ESや面接など就活の選考で準備が必要不可欠な質問項目のひとつに学生時代に力を入れたこと=ガクチカが挙げられます。ガクチカで語れるエピソードは多数ありますが、語学力をアピールしたい人もいるでしょう。
本記事では、語学力をアピールするためにTOEICを活用する方法や、TOEICのアピールポイントについてお伝えします。
記事の後半では、ガクチカを書く際に活用できるツール「REALME」を紹介します。ガクチカで語学力をアピールしたい学生は、ぜひ参考にしてください。
TOEICはガクチカとしてアピールできる?
語学力をアピールする際、TOEICはガクチカのエピソードとして活用できるのでしょうか?TOEICのアピール方法や、ガクチカとして企業が注目するTOEICのスコアについてご紹介します。
TOEICはガクチカになるのか
結論、TOEICはガクチカとしてアピールできます。特に、英語力が問われる企業に好印象を与えられるでしょう。
ガクチカといえば、アルバイトやサークルなどのエピソードが多いですが、学業に尽力したエピソードもガクチカとして十分活用できます。
そのため、ガクチカでTOEICのエピソードをアピールすることが可能ですが、TOEICのスコアが低いと、企業側にマイナスの印象を与えます。低いスコアの場合、他のアピールポイントに変更しましょう。
そもそもTOEICとは?
TOEICとは、Test of English for International Communicationの略です。アメリカの非営利団体ETSが運営する英語試験を指し、日本だけでなく全世界で受験可能です。
自分の英語力は英検のように合否が出るのではなく、スコアで出ます。スコアは990点満点で5点刻みで算出されています。
スコアは何点からアピールできるのか
TOEICのスコアにはA~Eのランクが存在しています。860点以上のAランクが取れるとネイティブレベル、470〜725点のCランクでは日常会話なら支障なしの判定です。
大学生のTOEIC平均スコアは588点で、ランクで言うとCランクに属します。そのため、600点を超えれば他の学生より英語力があるとみなされるでしょう。ガクチカでアピールする場合は、600点以上を目安にしましょう。
企業ごとに求められるスコアに違いがある
600点以上が目安と伝えましたが、企業によって求める英語力が違います。楽天や三菱UFJ銀行など一部大手企業ではAランクのスコアが取れないと優位に働かないため注意が必要です。
また英語をよく使う外資系企業では、730点以上のスコアから注目されるでしょう。就職活動を行う中で、自分のスコアが志望企業にアピールできるラインに至っているかを事前に確認しましょう。
ガクチカでTOEICをアピールできること
TOEICの勉強を通じて、アピールできる強みは語学力と継続力です。ここからは、2つのアピールポイントについて解説します。
語学力
語学力はTOEICのスコアという数値指標で伝えられます。
注意すべき点は、語学力のアピールポイントに偏りがあることです。TOEICではリーディングとリスニングの2点を重視します。そのため、スコアと一緒にスピーキング力やコミュニケーション力などをアピールできるため、他の学生との差別化になるでしょう。
継続力
TOEICは日々の学習がスコアにつながります。そのため、結果を出すまでにどのような努力をしてきたか過程を伝えやすいことが特徴です。勉強に取り組んだ期間や、学習時間を確保するための取り組みなどを伝えられるとよいでしょう。
企業がガクチカを通して知りたいこと
ここでは、企業がガクチカを通して何を知りたいのかを解説していきます。とくに就活に慣れていない段階だと、「自己PRと何が違うの?」と迷ってしまうこともありますよね。ガクチカの目的や意図を把握したうえで、面接官の印象に残る内容を作成していきましょう。
社風に合う人柄の持ち主か
そもそもガクチカとは、学生時代に頑張って取り組んだ物事を指します。企業はガクチカを通して、応募者の人間性や価値観などを審査し「社風に合う人柄の持ち主かどうか」をチェックしています。
ガクチカを求められるのは、おもにエントリーシートや一次面接。選考の初期段階でミスマッチが起こり得る応募者を落とすことで、「円滑に働けそうな人材」を振るいにかける手段がガクチカです。そのためガクチカでは取り組みだけではなく、人間性をアピールする内容も求められます。
「何を成し遂げたか」より「何を学んだか」が大切
ガクチカ作成で尽力するべきは、結果や成果よりも「学習のプロセス」です。面接官はガクチカを通して、経験のなかで何を学んだのかをチェックしています。ガクチカにおける学びとは、学力や語学力だけではありません。
たとえば「人を思いやる心」や「リーダーシップのために必要な姿勢」など、定性的な要素も学びの対象になります。そのためTOEICをガクチカに活用する際も、結果的な点数や成果だけではなく、学習のなかでの取り組みや課題解決の方法などを記載することが大切です。
やる気を継続する力と理由を見たい
企業がガクチカで、「応募者のやる気を継続する力も見たい」と考えています。どのような状況下でモチベーションが高まるのかを知ることで、企業文化との相性や、入社後の能力の再現性などを審査しています。
たとえば「ライバルがいるからこそモチベーションが上がった」という場合、販売や営業などの「数字で競い合える相手がいる状況下」では、やる気を再現しやすいといえるでしょう。その反面、事務や経理などの「明確なライバルを得にくい状況下」では、ポテンシャルを発揮できない可能性を考えます。
ガクチカとしてTOEICをアピールするコツ
TOEICをガクチカで伝えるには、目的と過程を伝えることが大切です。ここからはTOEICでガクチカをアピールする際のコツを紹介します。
取り組んだ切っ掛けを書く
まずはTOEICを受験する目的やきっかけ、目標について振り返ります。
TOEICは点数の目標を掲げて勉強を始めることが一般的です。他にも語学力を高めたいと思ったきっかけなどがあるでしょう。そういったエピソードを伝えることで自身の人間性や目標から逆算する力などを伝えることが可能です。
過程を具体的に書く
目標に掲げたスコアを獲得するために何をしてきたかを振り返りましょう。勉強した期間や1日の勉強時間など、具体的な数字を盛り込むことも重要です。取り組み内容もできるだけ具体化して伝えましょう。
ベンチマークの設定や、課題を乗り越えた方法などを具体的に伝えられると、採用担当者も採用後の働くイメージが沸きやすいでしょう。
入社後にどのように活かすかを書く
TOEICで身につけたスキルを入社後にどのように活かすのかを伝えましょう。たとえば、TOEICの勉強で身につけた自己管理能力や継続力などです。英語力を活かす業務であれば語学力をアピールできますが、英語力が必要ない業務の場合でも、TOEICで身につけたスキルの活かし方に言及し、採用担当者に適性のアピールが可能です。
スコアがどれだけ伸びたかを数字で伝える
ガクチカでTOEICをアピールする際は、スコアがどれだけ伸びたのかを数字で伝えるように努めましょう。ガクチカでは、数字やデータなどの定量的な要素を取り入れることで、内容の説得力が上がります。ビフォーアフターの変化も伝わりやすくなるため、より効果的なガクチカに仕上がります。
ただ「〇点伸びました」と伝えるのではなく、「勉強方法を〇〇に変更し、1日〇時間の学習を〇カ月続けた結果、スコアが〇点から〇点にまで上がりました」のように、定量的な情報量を多く活用しましょう。
スコアだけアピールしないよう意識する
TOEICのような資格・試験関連のガクチカで気をつけたい点として、「ガクチカの内容がスコアのアピールばかりになってしまうこと」が挙げられます。ガクチカで大切なのは、成果よりも過程の学びや工夫です。
成果ばかりを自慢するようなガクチカでは、「趣旨を読み取れない人間」という印象に。課題を解決するために取り組んだエピソードを中心に作成し、人間性を伝えられるように心がけましょう。とくに英語力が求められにくい企業では、スコア以上に取り組みが重視されます。
TOEICでガクチカを書くためのフレームワーク
ここでは、TOEICでガクチカを書くために役立つフレームワークをご紹介します。思考の整理や情報の構造理解をするために役立つフレームワーク。ガクチカ作成においても、効果的な内容を作成するために活躍してくれます。
最初に「TOEICをがんばった」事実を書く
ガクチカの基本構成として「結論ファースト」が挙げられます。最初に結論(例:私はTOEICで〇点を取りました、私は1年間でTOEICの点数を〇点上げました)を記載し、後のエピソードは結論を補強する形で展開していきましょう。
結論から最初に伝える手法は「PREP法」と呼ばれ、社会に出た後にも必要になるテクニックです。最初に「何を伝えたいのか」が明確になることで、その後の説明にも一貫性が生まれ、全体として説得力の高いガクチカに仕上がります。
「なぜTOEICを受けたか」動機と目標を書く
TOEICをガクチカに使う際は「なぜTOEICを選んだのか」の動機を記載すると良いでしょう。英語関連資格はTOEIC以外にも、実用英語技能検定やTOEFL、IELTSなど多く存在しています。TOEICならではの特徴をピックアップし、自分の目的やビジョンと照らし合わせながら説明しましょう。
またスコアに関する説明にも、企業ごとの注意が必要です。たとえばグローバルな取り組みを重視する企業の場合、一般企業よりも高い水準での点数が求められる場合があります。「英語への積極性をアピールするためにTOEICを選んだが、成果が足りずに逆効果になった」ということがないように注意しましょう。
「TOEICにどう取り組んだか」行動を書く
TOEICのガクチカでは、どのような方法で学習に取り組んだのかを具体的に記載します。学習環境やライフスタイルは人によって異なるため、課題解決のプロセスは周囲との差別化につながります。
とくにTOEICは英語資格のなかでも人気が高いため、行動指針や実際の取り組みによってオリジナリティを伝えることが大切です。勉強時間や勉強期間の説明では具体的な数値を記載し、取り組みの全体像がイメージしやすい文章を心がけましょう。
「TOEICを通して何を学んだか」学びを書く
TOEIC関連のガクチカで注意したい点として、「最重要な要素はTOEICの成果ではない」が挙げられます。もちろん取り組み内容や成果も重要ですが、もっとも重視したいのが「学習を通して何を学んだか」「学びによってどのように企業に貢献できるか」です。
たとえば同じ「TOEICの学習」というテーマでも、得られる能力や気づきは異なります。忍耐力や精神力、自己管理力や継続力、読解力や情報収集能力など、「自分ならではの学び」を記載することで、価値観をアピールできます。
最後に「仕事で学びをどう活かすか」をまとめる
ガクチカ作成に明確なルールはありませんが、最後は「企業への貢献のかたち」で締めるのが一般的です。エピソードを通して得た学びを、仕事での活用方法につなげましょう。企業への貢献のかたちでは、自分の体験ベースよりも企業研究に沿うのがベストです。
企業文化や風土に合わせて、採用する「学び」をピックアップしていくことが大切。たとえば長期的なプロジェクトが多い企業の場合、「困難な状況でも粘り強く取り組む忍耐力を活かし、長期的な課題や壁に直面しても諦めず成果を出すことで、貴社に貢献していきます」のような文章が良いでしょう。
AI面接「REALME」で事前に内定判定
ガクチカでTOEICをアピールする際は、「REALME」の模擬面接サービスを活用してみてください。AIによる20分の模擬面接からあなたの強み・弱みを分析し、客観的な自己分析を可能にしてくれます。また、最終面接まで進んだ学生のデータとあなたのデータを比較し、内定可能性を割り出してくれる仕組みです。
エントリーする前に志望企業が求めるTOEICのスコアの確認や、志望企業が求める人物像について調べることに役立ちます。
志望企業の現在地が分かる
「REALME」ではAI面接で得たビックデータに基づき、客観的な視点であなたの強み・弱みを分析し、志望企業の内定判定を算出してくれます。そのため、自分の正確な現在地の把握が可能です。
合格ラインを超えた学生の回答例を閲覧できる
内定判定だけでなく、志望企業の合格ラインに達した学生の回答例も確認できます。合格ラインに達した学生が、TOEICをどのようにアピールしているかを閲覧することが可能です。ガクチカでTOEICをアピールする方法に悩んでいる人は「REALME」を参考にしてみてください。
AI面接で自分と向き合える
「REALME」はAI面接であなたの強み・弱みを分析し、客観的な視点でフィードバックしてくれます。内定判定向上につながるアドバイスも確認できるため、選考が進む前に自分自身としっかり向き合えるでしょう。
AI面談は何度でも実施可能のため、提案・改善点をもとに、TOEICの勉強で身に着けたスキルを最大限にアピールして内定獲得につなげましょう。
TOEICをガクチカとしてアピールしよう
TOEICはガクチカのエピソードとして利用できます。アルバイトやサークルなど社会性を養ったエピソードのガクチカと違い、スコアや数値目標を交えて伝えることで、企業に自分の強みをより効果的に示せるでしょう。