自己PRで冷静さを自分の強みとしてアピールする場合、どのように伝えればよいのか分からないと、不安に思う方も多いでしょう。
本記事では自己PRで冷静さを効果的に伝える方法を解説します。記事の最後では、自己PRの作成をサポートするサービス「REALME」についてもご紹介します。
冷静さは自己PRに活かせるポイント
そもそも冷静さという性質が自己PRに使えるのか、疑問に思う人もいるでしょう。実のところ、冷静さは立派な長所であるといえます。
企業にはやる気あふれるエネルギッシュな人材が必要ですが、その一方で冷静な視点を持つ人材も求められています。さまざまな資質の人材がそろってこそ、バランスがとれた企業として成果が出せるのです。
一言で冷静さといっても、さまざまな特徴があります。「広い視野がある」「慌てない」「周りに流されない」「石橋を叩いて渡るタイプ」など、どの冷静さに自分が当てはまるのかを分析してから、自己PR作成を始めましょう。
「冷静さ」にも種類がある
「冷静さ」と一言で言っても、その種類はさまざま。自分の持つ冷静さのタイプによって、企業にアピールする際のニュアンスも異なります。ここでは、冷静さの種類についてご紹介します。冷静さという特性を細分化しつつ、自分の内面を深掘りしていきましょう。
「落ち着き」から連想される冷静さ
冷静さの種類は大きく2種類に大別されます。1つは「落ち着き」から連想される冷静さです。情緒が安定しており、心がいつも「凪」の状態の人を指します。落ち着いている人は、それだけで冷静な印象を与えられるのが魅力です。
トラブルやイレギュラーが発生しても慌てずに、原因や状況を的確に分析しながら、自分が為すべきことを考えられる力を持っています。つねに周りを俯瞰して見られる視野を持っているため、「リーダーポジションに向いている人材」と評価される傾向にあります。
「慎重」から連想される冷静さ
冷静さにおけるもう1つの種類は「慎重」から連想されるものです。周囲が盛り上がっていても熱に支配されることなく、つねにリスクを考えられる力を持っています。得意分野やルーチンワークでも慎重に物事を進められる人も、冷静な人物と評価されやすいでしょう。
慎重な人の強みとして、計画性の高さが挙げられます。想定されるアクシデントを踏まえたうえで、余裕のあるスケジュールを組めるのが魅力です。フットワークの重さが短所になる場合もありますが、リスクヘッジに対する意識の高さは一目置かれます。
自己PRで冷静さを効果的に伝える方法
ここでは、自己PRで冷静さを効果的に伝えるためのポイントを5つご紹介します。自分らしい自己PRを作成する際に実践してみましょう。
自己分析を行う
自己PRを考えるには、徹底した自己分析が必要です。これまでの経験を振り返って深掘りすることで、自分の強みを発見できます。冷静さが自分に備わっているのかどうか判断できるほか、冷静さを強みとして発揮したエピソードを拾う際にも役立ちます。
自己分析の過程で、冷静さ以外の強みが見つかれば、それも一緒に伝えるとよいでしょう。冷静さだけでは印象が薄くなりがちですが、ほかの強みとともに伝えることでイメージしやすくなります。
自分がどういった人物なのか「価値観」を含める
自己PRで効果的に冷静さを伝えるためには、冷静さ自体だけではなく「自分がどのような人物なのか」も含めてアピールしましょう。冷静さを持つに至ったエピソードや、冷静さに関する成功体験や経験などを踏まえて伝えることが大切です。
冷静さは、伝え方によっては「性格が冷たい」「物事に冷めている」「共感性が低い」などのネガティブなイメージも抱かれやすいもの。自分の人間性を踏まえて説明することで、「冷静に見えても人間味がある」「物腰や思考が落ち着いている」など、ポジティブなイメージを強調することが可能です。
企業の視点で考える
自己PRを作成する際は、企業の視点で考えることも重要です。
企業は自己PRを通して、就活生と自社との相性を見ています。相性がよいと判断できるような伝え方を工夫しなくてはなりません。そのためには企業研究をして、企業が求める人物像をリサーチし、それに寄せた表現を考える必要があります。
冷静さが強みだと伝えた場合、企業は次のような印象を持つでしょう。
- 慌てず落ち着いた行動がとれる人
- 客観的に物事を判断できる人
- 広い視野で慎重に物事を進められる人
このうち自分に当てはまる性質はどれなのか把握し、自己PRに活かしてください。
文章の組み立てを意識する
自己PRを相手に分かりやすく伝えるには、文章の組み立ても大切です。PREP法の「結果→理由→エピソード→結論の再提示」という構成を意識してください。
まず冒頭で「私の強みは冷静さです」と結論を伝えます。つづけて、そう思う理由や冷静さを発揮したエピソードを述べます。最後の結論では「冷静さを仕事にどのように活かすか」を伝えてしめくくりましょう。落ち着いて分かりやすく話すこと自体、冷静さの裏付けとなります。
ネガティブな評価を受けるリスクを考慮する
冷静さはネガティブな評価を受けてしまうことがあります。そのようなリスクを考慮し、マイナスな印象を与えないような伝え方を心掛けてください。
冷静さが与えるマイナスなイメージとしては「協調性がない」「慎重すぎる」「注意深さが空回りしている」などが挙げられます。冷静さが表れているエピソードを伝える際は、短所ととらえられないように注意しましょう。
言い換え表現を使う
「冷静」とだけ伝えると、抽象的でイメージが湧きにくいおそれがあります。ほかの言葉に言い換えて伝えれば、面接官の印象に残る自己PRになるでしょう。ネガティブな評価を受けることも避けられます。
以下に挙げる「冷静」の言い換え表現を参考にしてください。
慎重・丁寧・用心深い・落ち着きがある・入念に準備する・責任感が強い・洞察力がある・平常心を保てる・論理的・臨機応変・感情に流されにくい |
冷静さを意識した自己PRの例文
ここでは、冷静さをアピールするための自己PRをご紹介します。パターンの異なる4つの例文を挙げますので、参考にしてください。
アルバイト
私の強みは冷静な判断力にあります。かつて書店でのアルバイト中に震度4の地震に遭遇したことがありましたが、私は周囲の人達が冷静さを失うなか、迅速に行動を起こしました。ただちにお客様を安全なスペースへ誘導し、避難経路を確保して、揺れが収まるのを待ってから外へ避難させたのです。幸いなことに、物的被害やけが人はなく、迅速に避難誘導したことに対してお客様から感謝の言葉をいただきました。地震の翌日には店長と協力して災害時の対応マニュアルを見直し、従業員全員で共有しました。この経験から学んだことは、緊急時における冷静な判断や行動の重要性です。入社後はこの冷静さを活かし、御社に貢献したいと考えています。
アルバイト先で臨機応変に対応できたことが伝わります。トラブルが起きたときも冷静な判断ができる人材は、どのような企業でも必要とされるでしょう。
部活
私の強みは、課題の本質を見極めて対処できる冷静さです。その強みを育んだのは、大学で演劇部の部長を務めた経験です。ある年の春、新入部員がほとんど入らず、演劇部の存続が危ぶまれる状況に直面しました。そこで私は冷静に状況を分析し、部員不足の原因がPR不足にあると判断しました。そして、メンバー全員で協力し、キャンパス内で小規模なお芝居を実演するといった積極的なアプローチで部員募集活動を展開したのです。その甲斐あって、数か月後には10名の新入部員を迎えることができました。この経験から学んだのは、広い視野で課題の本質を見極めることの重要性です。入社後はこの冷静さと分析力を、日々の業務に活かしたいと考えています。
客観的に状況を判断できたことが分かる例文です。具体的に状況を伝えることで、冷静な行動がイメージできます。
サークル
私の強みは冷静さです。私は大学時代、美術サークルの代表を務めていました。学園祭の展示に向けて準備をしている最中に、重要な作品が1点破損してしまったことがありましたが、学園祭直前という状況にも関わらず、私は冷静に事態を把握し迅速に対処しました。メンバー全員で協力して作品を修復し、予定通りの展示を実現することができたのです。この経験を経て、困難な状況下でもリーダーシップを発揮して冷静に対応できる力は、自分の強みであると自信を深めました。入社後もこの強みを活かし、どのような状況でも冷静かつ合理的な判断を下し、問題解決に貢献していきたいと考えています。
この例文からは、問題が起きた際に落ち着いて対処できたことが分かります。冷静さとリーダーシップを同時にアピールしています。
ゼミ
困難な状況でも冷静に行動できることが、私の最大の強みです。これが培われたのは、大学時代のゼミの活動です。ゼミのメンバー全員で、全国規模の討論会に参加する機会があったのですが、メンバーの中には緊張で思うように話せなくなっている人が何人もいました。私は緊張したメンバー達に声をかけ、リラックスできる雰囲気を作るよう努めました。その甲斐あって、緊張していたメンバーは落ち着きを取り戻し、発表を成功させることができたのです。この経験を通じて、チームワークと冷静な判断力が課題克服のために欠かせない要素であることを学びました。入社後もこの経験を活かして、どのような課題にも落ち着いて取り組み、成果を挙げたいと考えています。冷静な視点がチーム全体のパフォーマンス向上に役立つと確信しています。
大学のゼミでは多くの人と関わりながら研究を進めるため、冷静にメンバーをまとめられる人は魅力ある存在です。冷静な面だけでなく積極的に行動を起こしたことをアピールしましょう。
自己PRで「冷静さ」を打ち出すときに注意したいこと
ここでは、自己PRで「冷静さ」をアピールする際に注意したいポイントをご紹介します。冷静さを伝えるときは、態度や発言内容との一貫性が大切です。想定外の質問をされても冷静さを失わないように、心を強く持って面接に挑みましょう。
面接時も冷静さを保つ
自己PRで冷静さを伝える際は、面接時でも冷静さを保つように努めます。たとえば、どれほどエントリーシートで冷静さをアピールしていた場合でも、実際の面接で冷静な印象を与えなければ、説得性や一貫性に欠けてしまいますよね。
表情や目線、手元や足元の仕草などにも、冷静さは現れます。とくに気をつけたいのが、想定外の質問でパニックになってしどろもどろになってしまうこと。動揺したときこそ一度状況を飲み込み、自分のペースで状況を咀嚼したうえで発言につなげましょう。
将来成し遂げたいことを伝える
「冷静さ」は魅力的なアピールポイントではあるものの、冷静なだけでは会社に貢献するイメージが持てません。面接で冷静さをアピールする際は、自分が将来成し遂げたいことも一緒に伝えましょう。
冷静な人物として面接に挑むと、どうしても「情熱」や「本気度」が伝わりにくい傾向にあります。思い描くキャリアプランや、入社後の働き方のイメージもセットで伝えられれば、業務へのモチベーションの高さもアピールできるでしょう。
わかりやすく論理的な内容にする
冷静さのアピールでは、論理的な内容で伝えることが大切です。面接での対話はもちろん、エントリーシートや自己PR文などにも、論理性を担保できるように努めましょう。どれほど優れた内容でも、一目読んだだけでわかりにくい文章であれば、冷静さとの整合性を取りにくくなります。
文章で冷静さを伝えるためには、「論理性のある文章構成」「簡潔なボリューム感」が大切。作成した文章を見直し、「一文が長すぎないか」や「文章全体の整合性があるか」「何を伝えたいのかが明確か」などをチェックしましょう。
自分が考える「冷静さ」がもたらすメリットを明らかにする
どのような個性や性質も、有効活用できなければ宝の持ち腐れです。自己PRでは、自分の持つ「冷静さ」が企業にもたらすメリットについて明文化しましょう。
- 突発的なトラブルやプレッシャーのなかでも、冷静さを失わずに的確な判断ができます。
- 感情に左右されずに、状況を客観的に捉えることが得意です。どのようなシチュエーションでも、効率的な問題解決に努められます。
- 冷静な対応は、顧客やチームメンバーに安心感を与え、信頼関係の構築や円滑なコミュニケーションにつながると考えています。
上記のように、「冷静さ」と「企業の利益」が明確に結びつくニュアンスを取り入れることが大切です。
エピソードは想像しやすいものにする
自身の強みを伝えるためには、具体的なエピソードが効果的です。冷静さを伝えるエピソードでは、「どのような場面で冷静さが発揮されたのか」「冷静さによって自分や周りをどのように助けたのか」を強調する内容を作成しましょう。
冷静さは、学力や資格のように定量化できない非認知能力です。エピソードが具体的でわかりやすいものであるほど、強みを明確に伝えられます。簡潔で一貫性のある内容を心がけ、面接官が光景を想像できるような文章構成に努めましょう。
誤字脱字、文字の丁寧さに注意する
冷静さのアピールでは、誤字脱字や文章の丁寧さにも注意します。どれほど「自分は冷静な人物だ」と伝えても、自己PR文にケアレスミスが多ければ、説得力に欠けてしまいます。また冷静さに直接関与しないように思えても、文字の美しさも重要なポイントです。
冷静さは、知的さや丁寧さと表裏一体の性質です。文字・態度・表情・言葉選びなどにもインテリジェンスなイメージを付与することで、より印象的に強みを伝えられるでしょう。
就活を効率的に進めるなら「REALME」がおすすめ
自己PRをブラッシュアップするなら、就活支援サービス「REALME」の活用をおすすめします。AI面接を受けることで、就活を効率的に進められます。
ここからは「REALME」の特徴を3つご紹介しましょう。
効率よく就活が進められる
「REALME」でAI面接を受ければ、客観的で精密な自己分析ができます。面接にかかる時間は20~30分程度。その後、細かなフィードバックがもらえます。就活で重視される「考え抜く力」「柔軟性」「ストレス耐性」といった14の能力が可視化されるため、強み・弱み・自身のアピールポイントを、効率よく把握できるでしょう。
エントリーのタイミングが把握できる
「REALME」では、志望企業の最終面接に進んだ学生のAI面接データと、自分のデータを比較することで、内定を獲得できる可能性が確認できます。内定判定は、A+・A・B+・B、C+といった10段階で表され、試験本番前に自分の実力を把握できます。
AIのフィードバックをもとに面接の内容を改善させ、内定判定を高めたうえで、最適なタイミングで志望する企業にエントリーできるでしょう。
AI面接を受けられる
「REALME」を活用すれば、AIを相手に面接の練習ができます。AIは深掘りの質問をしたり、適度な相槌を打ったりしてくれるため、本格的な練習になります。また、緊張しやすい人でも、AIが相手ならリラックスして受け答えできるでしょう。AI面接を繰り返すことで、自信を持って本番の面接に挑むことができます。
冷静さを武器に自分をPRしよう
冷静さは自己PRでアピールできる強みです。深く自己分析を行って自分の冷静さを見つめ直し、自分にマッチした言い換え表現を使って、効果的に冷静さを伝えましょう。
面接の受け答えをさらに改善させるには、就活支援サービス「REALME」の活用をおすすめします。気になる方は、AI面接を試してみてはいかがでしょう。