差値が高くなります。
就活市場で人気があるかどうか
就職偏差値の基準として、就活市場で人気があるかどうかもポイントです。業界の人気が高ければ、優秀な就活生が集まりやすくなります。近年は、入社後の年収によって人気が変化しており、高いランクの企業では、30代までに年収が1,000万円を超えることがあります。上昇志向の学生に人気があり、自然と就職偏差値も高くなるでしょう。
就職難易度はどうか
就職難易度も、就職偏差値の基準の一つです。就職難易度は、次のような項目が関係しています。
・採用枠が少ない
・応募者が多い
・選考通過率が低い
他にも、スカウトでの採用のみ、エージェントを通じて応募が可能など、通常の応募方法ではアプローチできない企業も、高い就職難易度です。
就職偏差値ランキング上位の企業を一部ご紹介
SSランク
まずは、就職偏差値SSランクの企業から見てみましょう。たとえば、日本銀行や三井不動産、三菱地所など、世界に名だたる企業や政府関連企業、総合商社が中心です。人気度、知名度ともに非常に高く、トップレベルの学歴が求められます。また、事業が大規模なため、社会的な影響も大きく、若くして高い年収が期待できるでしょう。
Sランク
次に、Sランクの企業は、共同通信や朝日、丸紅などがランクインしています。マスコミ・メディア関連企業をはじめ、貿易企業、業界シェアNo.1のメーカーが中心です。こちらも国内の知名度が高く、SSランクに劣らない年収水準が期待できるでしょう。
Aランク
最後に、Aランクにランクインしている企業を見てみましょう。川崎重工やキーエンス、キヤノンなど、専門分野に特化した企業や研究所も名を連ねています。なかにはあまり聞いたことのない企業もあるでしょう。SSランクやSランクに劣るものの、高い年収を期待できる大手企業が多数です。また、理系の企業ではAランクでも、就職難易度は相当高く、入社は難しくなるでしょう。
就職偏差値を参考にする際の注意点
就職偏差値は、日本企業格付けセンターが作成したものですが、公的なデータに基づいたものでないため、信ぴょう性はありません。就職偏差値の上位の企業は、知名度も高く、憧れる学生も多いでしょう。しかし、就職活動の目的は、自分に合った企業を見つけることです。就職偏差値に振り回されるのではなく、参考程度にしましょう。
就職難易度が高い企業で内定を獲得するポイント
就職難易度が高い企業で働きたいと考える学生もいるでしょう。ここでは、内定を獲得するためのポイントを解説します。
エントリーした企業以外も、企業研究は欠かさず行う
就職難易度が高い企業で内定を獲得するためには、エントリーした企業以外も、企業研究を欠かさず行いましょう。競合企業を研究したり、取引先や下請け業者などもリサーチしたりすると、エントリーした企業独自の強みを見つけられます。また、業界への理解が深まり、志望理由の後押しにもつながります。他に、徹底してリサーチすると、選考時にも具体的で説得力のある回答ができるでしょう。
OG・OB訪問もしっかり活用する
OG・OB訪問をしっかり活用することも、就職難易度の高い企業から内定を得るためのポイントです。OG・OB訪問では、エントリーした企業で働く人の声を聞ける、貴重な機会です。また、キャリアプランを考えるうえでも役立つでしょう。さらに、就職難易度が高い企業では、OGやOBとのつながりが、内定獲得への鍵になるケースもあります。ただし、訪問前には質問内容を吟味し、準備をしましょう。失礼のないよう、時間を守る、きちんとした敬語を使うなど、マナーを守ることも大切です。
就職偏差値を指標の1つとして選考対策をしよう
就職偏差値は公的なデータではないため、信ぴょう性が低いものです。あくまで企業選びの指標の一つと捉えましょう。就職活動の目的は、自分に合った企業を探すことです。自己分析や企業研究、OG・OB訪問など、他の選考対策も徹底したうえで、選考に臨みましょう。